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塔ノ岳|コースも多彩な”表丹沢最高峰”!日帰り・縦走など5つのコースを紹介

塔ノ岳|コースも多彩な”表丹沢最高峰”!日帰り・縦走など5つのコースを紹介

神奈川県北西部に、東西約50km・南北約30kmにわたって連なる丹沢山塊。このうち、小田急線沿線からのアクセスも容易で人気なのが表丹沢と呼ばれる山域です。

そんな表丹沢を代表する最高峰が、関東百名山にも選定されている塔ノ岳(1491m)。東西南北から登山コースが延びており、丹沢山塊の表玄関とも言える存在です。

今回はそんな塔ノ岳の5ルートを紹介します。大倉からは行き帰り違うルートが選べるものをセレクト。

必須のヤマビル対策やアクセス、下山時に駅から立ち寄れる温泉情報など、登山初級者から中・上級者まで役立つ情報も併せて紹介します。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

表丹沢最高峰・塔ノ岳ってどんな山?

表尾根から望む塔ノ岳
撮影:鷲尾 太輔(表尾根から望む塔ノ岳)
標高山頂所在地山域最高気温(6月‐8月)最低気温(6月‐8月)
1,491m神奈川県秦野市掘山下丹沢山塊20.4℃8.8℃
参考:ヤマレコ

神奈川県秦野市に位置する表丹沢の最高峰・塔ノ岳。江戸時代から大正時代までは、地元の人によって登られていた信仰の山です。かつて山頂近くあった「尊仏石」という巨石に雨乞い祈願をしており、この石が”お塔”と呼ばれていたことが山名の由来です。

塔ノ岳山頂の狗留尊佛如来
撮影:鷲尾 太輔(塔ノ岳山頂の狗留尊佛如来)

残念ながら「尊仏石」は関東大震災(1923年)で倒壊してしまいました。現在山頂には狗留尊佛如来(くるそんぶつにょらい)が祀られており、例年5月中旬には登山者の安全を祈願する「尊佛祭り」が開催されています。

都心からのアクセスが良く、登山道も整備されているため、そろそろ登り甲斐のある山に挑戦したいという脱初心者の方にもおすすめ。山頂の山小屋・尊仏山荘に宿泊して、星空や朝日を楽しむスタイルも人気があります。

山頂や稜線からは絶景を満喫!

海に近い山ならではの相模灘の眺望
撮影:鷲尾 太輔(海に近い山ならではの相模灘の眺望)

塔ノ岳の魅力のひとつが、山頂や稜線からの絶景。富士山はもちろん相模灘の青い海など、神奈川ならではの大眺望が広がっています。さらに、日本百名山・丹沢山や丹沢山塊最高峰・蛭ヶ岳なども間近に望むことができる景観に恵まれた場所です。

周囲に広がる山々の景色にきっと心を奪われてしまうはず。山頂も広く階段状のベンチが整備されているので、のんびりと絶景を眺めることができます。

鍋割山の紅葉と富士山
出典:PIXTA(鍋割山の紅葉と富士山)

山肌を豊かな森に覆われた塔ノ岳周辺は、季節によっても趣が変わります。春は山桜から始まりツツジなどの様々な花、さらにまぶしい新緑が魅力。また、秋にはブナ・ツツジ・モミジなどの葉が鮮やかに色づきます。

富士山をはじめとしたパノラマを楽しむなら、空気が澄んでいる冬もおすすめです。

縦走からピストンまで……選べるコースが豊富!

丹沢山と蛭ヶ岳
撮影:鷲尾 太輔(丹沢山と蛭ヶ岳)

塔ノ岳へ直接登るルートも多数ありますが、その稜線は鍋割山や丹沢山など丹沢山塊のさまざまな山へとつながっています。登山地図を見ながら、魅力的な縦走コースを考えるのも楽しみです。

「バカ尾根」って何のこと?

