アイキャッチ画像撮影:筆者
軽く、美しく、使い勝手バツグンの「ハピ」でテント泊に差をつける!

撮影:筆者
ULハイカー憧れの国産メーカー<LOCUS GEAR(ローカスギア)>から発売されている、軽く、デザイン性に定評があるモノポールシェルター「ハピ」。軽いだけではなく耐久性・フォルムの美しさ・居住面積の広さを兼ね備えた、良いことづくめのシェルターです。
最大の魅力は、なんといっても一味違ったワンランク上のテント泊を楽しめること。
今回は、実際に愛用している筆者が、「ハピ」の特徴や様々な気象条件で使ったレビューを紹介。モノポールシェルターに不安がある人も、ぜひ参考にしてみてください。
使えば使うほど好きになる「ハピ」の特徴

ハピは軽量な2人用のピラミッド型モノポールシェルター。フロアレスですが、フロアシェルター(メッシュのインナーテント)を併用することでテントと変わらぬ快適さに。居住性の良さはもちろん、素材や色を選択できるため、自分好みのテントを作れるのがいいところ。
非常に軽くてコンパクト
ハピが軽量化されている大きなポイントは、テントポールがないこと。

手持ちのトレッキングポールを130cmの長さに伸ばして真ん中に立てるだけで設営できます。トレッキングポールをテントのポールとして利用することで、荷物を軽量・コンパクト化できる優れた設計です。ポールは歩行のサポートや緊急事態にも使えるので一石二鳥。

撮影:筆者[上]ハピ・シル[下]ハピ・メッシュ(フロアシェルター)
実際に筆者が愛用している「ハピ・シル」と「ハピ・メッシュ(フロアシェルター/15D)」の重量は、合わせて932g(ペグ・ポール除く、スタッフサック込み)。修理などで布を足しているため購入時よりも多少増えていますが、それでも1kgを切る軽さです。

撮影:筆者[上]ハピ・メッシュ(フロアシェルター)[下]ハピ・シル
「ハピ・シル」が長さ22.5cm×直径10cm、「ハピ・メッシュ」が長さ30cm×直径10cmとサイズもコンパクト。直径も小さく荷物の隙間にスルッと入り、無駄なく収納が可能です。
設営・撤収がとても簡単!
撮影:筆者
ペグで8〜12箇所を固定した後、トレッキングポールを真ん中に立てるだけの簡単設営。急な雨の時、疲れている時、ワンタッチで建てられるのはとても便利です。
また、撤収時もポールを倒してペグを抜くだけ。とても簡単で、テント撤収時間が短縮できます。早朝から行動する場合には非常に助かりますよね。
快適な居住空間

撮影:筆者
コンパクトに畳めるのに、居住空間はとても広く、2人の荷物をテントの中に入れても、足元ではなく横に置いてのびのびと足を伸ばして寝ることができます。158cmの筆者がこのまま腕を真っ直ぐあげる事ができるほどの広さです。
また、足元が出口になるためテントを出るときに人をまたがず気軽に出入りができます。
この快適な設計は、ハピの一つ前のモデルである「クフ」の難点を改良して誕生したもの。

クフの短辺は160cmなのに対し、ハピは180cmと面積が広くなり、2人でもより過ごしやすい居住環境となりました。入口も長辺側から短辺側に変更されています。
自分好みの素材と色が選べる
シェルターの素材は、耐久性の異なる3種類の中から選べます。

