保温性・耐風性・通気性の高バランス。万能な「コアアロイジャケット」

ライター池田と編集部の伊藤が、「コアアロイ」と「エアメッシュ」を山で使ってみました。
歩いた標高は2,000〜2,500m、気温は10〜15℃前後。秋の登山としてはやや気温が高めでしたが、樹林帯では止まると肌寒く、稜線に出ると冷たい風が吹く……まさに「なにか1枚欲しい」シチュエーションでした。

まず紹介するのは「コアアロイジャケット」。大枠では“①中綿タイプ”に分類されますが、中綿や裏地が複雑に配置されたハイブリッドなモデルです。
部位ごとに素材を使い分けることで、適度な保温性と通気性を両立しています。
※撮影時の物から、ジップカラーなど一部仕様変更がこざいます。
細かく素材を使い分け、幅広いシーンに対応

表面には、2種類の軽量で通気性・防風性に優れた高機能素材「Pertex Quantum Air」を使用。
風を受けやすい前面や腕の中綿には「Primaloft® Gold Active」を封入してしっかり保温してくれます。特に保温したい首元には80gと多めに配分。

※生地の配置が分かりやすいよう、ウェアの表裏を逆にして着用しています
一方、熱がこもりやすい背中の裏地には、通気性を重視した「AirMesh™ライニング」を配置。
このように素材を戦略的にマッピングしたことで、保温性、耐風性、通気性のちょうどいいバランスを併せ持つウェアに仕上がっています。
ライター池田
まず、見た目のイメージよりもかなり軽い着心地に驚かされます。エアメッシュと同じく、優しい温かさが印象的でしたが、防風性についてはかなり違いが感じられました。風が吹く稜線上で着る時間が多いなら、こちらの方が安心感があります。
フルジップで体温調整がしやすい

このジャケットも、今期から細かい部分がアップデートされています。旧モデルはハーフジップとクルーネックの展開でしたが、フルジップに変更して脱ぎ着がしやすくなりました。
ジッパーの開け具合次第で、体温調整がしやすくなったのもポイント。

細かい温度調整をしながら、ハイクアップ中の樹林帯でも、風の吹く稜線上に出ても、山小屋での停滞時でも、シーンを選ばずに着られる万能ウェアです。
編集部 伊藤
とにかく、軽い!ふわっとした着心地で、着ていることを忘れそうなほどです。冷たい風が吹いていた稜線上や、ガスが湧いてきて急に肌寒くなってきた時にちょうど良い保温力でした。
パラっと雨が降ったタイミングがあったのですが、かなり撥水していたので、小雨程度ならレインウェアなしでも対応できました。
ライター池田
夜通し使うなら、夏場は1枚でちょうどいいくらいの保温力で、秋冬に使うなら他のウェアとの組み合わせが必要でしょう。サイズ選びは、行動着メインで使うか、保温着メインで使うか次第で変わりそう。悩ましいところですね。
軽くて通気のいい「エアメッシュ」。ハイペースでも長時間でも着続けられる

前述の生地構成でいうと、「エアメッシュフーディ」は“③保温素材のみの一枚地タイプ”。マウンテンハードウェアの4モデルの中で、もっとも軽く、通気性に優れたモデルで、ハイペースな登山やトレイルランニングなど行動量の多いシーンに最適です。
軽くて通気性抜群!

「オクタ」は穴の開いた中空糸に8本の突起を配列したポリエステル繊維。吸汗速乾・軽量・遮熱・断熱・嵩高など多機能な素材。提供:マウンテンハードウェア
その特徴を生んでいるのが、帝人とマウンテンハードウェアのこだわりが詰まった「Octa®CPCP®(オクタ®シーピー・シーピー®)」。通常のオクタより目を詰め、毛足を密集させることで、保温性と肌触りが旧モデルより向上しています。
防臭加工で着っぱなしでも快適

出典:Polygiene Japan
さらに、業界で初めてオクタに防臭加工「ポリジン」テクノロジーを採用。数日間着替えが難しい縦走やテント泊でも、気になる臭いを抑えてくれます。
手汗が気になるサムホールにも、「ハイキューミント」というミント由来の防臭機能付きです。
リバーシブル仕様の高い汎用性