大倉尾根の階段
撮影:鷲尾 太輔(大倉尾根の階段)

塔ノ岳登山で「バカ尾根」という言葉を聞いたことはありませんか? これは大倉尾根のこと。全長7km、標高差1200mの尾根なのですが、階段や木道が連続する単調な道が続くのでそう呼ばれたのかもしれません。「バカ」と言いたくなるかどうか、ぜひ歩いて体感してください。

塔ノ岳登山で注意するべき「ヤマビル」

ヤマビル
出典:PIXTA(ヤマビル)

丹沢エリアで悪名高い生き物のひとつが「ヤマビル」です。知らないうちに登山靴やトレッキングパンツと足の隙間から入り込み、血を吸われていたということも。場合によっては、山から街に運ばれてしまうこともあります。活動期は4月〜11月と言われ、特に梅雨や秋雨の時期は注意。ヤマビル対策を行った上で登りましょう。

塔ノ岳の天気と地図をチェック

海に近く標高差も大きい塔ノ岳
撮影:鷲尾 太輔(海に近く標高差も大きいため山麓と山頂付近で天候が異なる場合も)

塔ノ岳は通年で登れる山ではありますが、冬は凍結や積雪などもあります。また、麓と山頂付近の気象状況も大きく変わる場合もあります。事前に天気を調べてから登りましょう。

また塔ノ岳だけでも複数の登山ルートがあります。分岐で道間違いを起こすケースもあるので、自分が登るルートについては、地図でしっかりチェックしてください。

塔ノ岳の天気予報

塔ノ岳のふもと(秦野市)の10日間天気

日付 02月22日
02月23日
(月)
02月24日
(火)
02月25日
(水)
02月26日
(木)
02月27日
(金)
02月28日
03月01日
03月02日
(月)
03月03日
(火)
天気 晴時々曇
晴時々曇
晴一時雨
晴一時雨
曇時々晴
曇時々晴
雨時々曇
雨時々曇
曇のち晴
曇のち晴
晴時々曇
晴時々曇
雨時々曇
雨時々曇
曇時々雨
曇時々雨
晴時々曇
晴時々曇
雨時々曇
雨時々曇
気温
(℃)
18
1
23
13
16
7
12
9
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5
15
3
13
8
17
8
16
6
14
8
降水
確率
40 60 40 90 40 30 80 80 40 80

塔ノ岳の登山指数

日付 02月22日
02月23日
(月)
02月24日
(火)
02月25日
(水)
02月26日
(木)
02月27日
(金)
登山
指数
A C A C C A
登山指数の留意点

登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。

  • 雷の発生の可能性
  • 前日の天気による道のぬかるみ
  • 局地的大雨
  • 土砂災害の発生の可能性
  • 雪崩の発生の可能性
  • 噴火の可能性
  • 積雪の有無
  • 濃霧
  • 低温または高温
  • 虫やヒルなどの発生状況

山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。

塔ノ岳の地図

塔ノ岳おすすめコースをご紹介

塔ノ岳の主要登山ルート5コースを紹介します。その中でも大倉尾根ルートは、道も明瞭で初級者も安心して登れるでしょう。体力や時間などと相談しながら、登山を楽しんでください。

  • 大倉尾根コース|最もポピュラーな塔ノ岳入門

    大倉尾根コース
    • 体力度:★★★☆☆
    • 技術難易度:★★☆☆☆
    • コースタイム約8時間20分
    • コース距離13.28km
    • 標高差1329m

    大倉から出発し、大倉尾根を登るルートです。ひたすら登りが続くことから「バカ尾根」とも呼ばれていますが、階段・木道や道標が整備されており、初めて塔ノ岳をめざす人にはおすすめ。

  • 鍋割山縦走ルート|もちろん昼食は名物のアレ!

    塔ノ岳・鍋割山縦走ルート
    • 体力度:★★★★☆
    • 技術難易度:★★☆☆☆
    • コースタイム約12時間
    • コース距離22.47km
    • 標高差1971m

    山小屋グルメも人気の「鍋割山」からの縦走コースです。歩行距離は長くなりますが、達成感は抜群。縦走路からの眺望も魅力です

  • 小丸尾根経由コース|植生の変化に富んだ別尾根を歩く

    塔ノ岳・小丸尾根コース
    • 体力度:★★★★☆
    • 技術難易度:★★☆☆☆
    • コースタイム約10時間20分
    • コース距離18.13km
    • 標高差1827m