Hapi Sil/ハピ・シル
30デニールのリップストップナイロンにシリコンコーティングを施したシルナイロン素材。
特徴:シルナイロンの色が選べ、自分なりの好きな色でカスタマイズできる。ただし、色が選べる分このシリーズのみ使用前に自分でシーム処理が必要となる。
耐久性・強度:★★★
重さ:480g
(スタッフサック込、ペグ、ポール除く)
※色を選ぶカスタマイズの場合は耐久性など劣る、サイズが限られる、値段が上がるなど注意事項があるので公式サイトでご確認ください
Hapi DCF-B/ハピ・DCF-B
世界でも最も軽い防水素材と言われているDCF素材。通称キューベンファイバーと呼ばれている。
特徴:シリーズの中では1番軽い。
耐久性・強度:★★★
重さ:350g
(スタッフサック込、ペグ、ポール除く)
Hapi DCF-eVent/ハピ・DCF-eVent
軽量で防水性と透湿性を兼ね備えたDCF-eVent素材。DCF素材と比較すると引き裂き強度は劣る。
特徴:透湿性により、結露しにくいのが最大のメリット。
耐久性・強度:★★☆
重さ:470g
(スタッフサック込、ペグ、ポール除く)
※耐久性(同じ環境で比較してどれだけ長く使えるか)・強度(耐風性)についての評価は、結露やシームからの雨漏りの可能性は含まず
提供:
ローカスギア(ハピ・メッシュ。ハピ・シリーズのシェルターにフィット)
フロアレスが心配な人は、ピラミッド型モノポール・メッシュ・バスタブフロア・シェルター「ハピ・メッシュ」も合わせて使用するのが◎。雨に強い素材で、バスタブ型に床がつけられているため雨水の跳ね返りも心配ありません。
「ハピ・メッシュ」は3種類の素材から選べます。
筆者は、色をカスタマイズできる「ハピ・シル(
カスタム·コレクションでの特注カラー)」と軽さを重視した①15Dのメッシュシェルターを選択しました。
耐風・耐雨性は大丈夫? 購入時に心配だった点をチェック
モノポールのフロアレスシェルターは軽くてかっこいいですが、「耐風・耐雨性は大丈夫?」「建てられる場所が限られるの?」「破損した時の修理って対応してもらえるの?」など、心配な点も多いですよね。
雨の心配

撮影:筆者
シェルターで上からの雨は防げますが、フロアレスだとどうしても下に流れてくる雨水は防げません。寝袋などのギアが濡れることを防ぐために、筆者はメッシュシェルター「ハピ・メッシュ」も併用しています。

撮影:筆者
とても細かいメッシュなので虫も通さず、蚊帳のような使い方ができとても便利です。
耐風の心配

撮影:筆者
自立式ではないワンポールのため、四隅のペグがしっかり刺さる場所を選んで建てる必要がありますが、四隅の固定がしっかりできれば、ある程度の強風でも耐えられます。
破損対応

撮影:筆者
破損した場合も有料で丁寧に修理してもらえます。また国産メーカーのため、発送対応や修理対応など非常にスムーズに行える安心感もあります。
不注意でメッシュシェルターの入り口円形チャックの縁を破いてしまったのですが、数千円程度で数日で修理していただけました。黒帯ラインが補強布で修理されたところです。混み具合、破損状態によって金額や修理期間は変わります。
実際にハピテントを使ってみて

撮影:筆者
とにかく軽いこのテントになったことで、4泊5日の登山も重さをさほど気にせず、気軽に行けるようになりました。アップダウンが激しいルートでも臆せずテント泊で挑むことができ、難易度の高い山もテント泊で挑戦できるようになりました。

撮影:筆者
このテントで暴風雨を数回経験しましたが、毎回テントポールがしっかり立ったまま、倒れることもなく安心して朝を迎えることができています。頼もしい相棒です。

撮影:筆者
ランプを灯し、カスタマイズした自分好みの色のテントをライトアップすることもテント泊登山の楽しみの一つ。1点不便性を感じているのが、真ん中にポールがあることによる煩わしさです。着替えるときなど、ポールに当たらないように気を使って動くなど多少不便さを感じています。

ただ、それを解決するオプションパーツがあり、筆者も最近購入しました。
トレッキングポール2本を連結させてAフレーム型に固定し、真ん中のポールをなくして空間を有効活用できるパーツ「DPTE」。このパーツのおかげで今まで以上によりのびのび過ごすことができるようになりました。
「ハピ」はこんな人におすすめ
・軽量かつ居住空間が広いテントを探している人
・人と違ったお洒落なテントを探している人
・縦走テント泊登山を考えている人
こんな素敵な相棒と心が躍るテント泊を

撮影:筆者
一度ハピを手にしたら、この軽さとフォルムの美しさと使い勝手のよさに驚き、手放すことができません。テント場でも憧れの的になること間違いなし。気分も心も軽やかに、テントを広げることがワクワクするテント泊登山へでかけてみてはいかがでしょうか?
LOCUS GEAR