オプションのポケットが、収納性を向上!

本体正面に縦に長く配された止水ジッパーによる開口部は、中の荷物の取り出しがしやすいもの。本体両サイドのメッシュポケットは、行動中に使うものを収納するのに便利な大きさです。
ポケットは伸縮性のある素材ではないので、マチがついていますが、大きく嵩張るものを収納するにはやや不向き。小物類を小分けして入れておくのがよいように思いました。
ウエストベルトにはパッドはなくバランスを保持する機能のもの。左側にバックルの片側が固定され、ベルトを締める容量で調節する仕様です。
またウエストベルトには大きめのジッパーポケット、本体との付け根部分にボトルを収納するポケットがあります。ジッパーポケットは斜めに開口部が配され、開閉がラク! 付け根のボトルポケットは収納力があり、ボトル以外のものを収納するのにもよいです。
本体容量は20ℓですが、豊富なポケットのおかげで全体では30ℓ程の収納力になりそうです。※これらポケット類はオプションです。
ショルダーハーネスの作り込みは秀逸!

本体の軽量化に対して、ショルダーハーネスにはしっかりとしたパッドが備わります。UL(ウルトラライト)系のパックでは、ショルダーハーネスも軽量化のためにパッドなし、またはかなり薄いモデルがあります。しかしこの作り込みが、疲労軽減の重要なカギになると感じました。デザイナーさんのこだわりを強く感じる仕様です。
一方で、軽量化を目指した本体は背面にパッドもフレームも入っていません。しかし本体内側の背面部分にULパックで使われる技を流用し、ソフトシートなどを背面側に収納すれば、それがパッド&フレーム代わりになってくれるでしょう。
軽量道具を揃え、寝袋も最小限で十分な夏山なら、テント泊山行も可能なパックです。
デイハイクにはこれがいい! 『RISK18』
『RISK18』の紹介ページを見ると、容量18ℓ、重量360gのこの小型バックパックで“オーバーナイトも可能“とありました。
実際、このパックをオーダーした超長距離を走破するスペシャリスト、阪田啓一郎氏は新潟県の親不知から静岡県の大浜海岸まで、白馬三山やアルプスを経由した520kmの道のりをこのパックで走破したそうです。けれども、我々のような普通のハイカーには当然、難しい・・・・・。
とはいえ、このパックはトップアスリートのためだけのものではないことが、背負ってみてすぐにわかりました。先に紹介した『MIYAMA』同様の秀逸なショルダーハーネスは、18ℓの本体と好相性。背面長が短めなので、ショルダーハーネスのストラップを引くだけで背中上部に荷物がしっかり載り、体の一部になったような一体感を得られます。