新しくなったドイターの「フューチュラ」を徹底チェック!
ドイターの人気バックパックシリーズ「フューチュラ(FUTURA)」が、2021年春に全モデル刷新!「本当の快適さ」をさらに追求し、様々な変更がされています。旧モデルも人気がありますが、新モデルはどう変わったのでしょうか?
ちなみに”FUTURA”とは、ラテン語で「未来」、英語の“future”に相当します。
ブランドロゴも刷新!
ドイターと言えば、dが2つ重なる立体的なロゴ。そのロゴも、新フューチュラ登場とともに刷新されました。
1色のみのフラットデザインで、一瞬「地味?」と思ってしまいますが、新フューチュラが彩度を抑えたカラーなので違和感がありません。123年の歴史の中で5代目になるロゴだそうです。
新フューチュラシリーズは3モデル14サイズ
モデル | タイプ | 容量 | 用途 |
フューチュラ | パネルロード | 21L~27L(4サイズ) | ライトハイキング、デイユース |
トップロード | 24L~32L(4サイズ) | 長めの日帰りハイキング | |
フューチュラ プロ | トップロード | 34L~40L(4サイズ) | 1~2泊程度の小屋泊まり |
フューチュラ AIR TREK | トップロード | 50+10L~60+10L(2サイズ) | テント泊や長期縦走 |
新フューチュラは、環境に配慮した素材をより多く使用
以前から環境問題に取り組んできたドイターは、さらに環境への配慮を進めています。新フューチュラは、リサイクル素材を50%採用し、製造工程で排出される二酸化炭素を12%削減。素材もさることながら、彩度を抑えたカラーバリエーションへ転換し、地球環境に優しいイメージになっています。
2パターンのサイズ設定はそのまま
従来のフューチュラシリーズは、レギュラーサイズとSLサイズ(レディースモデル)が設定されており、これは、新シリーズになっても同じです。SLサイズは黄色のタグが目印で、各部が女性特有の体格に合わせたサイズ設定になっています。
どこが変わった?新旧モデル徹底比較(背負い心地編)
背中の空間が少なくなり安定感がアップ
従来からのフューチュラシリーズの特長の1つである「快適な蒸れない背中」。そのために、メッシュパネルと荷室の間の空間をあけています、新シリーズはその空間が狭くなりました。
背中の空間が広いとたしかに蒸れないメリットがありますが、一方で、荷物が体の重心から離れると遠心力で体が振られてしまい、不安定感が増すデメリットもあります。
しかし、フューチュラは上の画像のようにバックパックを揺らしてみても、ブレることなくしっかり安定。これは旧モデルも同様に優秀で、“安定感”という意味では新旧モデルで大きな違いは感じられませんでした。もっと重い荷物を背負う「プロ」や「Air Trek」の場合、空間の差による違いが出てくるのかもしれません。
新モデルは荷室内の反りが少なくなったので、荷物がより入れやすく感じました。
高いテンションの背面メッシュパネルで空間を確保
空間が狭くなったことで、姿勢によっては背中と荷室の隙間がなくなることもあるのでは? と思いましたが、新フューチュラは背中のメッシュパネルのテンションが高くなり、十分な空間を確保できています。旧シリーズ同様、背中が蒸れることはなさそうですね。
ショルダーハーネスのスリム化は好みが分かれるところ
ショルダーハーネスを従来より薄することで、軽量化を実現し、通気性も高くなっています。そのぶん、クッション性は抑えられている印象。実際に背負ってみると、クッション性がほしい筆者には、旧シリーズのほうがしっくりきました。
クッション性の必要性は人により好みが分かれるところなので、自身の好みにより注意しておきたいポイントです。
背負い心地を総合すると……
ウエストハーネスのクッション性やサイズ、背面パネルサイドのクッションもほとんど変わっていません。チェストストラップやスタビライザーも同じ位置にそのまま。
つまり、背中の空間が狭くなった点、ショルダーハーネスがスリムになった2点が背負い心地への影響があるポイントです。
実際、背負ってみても大きな違いは感じませんでした。旧シリーズから新シリーズへ移行を検討している人も違和感はないのでは?