    大倉尾根の西側に連なる小丸尾根を登る静かなコースです。距離が短い分、傾斜がきつくジグザグの登山道が連続しますが、登りごたえは抜群。植生の変化も楽しめます。

  • 政次郎尾根ルート|急登から表尾根へと向かう静かな道

    塔ノ岳・政次郎尾根コース
    • 体力度:★★★★☆
    • 技術難易度:★★☆☆☆
    • コースタイム約10時間20分
    • コース距離19.07km
    • 標高差1988m

    大倉登山口から戸川林道を経て表尾根に出るコースです。前半の戸川林道をクルマで通って戸沢出合に駐車した場合、距離的には塔ノ岳への最短コースとなります。ただし道標もほとんどなく、大倉尾根や表尾根よりは難易度の高いコースであることを前提にチャレンジしてください。

  • ヤビツ峠ルート|丹沢表尾根を縦走する満喫コース

    塔ノ岳・ヤビツ峠ルート
    • 体力度:★★★☆☆
    • 技術難易度:★★★☆☆
    • コースタイム約8時間40分
    • コース距離14.18km
    • 標高差1105m

    ヤビツ峠から表尾根を縦走して、塔ノ岳を目指すルートです。ルート上には崩落の激しいヤセ尾根や鎖場など険しい箇所もありますが、正面に富士山を望み眼下には秦野市街や相模灘の眺望を楽しめます。

※コース名をクリックすると、各コースを解説する別記事が開きます

大倉尾根コース|最もポピュラーな塔ノ岳入門

合計距離: 13.28 km
最高点の標高: 1474 m
最低点の標高: 297 m
累積標高(上り): 1329 m
累積標高(下り): -1329 m

体力レベル: ★★★☆☆

日帰り|約8時間20分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

大倉(10分)→登山口(40分)→観音茶屋(35分)→見晴茶屋(65分)→駒止茶屋(30分)→堀山の家(30分)→天神尾根分岐(45分)→花立山荘(25分)→金冷シ(30分)→塔ノ岳(15分)→金冷シ(20分)→花立山荘(25分)→天神尾根分岐(15分)→堀山の家(25分)→駒止茶屋(35分)→見晴茶屋(20分)→観音茶屋(25分)→登山口(10分)→大倉

このコースは大倉から出発し、大倉尾根を登るルートです。ひたすら登りが続くことから「バカ尾根」とも呼ばれていますが、階段・木道や道標が整備されており、初めて塔ノ岳をめざす人にはおすすめ。

沿道にはの山小屋・茶屋(主に週末のみ営業)が点在しているので、休憩や昼食に利用することも可能です。

大倉
撮影:鷲尾 太輔(大倉)

出発はレストハウスやトイレもある大倉から。登山ポストもあるので、事前に電子申請していない場合は登山計画書を忘れずに提出していきましょう。

現在レストハウスはYama cafe 丹沢として営業しており、ドリンク・フード・デザートも充実。下山後にそそられる生ビールもありますよ。

大倉からの登山道
撮影:鷲尾 太輔(大倉からの登山道)

大倉尾根までは分岐がいくつか出てくるので、道標を確認しながら進みましょう。路面は最初は舗装路ですが、やがて土道へと変わっていきます。途中には水道局が管理する配水場に併設された水場もあります。

大観望との分岐
撮影:鷲尾 太輔(大観望との分岐)

観音茶屋を通り過ぎると、大観望と山頂直登との分岐です。大観望ルートは展望が良いポイントがありますが、山頂へは少し遠回りになります。どちらを通ってもやがてルートは合流し、ゆるやかに稜線を進んでいきます。

見晴茶屋
撮影:鷲尾 太輔(見晴茶屋)

大倉から1時間半ほどで見晴茶屋に到着します。茶屋前は南東方向が開けており秦野市街を一望することが可能。バイオトイレやベンチも設置されており、休憩にぴったりのポイントです。

駒止茶屋
撮影:鷲尾 太輔(駒止茶屋)

見晴茶屋からしばらくはなだらかな登りが続きますが、駒止茶屋の手前あたりから大倉尾根名物ともいえる長く急な階段が始まります。

堀山の家
撮影:鷲尾 太輔(堀山の家)

駒止茶屋からはなだらかな稜線が続き、堀山(943m)の巻道からいったん下りの登山道です。鞍部から階段を登り返すと堀山の家に到着します。

この先から大倉尾根は一気に急傾斜となり、歩きにくいガレ場や長い階段が連続します。しんどい区間ですが、花立山荘手前の階段から振り返ると相模灘の青い海や真鶴半島・伊豆半島・箱根の山々を眺望できます。

