たくさんの方々に、「安全登山」について考えてもらいました!

※出典:PIXTA
2023年6月1日(木)から6月16日(金)まで実施した「#HIKEで俳句キャンペーン」。なんと、189件もの応募が集まりました。ご応募いただいた方々、ありがとうございます!
今回は、いよいよ結果発表。
応募いただいた俳句の中から、安全登山に向けて意識してほしい俳句を詠んだ方が豪華プレゼントをGETできます!
改めて「#HIKEで俳句キャンペーン」とは
「山を楽しむ すべての人が、安全で楽しくあれますように」
そんな思いでケガや事故なく登山を楽しめるよう、YAMA HACKで何かできないかと考えて実施したのが「#HIKEで俳句キャンペーン」。楽しい思い出ばかりを振り返ってしまいますが、自分の失敗やミスを思い出し、経験を分析して俳句を読むことで、安全に対する意識を少しでも高められればという願いが込められたキャンペーンです。
今回は天野 和明ガイドやココヘリにご協力いただき、集まった俳句を選定。見事選ばれた方には豪華賞品が贈られます!
応募した方も、そうでない方も、「同じミスしたことある」「この気持ち、すごく分かる……」という俳句があるはず。ぜひ受賞作品を見て、今後の登山の際に思い出しながら、安全で楽しい時間を過ごしましょう!
受賞された皆さんには、後日俳句を投稿されたSNSにて、DMを送りますので、今しばらくお待ちください。
▼プレゼント内容はこちら
【ココヘリ賞】
有名ブランドのザック&カスタマイズワッペン
【安心の輪賞】
有名ブランドのザック&カスタマイズワッペン
【安全登山学校賞】
レッドレンザーヘッドライト
【YAMAHACK賞】
Amazonギフトカード1万円分
【部門賞】
PETZL イーライト
では、いよいよお待ちかねの結果発表です!
【ココヘリ賞 1名】慎重だからこそ、見られる景色がある!

▼応募者より
毎回何万歩と歩くので多少のミスは仕方ないけれど、都度歩き方を見直すのが大事だと思います。その1歩が重大事故につながる事もあり得るので。 未だ見ぬ絶景に想いを馳せてつつ、安全登山を誓って一句。
選考委員 天野和明ガイドより
天野ガイド
どれも力作で臨場感のあるものが多かったのですが、まとまりの美しさと、気を付けて歩いている感じが より伝わってきたこちらを選びました。
歩くのは一歩一歩の積み重ね、でも1歩のミスが命取りになることもあります。
転んではいけない場所はより慎重に、その先にあるまだ見ぬ絶景を目指して。心に深く命じながら山と向き合いたいですね。
【安心の輪賞 1名】「危険」を周りに教えることも大切!

▼応募者より
子連れのグループ登山中に岩の上で休憩してたらちびっこが鎖を引っ張ったりガシャガシャしたり。すかさず父親が怒ってなんでダメなのか伝えてました。
確かに自分が持っている鎖を見えない下の人が勢いよく引っ張り上がって来ようとしたら、こちらで鎖を握りしめてる子どもは勢いに負けてそのまま下に引っ張られ落ちる事もある…想像すると怖っっ!そりゃ父も本気で怒るわ
選考委員 ココヘリ担当者より
ココヘリ担当者
「楽しさ」だけが伝えられがちな時代。時に厳しく「リスク」について伝えることの大切さを再確認しました。「安心の輪」まずはあなたのとなりから。
【安全登山学校賞 2名】勇気のある決断や事前調べが安全につながる!

▼応募者より
寒波の中途中まで来たものの、どんどん荒れそうな様子…
勇気ある撤退を詠んでみました。
選考委員 ココヘリ担当者より
ココヘリ担当者
わかっていても、出来そうでできない事。せっかくきたのに……、あと少し……等々。頑張りと決断は紙一重! 「山は逃げぬ」は安全登山の心得その1だと思います。

▼応募者より
先月の爺ヶ岳で死ぬかと思ったわ… 北アルプスを舐めていた
選考委員 ココヘリ担当者より
ココヘリ担当者
基礎知識を身に着け、自分の体力や歩行技術などを知り、経験によって登山スタイルを考えていく。 ステップアップしていくことは登山の魅力の一つですね。
【YAMA HACK賞 5名】道迷いやペース配分など気をつけることはたくさん!