背面長の選択肢がないところがちょっと惜しい
バックパックのフィッティングにおいて、背面長は基本。今回背負った「フューチュラ32」はレギュラーサイズで、筆者は身長175cmですが、背面長が短く感じました。実際にフューチュラ32の背面長を測ったところ46cm。もっと背が高い人もいるので、もう少し背面長のバリエーションがほしいところです。
「フューチュラ Air Trek」は、背面長可変なので、自身のジャストサイズに合わせられます。フューチュラにもその機構があるといいなと思いました。
どこが変わった?新旧モデル徹底比較(パーツ編)
背負い心地とともに、気になるのが各パーツの変更点。特に気になった部分をチェックしました。
上を向きやすいトップリッド(雨蓋)に
登山では、急坂を上る時や、落石警戒時など、上を見上げることが意外とあります。トップローダーの場合、トップリッドに後頭部が当たってしまうことがあり、うまく上を見上げることができないことも。新フューチュラは、トップリッドの後方が直線的になり、頭が当たりにくい形状になりました。
開閉しやすくなった荷室のコードロック
荷室の開閉に使用するコードのロック方法が変わっています。地味ですが、筆者的には、ここの変更は注目ポイント。
旧シリーズのコードロックは固定されていないので、開閉時にコードとコードロックを持つ必要があり、両手が塞がりました。新シリーズはコードロックが固定され、左右を押すタイプになったので、開けるときは、コードロックの左右をつまんで出入口の反対側をひっぱるだけ。閉めるときは、片手でコードを引っ張る簡単操作。
突然の雨や、防寒具の出し入れはできるだけ素早くしたいもの。この変更は有効です。
網目がなくなったウエストハーネスのメッシュポケット
サイズや形状はほとんど変わりませんが、素材のメッシュが細かくなりました。何が入っているか外から確認できなくなりましたが、大切なものを入れても安心感があります。
アクセスジッパーのカバーとタブの廃止
2気室へのアクセスジッパーと、トップリッドのアクセスジッパーにカバーがなくなりました。カバーは雨の侵入を軽減してくれますが、ジッパーが引っ掛かったり、急いでいるときには煩わしく感じることも。
新フューチュラは、ここに限らず全体的にジッパータブがなくなり、開閉がよりスムーズになりました。これは、プラスチック削減の意味もあるのでしょう。
正面のポケットのバックル廃止で素早い出し入れが可能に
正面の大型ポケット自体はほとんど変わっていませんが、新シリーズではバックルがなくなり、伸縮性のあるメッシュポケットに。バックル故障の心配がなく、素早く出し入れできるようになったのが利点です。
落としたくないものを入れておく時にはやや不安。とくに経年と共にゆるくなっていく部分なので長期使用後どうなるのかは気になるところです。
眼鏡置き場に悩まない。便利なグラスループ
背中の快適さは新シリーズも健在
ドイター「フューチュラ」モデル一覧
フューチュラ(パネルロード)
ドイター フューチュラ 21 SL
FUTURA 21 SL
ドイター フューチュラ 23
FUTURA 23
ドイター フューチュラ 25 SL
FUTURA 25 SL
ドイター フューチュラ 27
FUTURA 27
フューチュラ(トップロード)
ドイター フューチュラ 24 SL
FUTURA 24 SL
ドイター フューチュラ 26
FUTURA 26
ドイター フューチュラ 30 SL
FUTURA 30 SL
ドイター フューチュラ 32
FUTURA 32
フューチュラ Pro
ドイター / フューチュラ Pro 34 SL
品番:3401021
価格:¥23,100(税込)
重量:1,560g
容量:34L
サイズ(高さ×幅×奥行):61×32×24cm
ドイター フューチュラ Pro 36
FUTURA PRO 36

ドイター / フューチュラ Pro 38 SL
品番:3401221
価格:¥24,200(税込)
重量:1,600g
容量:38L
サイズ(高さ×幅×奥行):64×32×24cm
ドイター フューチュラ Pro 40
FUTURA PRO 40
フューチュラ Air Trek
ドイター フューチュラ Air Trek 50 + 10
FUTURA AIR TREK 50 + 10
ドイター / フューチュラ Air Trek 60 + 10
品番:3402321
価格:¥31,900(税込)
重量:2,150g
容量:60+10L
サイズ(高さ×幅×奥行):76×34×26cm