花立山荘
撮影:鷲尾 太輔(花立山荘)

花立山荘でひと息ついたらさらに登り、花立ノ頭へ。いよいよ眼前に塔ノ岳が迫ってきます。ここから金冷しまでは下りとなり、やや痩せた稜線となります。手すりのついた桟道を慎重に渡れば、金冷しです。

あとは塔ノ岳山頂まで、比較的平坦な木道や木製階段が続きます。山頂直下だけ急な階段となりますが、尊仏山荘のソーラーパネルが見えてくれば、山頂は目前です。

塔ノ岳からの富士山
撮影:YAMA HACK編集部(塔ノ岳からの富士山)

山頂からは丹沢一とも称される美しい景色が広がります。天気が良い日に見える富士山はまさに絶景。日本百名山・丹沢山(1567m)、丹沢最高峰・蛭ヶ岳(1673m)、丹沢随一のパワースポット・大山(1252m)など、丹沢山塊の名だたる名峰も一望できます。

▼コース詳細はこちら

鍋割山縦走ルート|もちろん昼食は名物のアレ!

合計距離: 22.47 km
最高点の標高: 1474 m
最低点の標高: 297 m
累積標高(上り): 1971 m
累積標高(下り): -1971 m

体力レベル: ★★★★☆

日帰り|約12時間

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

大倉(25分)→ゲート(100分)→二俣(80分)→後沢乗越(110分)→鍋割山(45分)→小丸(25分)→金冷シ(30分)→塔ノ岳(15分)→金冷シ(30分)→小丸(40分)→鍋割山(60分)→後沢乗越(50分)→二俣(85分)→ゲート(25分)→大倉

大倉から西山林道を経由で後沢乗越に出て、鍋割山へ登頂してからて塔ノ岳へ向かう縦走コースです。歩行距離は長くなりますが、達成感は抜群。縦走路からの眺望も魅力です。

西山林道からの鍋割山
撮影:鷲尾 太輔(西山林道からの鍋割山)

大倉からの西山林道は未舗装で許可車両のみ通行可能ですが、比較的平坦な道です。二俣で勘七沢を渡り、小丸尾根との分岐からさらに林道を進むと、鍋割山が見えてきます。

後沢乗越への登山道
撮影:鷲尾 太輔(後沢乗越への登山道)

水歩荷(鍋割山荘で使用する水が入ったペットボトルを荷揚げするボランティア)用の水場の先へ橋を渡って沢沿いを進むと樹林帯の登山道へ。灌木帯をジグザグに登れば後沢乗越です。

鍋割山南山稜
撮影:鷲尾 太輔(鍋割山南山稜)

後沢乗越からの鍋割山南山稜は階段や木道が続く急登ですが、ところどころで樹林の間から富士山や西丹沢の山々を望むことができます。

鍋割山荘の鍋焼きうどん
出典:PIXTA(鍋割山荘の鍋焼きうどん)

西側に富士山を望む鍋割山の山頂では、鍋割山荘名物の鍋焼きうどんが大人気の山小屋グルメ。ただし月・金曜日は定休日です。営業日・営業時間(13時まで)前でも売り切れ次第終了のため、鍋焼きうどんをあてにせずとも行動可能な自身の食糧は必ず携行しておきましょう。

鍋割山稜
撮影:鷲尾 太輔(鍋割山稜)

鍋割山からは、鍋割山稜を東へ進みます。小丸・大丸などのピークを越えて金冷しで大倉尾根と合流したら、塔ノ岳は目前です。

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小丸尾根経由コース|植生の変化に富んだ別尾根を歩く

合計距離: 18.13 km
最高点の標高: 1474 m
最低点の標高: 297 m
累積標高(上り): 1827 m
累積標高(下り): -1827 m

体力レベル: ★★★★☆

日帰り|約10時間20分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

大倉(25分)→ゲート(100分)→二俣(180分)→小丸尾根分岐(25分)→金冷シ(30分)→塔ノ岳(15分)→金冷シ(30分)→小丸尾根分岐(100分)→二俣(85分)→ゲート(25分)→大倉

