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クレッタルムーセン「ヴォン ウォータープルーフ 38L」

腰荷重、でも腰フリーで動きやすい!クレッタルムーセンの防水バックパック「ヴォン」なら、登山+αの楽しみが広がる

北欧スウェーデンのアウトドアブランド「Klättermusen(クレッタルムーセン)」。個性的で独創的な機能、デザインのギアを多くラインナップするなかで、「ヴォン ウォータープルーフ 38Ⅼ」は、クレッタルムーセンらしさを強く感じられるバックパックです。

他にはないウェストハーネスの可動仕様により、歩行を軽やかにする機能は、登山を安全にするものでもあります。その詳細を紹介しましょう!

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目次

アイキャッチ画像:ポンチョ

世界随一の環境配慮アウトドアブランド「クレッタルムーセン」

クレッタルムーセン ヴォン ウォータープルーフ 38L
撮影:ポンチョ

1975年、スウェーデンで誕生した「Klättermusen」と書いて「クレッタルムーセン」と読むアウトドアブランドがあります。本国スウェーデンでも、日本でもギア好きが偏愛する、ちょっとマニアックなブランドです。

同じ北欧スウェーデン発のHaglöfs(ホグロフス)やHOUDINI(フーディニ)同様に凝ったデザインややわらかなカラーが人気ですが、装備される機能、素材はなかなか個性的です。

そして環境先進国のアウトドアブランドとして、世界をリードする環境配慮素材の積極的活用が、その特長です。

クレッタルムーセン ヴォン ウォータープルーフ 38L
撮影:ポンチョ

例えばクレッタルムーセンでは、2008年、すべてのバックパックに漁網から作られたリサイクルナイロンを導入。同時にすべての商品に環境素材を使用することを決定しました。

漁網由来のリサイクルナイロンといえば、パタゴニアが、2014年から開発を行いはじめたスタートアップ企業を支援して、近年多くの製品に採用しています。それをクレッタルムーセンは2009年から採用。

その先進性は、世界随一といえるでしょう!

ブランドネームの由来は、スウェーデンで読み継がれている絵本の主人公

クレッタルムーセンのロゴ

提供:クレッタルムーセン

さて、ブランドネームのKlättermusenは日本語で「山ネズミ」を意味しています。これは、スウェーデン国内で昔から読み継がれている絵本の主人公の名前から取ったものだそうです。

ちなみに上画像の上は1989年、下は1993年のブランドロゴ。これを見ればブランド名がネズミに由来することは明らかですね!時代的なものなのか、山をのんびりと旅するための道具を手掛けている印象です。でも、実際にはハードコアなクライミングギアも多く手掛けているブランドです。

日本では2005年から展開を開始。なんと、同社初の海外輸出販売国は、日本だそうです!私は日本進出を契機にクレッタルムーセンを知ったのですが、当時から、他にはないデザインと機能を融合させたギアを多く手掛けている印象がありました。

そんなクレッタルムーセンらしさを感じられるのが、今回紹介するバックパックです。

見た目は流行りのULパック的な、ロールトップタイプですが……。

クレッタルムーセン ヴォン ウォータープルーフ 38L
撮影:ポンチョ

バックパック名は、「Vån WP 38L(ヴォン ウォータープルーフ 38L)」。マルチデイハイキングに適した完全防水ライトウェイトトレッキングパックです。

価格
¥69,300
重量
1322.5g
耐荷重
15kg
耐水圧
本体部:10,000mm、補強部:7,000mm
背面長
42~54cm

価格は約7万円と、かなり高価です。これは円安の影響だけでなく、世界に先んじた環境配慮素材の開発費が掛かっているというのも、理由でしょう。本体素材には再生ポリアミドリップストップ製、底部は防弾チョッキにも使われる強靭なケブラー繊維で補強されています。

強度の高さは、長期間の使用を可能にします。環境配慮素材を使うだけでなく、道具そのものが長く使えるモノであれば、ユーザーは新たな道具を購入する必要はなくなり、結果的に地球環境へのダメージを減らすことに繋がります。

事実、クレッタルムーセンのバックパック、そしてウエアやギアは、高い耐久性によってサスティナブルな社会を実現しようともしているようです。

クレッタルムーセン ヴォン ウォータープルーフ 38L
撮影:ポンチョ

パック内部を見ると、すべての縫い目にシーリングテープ加工が施され、レインカバー不要の完全防水パックです。

収納した寝袋や中綿ジャケット、着替え等の濡らしたくないアイテムを、防水インナーバッグやレインカバーなしで濡れから守れ、背負う荷物の軽量化にも有効です。

重量約1.3キロは、容量38Lのパックとして、超軽量とはいえません。しかし、このヴォン ウォータープルーフ 38Ⅼは、実際の使用シーンでの軽さを装備していると言えます。

“アルミニウムフレーム V3 ピヴォットシステム”がもたらす軽い歩行感!