好みやシーンに合わせて、リバーシブル仕様で着用できるのもポイント。

左:暖かな感触の起毛面 右:滑らかなメッシュ面
保温性を重視したいときは起毛面を肌側に。肌離れがよくサラっとした着心地を求めるならメッシュを肌側にするのがおすすめです。

メッシュを表にした場合は、ジップポケットが利用できます。小さなポケットなので、ハンカチやリップクリームなど、ちょっとした小物を入れるのに便利です。
口元・手首のフィット感◎

フードはバラクラバのようにぴったりフィットし、ヘルメットの下に被っても干渉しにくいサイジングです。

袖口にはサムホールが付き、手の甲までカバーして手首の冷えから守ります。重ね着してもごわつかず、めくり上がらないのでノンストレス。
ライター池田
袖を通すと、独特なふわっとした温かさを感じます。背中に汗をかいても、風のある場所で休憩をしているうちに、あっという間にサラッと乾いたのが印象的でした。
旧モデルはベースレイヤーの進化系のようなイメージだったけど、新作はもっとミドラー寄り。少し余裕のある作りなので、中間着としても使うならよりタイト目のサイズを選ぶと良いと思います。
編集部 伊藤
旧モデルも愛用しているのですが、まず、メッシュ面の生地感が全然違う!前はペラっとして透け感があったけど、織り方が変わった新モデルは、よりしっかりとした生地に変わっています。
着た時の動きやすさは変わらず、さらに安心して着られる形にアップデートされたように感じました。目が詰まった分、通気性は前より劣るのかな?と思いましたが、蒸れる感じはまったくなかったです!
自分に合ったアクティブインサレーションで、秋冬登山を快適に!

ご覧いただいたように、「アクティブインサレーション」とひとくちに言っても、保温材と生地の構成次第で、性能や重量にこれだけ大きな違いが生まれます。
購入時は、まずはそれぞれのウェアの特徴を把握することが大切です。そして、どのような山で、どのような用途で着るのかをイメージして使い分けられれば、アクティブインサレーションは秋冬の山を快適に過ごすための心強い選択肢になってくれるでしょう。
最後に、4つのモデルを一覧でおさらい!

提供:マウンテンハードウェア
| モデル名 | イメージ | 保温力 | 通気性 | 重量 (男性Mサイズ) | 生地構成 | 使用素材 | 特徴 | 使用シーン例 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| フリーエレメントフーデッドジャケット | ![]() | ★★★★★ | ★★★☆☆ | 412g | 中綿タイプ | ボディ:20デニールの100%リサイクルナイロンリップストップ素材 中綿:THERMOCLOUD | もっとも保温性が高く、冬季のハードなアクティビティにも対応 | ・冬の中低山の行動着 ・春秋の2,000〜3,000m級でのゆっくり歩き・休憩時 ・冬の小屋泊、テント泊保温着 |
| コアアロイジャケット | ![]() | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 322g | 中綿タイプ | フロント・袖:Pertex® Quantum Air™ 20D PU Coated リップストップ 脇・背面:Pertex® Quantum Air™ 20D ストレッチリップストップ 裏地:AirMesh™ 中綿:Primaloft® Gold Active | 保温・耐風・通気のバランスが高く、標高差や運動量に柔軟に対応 | ・冬の低山 ・春〜秋の2,000〜3,000m級での行動着 ・暖かい時期の山小屋・テントでの保温着 |
| コアエアシェルウォームフーディ | ![]() | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 350g | 裏地タイプ | ボディ:Pertex® Quantum Air 20Dストレッチリップストップ 裏地:アクティブメッシュ テイジンオクタ™ | 防風・通気のバランスが良く、オーバーヒートしにくい保温ジャケット | ・10℃前後での行動着 ・冷たい風の吹く稜線 ・春秋の休憩時 ・バックカントリーのハイクアップ |
| エアメッシュフーディ | ![]() | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | 182g | 1枚地タイプ | AirMesh™ | 超軽量で通気性・速乾性に優れ、動き続けても快適 | ・10〜15℃前後の樹林帯での行動着 ・ハイペース登山やトレイルランニング ・ウィンタースポーツの中間着 |
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