大倉から西山林道を進んで、小丸尾根を経由して塔ノ岳へ登るコースです。小丸尾根は距離が短い分、傾斜がきつくジグザグの登山道が連続します。

西山林道から望む小丸尾根
撮影:鷲尾 太輔(西山林道から望む小丸尾根)

西山林道は未舗装の林道が続きますが、途中にベンチも設置されています。許可車両しか乗り入れできないため、登山者は二俣までこの林道を歩くことになります。

小丸尾根の登山道
撮影:鷲尾 太輔(小丸尾根の登山道)

二俣で勘七沢を渡り、標識に従い小丸方面へ。小丸尾根は急傾斜の稜線をひたすらジグザグに進んでいきます。広葉樹林と針葉樹林を行き来しながら標高を稼ぐと、上部は灌木帯となります。

大丸山頂
撮影:鷲尾 太輔(大丸山頂)

急登を登りきったら、塔ノ岳へと続く鍋割山稜に合流します。大丸を越えて金冷しで大倉尾根と合流し、塔ノ岳へと向かいます。

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政次郎尾根ルート|急登から表尾根へと向かう静かな道

合計距離: 19.07 km
最高点の標高: 1474 m
最低点の標高: 277 m
累積標高(上り): 1988 m
累積標高(下り): -1988 m

体力レベル: ★★★★☆

日帰り|約10時間20分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

大倉(10分)→風の吊橋(95分)→新茅山荘(25分)→作冶小屋(5分)→戸沢山荘(140分)→政次郎尾根分岐(30分)→新大日(20分)→木ノ又小屋(40分)→塔ノ岳(25分)→木ノ又小屋(15分)→新大日(20分)→政次郎尾根分岐(75分)→戸沢山荘(5分)→作冶小屋(20分)→新茅山荘(80分)→風の吊橋(10分)→大倉

上記ルートは大倉からスタートしていますが、車で戸沢に駐車してピストンした場合には、距離的には塔ノ岳最短ルートになります。しかし政次郎尾根はかなりの急傾斜で、道標もないため経験者向けです。その分、入門編の大倉ルートより登山者も少なく静かな山行を楽しむことができます。

戸沢出合駐車場からの塔ノ岳
撮影:鷲尾 太輔(戸沢出合駐車場からの塔ノ岳)

大倉からスタートする場合、まずは戸川林道を歩きます。クルマも通行するので注意して歩きましょう。途中には秦野盆地湧水群として環境庁の名水百選にもなっている竜神の泉が。林道終点に戸沢出合駐車場があります。

急登が続く政次郎尾根
撮影:鷲尾 太輔(急登が続く政次郎尾根)

政次郎尾根に入ると、いきなり針葉樹林帯の中の急登が始まります。登山道も階段やガレ場が連続しますが、木々の間から表尾根の山々を望むこともできます。

表尾根から望む塔ノ岳
撮影:鷲尾 太輔(表尾根から望む塔ノ岳)

政次郎ノ頭の直下で、表尾根と合流します。ここからは新大日・木ノ又大日など3つのピークを経由して、塔ノ岳山頂へ到着です。

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ヤビツ峠ルート|丹沢表尾根を縦走する満喫コース

合計距離: 14.18 km
最高点の標高: 1474 m
最低点の標高: 297 m
累積標高(上り): 1105 m
累積標高(下り): -1586 m

体力レベル: ★★★☆☆

日帰り|約8時間40分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★★☆☆

・ハシゴ、くさり場、雪渓、渡渉箇所のいずれかがある
・転んだ場合に転落・滑落事故につながる箇所がある
・ハシゴ、くさり場を通過できる身体能力が必要
・地図読み能力が必要

凡例:グレーディング表

コース概要

ヤビツ峠(35分)→林道(15分)→林道交差点(75分)→二ノ塔(25分)→三ノ塔(35分)→鳥尾山(30分)→行者ヶ岳(25分)→政次郎尾根分岐(30分)→新大日(20分)→木ノ又小屋(40分)→塔ノ岳(15分)→金冷シ(20分)→花立山荘(25分)→天神尾根分岐(15分)→堀山の家(25分)→駒止茶屋(35分)→見晴茶屋(20分)→観音茶屋(25分)→登山口(10分)→大倉