▼応募者より
倒木や落ち葉、ちょっとした崖崩れで道の雰囲気は変わります。倒木で先が見えず、隣の林道に入ってしまい、思っていたところに出られないことがありました。慣れた里山とはいえ、反省してます。
日々様子の変わる山を楽しめるのが里山ハイクの愉しみですが、気を抜かずにマップ、GPSは必ず確認します!
選考委員 YAMA HACK編集長 大迫より
大迫
最近では雑誌や書籍だけでなく、WebサイトやSNSなどでも登山道の様子を知ることができ、とても便利になりました。
ただ、その情報がいつの情報なのか?どの季節の情報なのかも把握しておかないと、実際の景色と違うぞ?と道迷いの原因になります。
実際にそのような理由で道迷いになった事例もあるので、情報の活用方法は気をつけていきたいですね。
また、登りと下りでも道の見え方が変わるので、注意しましょう。

▼応募者より
下山口にかかる小さな橋を渡っている時、服のポケットからスマホがポロリ。トポンと音を立て、ゆらゆらと流されていく姿は儚げでした。 運良く浅瀬に流れ着き、無事回収できましたが、その後はチャック付きのポケットにしまう様にしました。
選考委員 YAMA HACK編集長 大迫より
大迫
芭蕉の句をオマージュしたユニークさもさることながら、ユニークな状況とは裏腹に結構な状況だなと。
現代の登山に置いて、スマートフォンは緊急時の連絡ツールやGPSアプリなど大切な役割を担っています。そういったギアを紛失してしまうのは、登山的にも日常生活的にも厳しいですよね。
僕も昨年、登山口の渡渉でいきなり水筒を落としてしまったので、この気持ちわかる気がしました。

▼応募者より
俳句とハイク掛けるのめっちゃ上手いと思いました
選考委員 YAMA HACK編集長 大迫より
大迫
とうりゃんせオマージュが好きです。
登りは道が集まるのに対して、下りでは道が分散していきます。そのため、道を間違えてしまうことも多いので、地図を確認しながら確実に歩きたいものですね。

▼応募者より
去年くじゅう連山に1泊2日のテント泊登山に行った時のこと。
せっかく登るならと、山頂を欲張り過ぎて大失敗。到着予定を大幅にオーバーして、宿泊地に到着したのは周りが真っ暗になってから。体力に見合わず膝も痛くて、楽しみにきたはずが「これは修行なのか?」と思う山行でした、、、
あれ以来、無理せず楽しめる範囲で登ろうと心に誓って登山しています😅
選考委員 YAMA HACK編集長 大迫より
大迫
毎週行ければいいけど、人によってはなかなか山へ行けないことも。だからこそ一回の登山でいろんな景色を見たくなる気持ちわかります。
でも、ときにそんな前向きな気持が原因でがんばり過ぎてしまって……。という割とあるあるなシチュエーションかなと感じました。
登れなかった山を次に山に来る理由として我慢できるといいですね。

▼応募者より
行動食を食べなくても燃費よく歩ける友達と山に行った時に、お腹がすいたけど自分だけ食べるのは迷惑だと思って食べずに歩いたら、下山中にシャリバテになり大迷惑をかけた。自分のペースで食べるのが大切ですね
選考委員 YAMA HACK編集長 大迫より
大迫
グループで登山に行くと、まだ慣れていない人ほど「相手に迷惑をかけたら……」と周りに遠慮して我慢してしまいがち。 ずっと我慢していると、最悪の場合、取り返しのつかない状態になってしまいます。
トイレに行きたい、喉が渇いた、ペースが速い、少し疲れたなど、仲間が同じように我慢していないかを確かめあえるチームで山登りができるといいですね。
【部門賞 9名】「この経験、私もある……」な俳句ばかり!
「うっかり部門」「ヒヤリ部門」「安全啓蒙部門」の3つのジャンルに分けて、選定しました。物忘れや道迷い、事前準備の大切さなど、たくさんの安全登山俳句がある中、それぞれ3句ずつが受賞しています!
うっかり部門

▼応募者より
山初心者でまだレインウェアを持っていなかった頃、突然の天候悪化で雨になり 持っていた100均ポンチョを着たのですが 稜線で風も強く見事にずぶ濡れになりました
(その後ちゃんとレインウェア購入しました)
選考委員 YAMA HACK編集部より
岩倉
始めた頃は登山向けのしっかりしたレインウェアを持たず、山に行く方も多いと思います。そんな初心者の方に是非知ってほしい内容だと思いました。
浅野
特に初めての雨登山で経験しがち!雨具の大事さをおもいだせる一句ですね。

▼応募者より
冬の奥多摩で汗冷え対策をしくじり大変なことに。お腹にカイロ貼り付けて猛ダッシュで下山しました
選考委員 YAMA HACK編集部より
村中
生理現象は自分でもどうしようもできないし、対策なんて無理。
とくに低山や山小屋のない場所は、麓にしかトイレがなかったり……。
かもしれない思考で携帯トイレは常備しておきたいところです。
岩倉
トイレに困らない山、困る山の差は結構激しいので、事前の調べは本当に大事だなと思いました。

