軽さ、使い勝手、背負い心地の好バランス！ 人気バックパック「レイディックス31」フィールドレビュー（2ページ目）

“らしさ”が詰まった、快適に背負える3つのポイント

レイディックスの背負い心地の良さは、背面周りの構造から見て取れます。なかでも背面長を無段階で調整できるシステムには、ミステリーランチの代表的な機能が使われており、同社の他のバックパネルにも採用されている実績から、背負い心地の良さは折り紙付きといえそうです。

中空アルミフレームで荷重を分散

バックパックの内側には、中空アルミフレームを内蔵。荷重をしっかり支えて体への負担を減らすだけでなく、適度な柔軟性で背中の動きに追従し、バックパックが体に密着するような快適な背負い心地を提供します。

独自システムで唯一無二の背面長をゲット

肝心な背面パネルには、背面長の無段階調整を可能にする独自の「フューチュラヨークシステム」を採用。内側に強度の高いプラスチックシートがあり、これが体にかかる荷重を分散させます。

そして、このプラスチックシートを引き抜き、メイン荷室と背面パネルのあいだに再び差し込んで両者を連結するベルクロテープを引き剥がすと、背面の長さを無段階で調整可能。

背の低い人から高い人まで、それぞれの体型に合う背面長で背負うことができるため、体に余計な負荷がかからないベストな背負い心地を手に入れられます。

頑丈なヒップベルトが腰荷重をサポート

一般的なULパックのヒップベルトは、幅の狭いウェビングテープだけというものも珍しくありません。対してレイディックスは、剛性の高いヒップベルトをしっかり搭載。バックパックの荷重を腰で支えることが可能です。

ちなみに、このヒップベルトは簡単に取り外すことができ、ユーザーの好みでカスタム可能。両サイドのコンプレッションベルトや前述した中空のアルミフレームも着脱でき、バックパックの重量をより軽くして背負うスタイルも叶えられます。

背負い心地は本当にいい？ 日帰りハイクでフィールドテスト

軽さと背負い心地と耐久性の三拍子が揃うレイディックス。言葉にするとすごくバランスが良さそうですが、実際に背負ってみても、言葉通りの優れた性能を感じることができるのでしょうか？

ということで、今回はレイディックス31を日帰りハイキングでテストしてみました。

背負った総重量は約7kg。日帰りにしては重い荷物量には訳があります。というのも、レイディックス31の公式容量は29Lなのですが、実際はそれよりも大きく感じ、普段のテント泊装備一式を無理なくパッキングすることができたのです。日ごろテント泊で使っているバックパックの容量が38Lなので、レイディックス31は同等の容量があると考えてもいいかもしれません。

気になるトータルバランスは……？

背面長を筆者の体型に合わせて山道を歩いてみた結果、メーカーの意図にある通り、荷物の重さを感じにくい印象がありました。つまり、約7kgの荷物を背負っているのに、それほど重さを感じず、逆に軽いように感じるのです。

その証拠になるかわかりませんが、肩がまったく痛くならなかった事実は、特筆に値するでしょう。日帰りよりもっと長い距離を歩くと痛みが生じるかもしれませんが、今回のテストではその前兆すら感じることなく、ヒップベルトや背面パネル、内蔵するフレームでしっかり荷重を支えられている感覚があり、肩への負担が少ない印象でした。

軽量パックを探している方、レイディックスをお見逃しなく

登山において軽量化と聞くと、イコール重さの削減という単一な思考で、製品の重量ばかりに注目しがちです。それは間違いではないのですが、軽さという概念は、特にバックパックに関してはグラム数だけで説明するのが難しい、もっと複雑な感覚であることをレイディックスは教えてくれます。

より体へのサポート力が高くて軽量なバックパックが欲しいと考えている方は、ぜひレイディックスもチェックしてみてください。本体の重量に囚われない、背負ったときに感じる軽さは、検討する価値が大いにありです。

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