ヤビツ峠から表尾根を縦走して、塔ノ岳を目指すルートです。ルート上には崩落の激しいヤセ尾根や鎖場など険しい箇所もあります。とはいえ、正面に富士山を望み眼下には秦野市街や相模灘の眺望を楽しみながら進むことができる充実のルートです。

県道70号線から見上げる二ノ塔
撮影:鷲尾 太輔(県道70号線から見上げる二ノ塔)

ヤビツ峠には2022年にオープンしたヤビツ峠レストハウスや、売店・トイレ・駐車場などがあります。県道70号秦野清川線の舗装路を歩いて登山口へと向かいましょう。富士見橋を渡ると左側にトイレがあり、ここから林道・登山道へと入っていきます。

二ノ塔山頂
撮影:鷲尾 太輔(二ノ塔山頂)

登山道はいったん林道を横切り、二ノ塔へと向かいます。階段が整備された歩きやすい道を登ると、大きなベンチが整備された二ノ塔に到着です。

三ノ塔山頂
撮影:鷲尾 太輔(三ノ塔山頂)

続いて登る三ノ塔は山頂が広く、トイレや強風雨時の心強いシェルターにもなる休憩所が整備されています。塔ノ岳へ至る表尾根や富士山の眺望も抜群で、休憩に最適のポイントです。

行者ヶ岳の鎖場
撮影:鷲尾 太輔(行者ヶ岳の鎖場)

三ノ塔から下り、なだらかな烏尾山を越えると、岩場が続く行者ヶ岳です。鎖が設置されているので、特に下りでは上手く利用しながら慎重に行動しましょう。

新大日・木ノ又大日と奥に見える塔ノ岳
撮影:鷲尾 太輔(新大日・木ノ又大日と奥に見える塔ノ岳)

行者ヶ岳から政次郎ノ頭へ登り返すと、政次郎尾根が合流します。ここからは新大日・木ノ又大日などのピークを越えて、塔ノ岳へ到着します。

大倉尾根の下り
撮影:鷲尾 太輔(大倉尾根の下り)

下山は最初に紹介した大倉尾根コースで、大倉へと下ります。縦走で足の疲れも蓄積するタイミングですが、階段や岩場が連続するので、注意力を維持して歩きましょう。

▼コース詳細はこちら

登山口までのアクセス

今回の登山口は大倉とヤビツ峠になります。政次郎尾根コースの場合、クルマであれば戸沢出合駐車場も利用することも可能です。

大倉登山口

大倉バス停
撮影:鷲尾 太輔(大倉バス停)

公共交通機関利用の場合

小田急線・渋沢駅で下車し、渋沢駅北口バス停から神奈川中央交通バスに乗車。大倉バス停まで約15分です。

クルマ利用の場合

大倉駐車場
撮影:鷲尾 太輔(大倉駐車場)

新東名高速道路・秦野丹沢スマートインターチェンジからから県道706号線経由。秦野戸川公園 大倉駐車場まで約10分です。

■秦野戸川公園 大倉駐車場
駐車台数:約150台
利用時間:8:00~21:00
料金:(平日)2時間~10時間まで200円、(土日祝と特定日)2時間~10時間まで530円
トイレ:あり

ヤビツ峠ルート

公共交通機関利用の場合

ヤビツ峠バス停
撮影:鷲尾 太輔(ヤビツ峠バス停)

小田急線・秦野駅で下車し、秦野駅バス停から神奈川中央交通バスに乗車。ヤビツ峠バス停まで約48分です。

運行本数が少ないので注意しましょう

クルマ利用の場合

ヤビツ峠のトイレと駐車場
撮影:鷲尾 太輔(ヤビツ峠のトイレと駐車場)

東名高速道路・秦野中井インターチェンジから県道70号線経由、ヤビツ峠まで約30分です。ただし大倉まで縦走した場合は、クルマを回収しにヤビツ峠へ戻る必要があります。

■ヤビツ峠駐車場
駐車台数:約25台
料金:無料
トイレ:あり

政次郎尾根ルート

公共交通機関利用の場合

小田急線・渋沢駅から大倉へのバス乗り場
撮影:鷲尾 太輔(小田急線・渋沢駅から大倉へのバス乗り場)