▼応募者より
トレースが正しいルートだといつから錯覚していた…?
選考委員 YAMA HACK編集部より
荻原
前を歩く人について行ってしまって、道を間違えることもありますよね。要所要所で地図と照らしわせて、自分の目で確認することの重要性を再認識させてくれる一句です。
水杉
トレースを過信しすぎると道迷いの原因になりますね……。自分でしっかり地図を確認することが大事!
ヒヤリ部門

▼応募者より
急げば間に合う!逃すと次のバスは一時間後?気持ちは焦るがペースも足も上がらずに大転倒。挫いた足を庇いながら歩いていると次は道間違い。着いたのは次のバスが出た後。1日歩いた足は思っているより疲労が溜まってます。
選考委員 YAMA HACK編集部より
川尻
バスや電車利用していると、本当に焦ります……。余裕持って早めに登りたいですね。
杉浦
なんとか下山できてよかったですが、大惨事になってもおかしくない状況。下山時に陥りやすい怪我や遭難のリスクをまるで教科書のように経験されていて、余裕を持って行動することの大切さを教えてくえる一句だなと思いました。

▼応募者より
針木岳からの下山時、友人が足を滑らせ足首骨折。 まさか山岳保険に未加入だった事を知らされる。 加入が当たり前と思っていましたが、山旅を共にする人への確認は必要ですね。 この時沢山の人から助けを頂きました。有り難う御座いました。
選考委員 YAMA HACK編集部より
荻原
どんなに気をつけていても、誰にでもケガをする可能性はあるため、保険に入っておいて損はナシです!数百円からの単発保険もあるのでぜひ。
水杉
何かあってからでは遅いですね……!皆さんにも事前に確認してほしいと思い、選びました。

▼応募者より
天気良く始まった登山。しかし、途中から雨に。あと少しで頂上だからと無理して登ったら、雨風強く天気も荒れて寒くて怖くて…登ったことを後悔しました。
選考委員 YAMA HACK編集部より
青木
先の天候を考えて、きちんと判断できる人になりたいものですね。
浅野
これが複数人だと引き返そうと言い出しにくいけど、無理なしないのが大切。みんながこの気持ちを持つのも大事ですね。
安全啓蒙部門

▼応募者より
なにも準備も下調べもしてない状態で、会社の上司から「明日山登らない?」とお誘い。自分も上司も初心者。さすがに準備不足でお断り。山の遭難も増えてるので、ノリだけで行かずに自分にあった難易度、登山ルート、体力等様々な面で入念に準備が必要だと実感しました。
選考委員 YAMA HACK編集部より
川尻
準備不足は危険のはじまり。しっかり準備して楽しみましょう!
村中
明日天気いいから山登ろうかな~と、前日の気分で急きょ予定を立てる気持ちわかります!山好きだからこそ、もっておきたい心構えですね。

▼応募者より
ときがわトレッキングコース 慈光院〜堂平山 子供と一緒に行ったのですが、想定以上に時間がかかり、手前の峠で引き返すことを決心しました
日没までに帰れないと遭難するので
それでいいのだ
選考委員 YAMA HACK編集部より
青木
とてもキャッチーで良い!安全マンが増えますように。
岩倉
完璧に全てが予定通りにいくことはまずないので、いざとなったら引き返して次の楽しみに取っておくのも大切だと思います。

▼応募者より
眠けりゃ無理しない。
そんな時は昼から高尾山登って、ビアガーデンだっていいんです
選考委員 YAMA HACK編集部より
杉浦
せっかく予定していたからと、睡眠不足でも無理をして登ってしまうこと、結構あると思います。
そんなとき、いろんな山の楽しみ方を知っていると心置きなくプラン変更ができるので、ポジティブにリスク回避ができていいなと思いました。
浅野
登るだけが登山じゃない!その日の状態で山を楽しめる選択を持っておくのがとても素敵だなと思いました。
どの句も、今後登山をおこなうにあたって気をつけなければいけない、大切な内容の俳句でした。俳句を応募してくださった方も、そうでない方も、この企画を機に少しでも安全について考えて登山を楽しんでいただけることを願っています。
じっくり安全について考える時間がとても大切!

※出典:PIXTA
登山をより楽しい時間にするために、「安全」について考えるのはとても大切なこと。日頃から「忘れ物はないかな?」「今度行く山についてもう少し詳しく調べておこう!」などのちょっとした意識が安全につながります。
今回詠んでいただいた俳句は、しっかりと自分の経験を振り返って考えたからこそ、皆さんの頭に残るはず。今後はぜひ俳句を思い出しながら、安全で楽しく登山をおこないましょう!