群雄割拠のレインウェアを、PEAKS×YAMA HACK編集長が語る!

山で悪天候に見舞われたとき、登山者の安全と快適性を守るのがレインウェア。大事な装備だからこそ、技術の粋を集めたレインウェアが各ブランドから出ています。
そんな進化の止まらないレインウェアをテーマに、 求める機能やポイント、今シーズン大注目の「ティフォンシリーズ」についてなど、登山雑誌『PEAKS』編集長の宮上さんと『YAMA HACK』編集長の大迫に話を聞いてみました。

左:YAMA HACK編集長 大迫 右:PEAKS編集長 宮上
ストレッチ、超軽量、着心地。時代に合わせて拡がる機能性

———近年いろいろな機能をもったレインウェアが出ていますね。昔と現在のレインウェアにどんな違いがありますか?
大迫
昔のレインウェアは、身を守ることを重視していたので硬くてしっかりしていた印象です。
でも、いまは耐水圧などの守る力がある程度高くなったので、動きやすさや汗抜けのよさなどの快適さがフォーカスされてきていますよね。
宮上
たしかに。雨が降らなくても必携装備だから、雨のシーン以外でも使えたらっていうのもあって、快適さが高められてきたようにも思います。
風が強い稜線でウィンドシェルのように羽織れる軽さとか、防寒着にも使えるような着心地とか。
大迫
天気予報の精度が上がったのも一因にありそうですね。
雨予報の中わざわざ山に行くこともないから、防水以外の機能も求められるようになってきてるんじゃないかと思います。

宮上
昔はダボッとして動きにくいイメージもありましたけど、シルエットもきれいになりましたね。
立体デザインやストレッチも取り入れて、さらに動きやすいモデルまで登場しています。
大迫
あとは軽量なモデルも増えている印象。技術が進化して素材自体が軽くなっていると思います。
気温の高さも変化の要因に?

———より快適さを求めて進化しているんですね。
大迫
レインウェアの進化には、気候も影響していると思います。
昔の北アルプスの稜線は夏でも長袖を着るのが当たり前だったじゃないですか。でもいまは気温が高くなっているから、半袖で行動できちゃう。
宮上
10年前より明らかに気温上がりましたよね。俺暑がりだから参っちゃう…
大迫
日本は湿度も高いし、雨が降っていても暑いから、透湿性を高めて汗の抜け感を良くしようっていうのは改良ポイントだったんでしょうね。