小田急線・渋沢駅から大倉登山口へのアクセスを参照

クルマ利用の場合

戸沢出合駐車場
撮影:鷲尾 太輔(戸沢出合駐車場)

新東名高速道路・秦野丹沢スマートインターチェンジから戸沢林道経由で、戸沢出合駐車場まで約25分です。

■戸沢の出合駐車場
駐車台数:約30台
料金:協力金300円
トイレ:あり

塔ノ岳の山小屋情報

塔ノ岳からの夜景
出典:PIXTA(塔ノ岳からの夜景)

塔ノ岳は日帰りでも登れる山ですが、山頂には宿泊可能な山小屋・尊仏山荘も。富士山や相模湾を望む日の出や日の入り、星空などを手軽に楽しむことができます。

尊仏山荘

尊仏山荘
撮影:鷲尾 太輔(尊仏山荘)

塔ノ岳の頂上に位置する山小屋です。山小屋の西側の窓からは夕焼け・御殿場の夜景・富士の朝焼けを、東側の窓からは首都圏の夜景・関東平野に広がる雲海・日の出も楽しむことができます。

・営業期間:通年(要事前予約)
・電話:070-2796-5270(9:00〜19:00)
・料金:1泊2食(9,000円/税込)・1泊夕食のみもしくは朝食のみ(7,500円)*2025年6月からの新料金

鍋割山荘

鍋割山荘
撮影:YAMAHACK編集部

鍋割山山頂にある山小屋。名物の鍋焼きうどんは、早めの時間に売り切れる場合があるので注意してください。普段は宿泊サービスを受け付けておらず、大晦日のみ宿泊可能となっています。

・営業期間:通年(月曜日・木曜日は定休/悪天候による休業や時短営業あり)
・営業時間:火・水・木曜日=11:00〜13:00/土・日・祝日=10:00〜13:00(鍋焼きうどんが売り切れ次第、営業終了)
・電話:090-3109-3737
・料金:鍋焼きうどん=2,000円/その他、甘味・飲料・土産物を販売

塔ノ岳近くのおすすめ日帰り温泉

鶴巻温泉・弘法の里湯
出典:PIXTA(鶴巻温泉・弘法の里湯)

塔ノ岳周辺の小田急線沿線駅から徒歩で行ける日帰り温泉を紹介します。

湯花楽(渋沢駅)

日帰り入浴施設「湯花楽(ゆからく)」は渋沢駅から近く、下山後に立ち寄るのにもおすすめです。疲れた体にうれしい高濃度人工炭酸泉やジェットバス、サウナや食事処も完備。深夜まで営業しているため登山や食事で遅くなっても利用できるので便利です。

・住所:神奈川県秦野市平沢295-2
・電話:0463-84-4126
・営業時間:(平日)9:00~0:00、(土日祝)7:00~0:00
・料金:(平日)大人900円、(土日祝)大人1,000円

湯花楽|公式サイト

弘法の里湯(鶴巻温泉駅)

豊かな自然とカルシウムを多く含んだ良質なお湯を、気軽に楽しむことができる公営の日帰り温泉。よく温まり神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、慢性婦人病、動脈硬化症などにも効能があるお湯は、ハイキングや登山の後にも最適です。

・住所:秦野市鶴巻北3-1-2
・電話:0463-69-2641
・営業時間:10:00~21:00(休館日:月曜日・月曜日が祝日の場合は翌平日)
・料金:(平日)1日1,000円、2時間800円、(土日祝日) 2時間1,000円

多彩なコースで塔ノ岳登山を楽しもう!

塔ノ岳と富士山
撮影:鷲尾 太輔(塔ノ岳と富士山)

表丹沢の最高峰である塔ノ岳は、東京や横浜から近いのにも関わらず、壮大な景色が楽しめ登りごたえのある山として人気。登山者のレベルやアプローチ方法にあわせた、多彩なコース設定も可能です。

コース上には山荘や茶屋が点在しており、休憩を兼ねてかき氷・お汁粉・鍋焼きうどんなどそれぞれの名物メニューを楽しむこともできます。さまざまな魅力が詰まった塔ノ岳へ、出かけてみませんか。

※この記事内の情報は特記がない限り公開初出時のものとなります。登山道の状況や交通アクセス、駐車場ならびに関連施設などの情報に関しては、最新情報をご確認のうえお出かけください。

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