クレッタルムーセン ヴォンウォータープルーフ38Ⅼ
撮影:ポンチョ

さらに軽さは、背負い心地、歩行感でも実現しています。

背面側に配されたアルミ合金製のフレームと、そのフレームと腰部で連結したウェストハーネスが回転して、歩く動きを制限しないシステムを採用しているんです。

と、言葉で説明しても少しわかりにくいですよね。下の画像を見てください。

V3 ピヴォットシステム
撮影:ポンチョ

通常の中型、大型バックパックに採用されているウェストハーネスは、腰を包み込んで「固定」します。腰に荷重が載るので重い荷物を軽く背負えます。ですが、動きづらい、骨盤が固定されるので足上げがしにくいというデメリットも、実はあります。

逆にウェストハーネスのないULパックは、骨盤が固定されないので、足上げしやすいと説明されていることがあります。

一方で、ヴォン ウォータープルーフ 38Lに採用されるV3 ピヴォットシステムは、腰を包み込んでパックの荷重を腰に載せながら、しかし「固定せず」、上画像のように、腰部を軸にしてウェストハーネスが回転するように動いてくれます。

だから・・・・・・。

クレッタルムーセン ヴォンウォータープルーフ38Ⅼ
撮影:ポンチョ

歩く動作=骨盤の動きを制限しないので、歩きやすいのです。

上画像のように上半身を左右に揺らしても、一定の範囲内でウェストハーネスが可動。荷重は腰に載っているので両肩に掛かる負荷は軽くなります。さらに、パック本体が背中の中心線から大きくズレることがないので、岩場等でバランスを崩しにくく、安全というメリットもあります。

こうしたウェストハーネス可動仕様は、クレッタルムーセンのバックパックが最初という訳ではありません。

2010年代前半、クライミングブランドのブラックダイヤモンドから出ていたバックパックに、ショルダー&ウェストハーネスが動きに合わせて追従、回転してくれるバックパックがありました。現行品ではショルダーハーネスのみがカラダの動きに追従するシステムを採用した「ミッション」シリーズが、その後継モデルです。

実際に背負ってみれば、なんて歩きやすいんだ!とわかる機能

クレッタルムーセン ヴォンウォータープルーフ38L
撮影:ポンチョ

ウェストハーネス可動仕様を現行品で採用しているのは、私が知っている限りではヴォン ウォータープルーフ 38Lと同55L、同じクレッタルムーセンの「レイド 2.0 55L」です。つまり、クレッタルムーセンのパックのみです。

実際にテント泊装備を収納して背負って歩いてみれば、「なにこれ!」と驚くでしょう。なぜもっと多くのバックパックに採用されないのかが不思議ならくらい、背負う軽さだけでなく、足取りの軽さを実現してくれます。

そして既存のバックパックが、ウェストハーネスによって歩行の動きを制限していることに、気が付くでしょう。

シンプル構造で故障の可能性もありません!

元祖ピヴォット構造のブラックダイヤモンドのバックパックは、腰の中央に回転するパーツが装備されていました。そのため背負った荷物の重さがその回転パーツに掛かり、故障や破損の心配がありました。もしかしたら、それがウェストハーネス可動仕様の普及を妨げた理由かもしれません。

クレッタルムーセン ヴォンウォータープルーフ38L
撮影:ポンチョ

ヴォン ウォータープルーフ 38Lの場合は、上画像の通り、背面に配されたアルミフレームとウェストハーネスとを、面テープとストラップで連結させているだけです。

構造がシンプルなので、故障の心配はほぼありません。通常のバックパック同等です。

またブラックダイヤモンドのピヴォット構造のパックは容量が55Ⅼと大型なので2キロ以上の重量がありましたが、ヴォン ウォータープルーフ 38Lは約1.3キロです。ちなみにレイド 2.0 55Lは、1.27キロです。

ウェストハーネス可動という機能性はそのまま、強度や耐久性、さらに軽量性もアップさせているのが、V3ピヴォットシステムです。

画期的な機能です!

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