「気軽に」「どんな山でも」
編集長がレインウェアに求めるもの

画像提供:宮上
様々な機能が増えているレインウェアですが、選ぶ上でどんなことを気にしているんでしょうか。登山スタイルが異なる2人は、重要視することも各々ですが、共通するポイントもあるようです。
———まずは2人の登山スタイルを教えてください。
宮上
普段の登山では泊まりが多いです。食料にこだわるので、荷物が重くなりがち。
大迫
テント泊はもちろん、1日で数十キロ歩くファストハイキングもゆるっと楽しむこともあります。
大雑把なので、収納しやすいアイテムを使うことが多いです。
数値より形?
レインウェア選びで気にすること

———レインウェアを選ぶ上で、気にするポイントは何ですか?
宮上
レインウェアはやっぱりシビアなコンディションで使うものだから、壊れたり破れたりしにくくて、気を使わないで気軽に着られるものを選ぶようにしています。
大迫
僕はバランスを重視してますね。軽さ、使いやすさ、丈夫さ、どんな機能も等しく備えて、どんな登山にも使えるものがいいです。
軽さを追求すると丈夫さが低下するといった具合に、ひとつの機能に特化していると、なにかの機能が代わりに犠牲になっているイメージなんですよね。
宮上
何グラムかって重量が注目されがちですが、今の登山用のレインウェアは大体軽いですからね。
大迫
日帰りの低山ハイクでは軽さも大事ですが、軽さというよりはコンパクトさを気にしてます。
パッキングが苦手というか面倒くさがりなので、ぐっと押し込んで楽に収納できるようなものが好み。

PEAKSのカタログ号で、レインウェアをチェックする大迫
———耐水圧や透湿性などの数値は気にしますか?
大迫
登山ブランドのレインウェアには、もう下手な耐水圧や透湿性のものはないですよね。
宮上
そうですね。登山に必要とされる基準はクリアしている前提だから、そこまで気にしてないです。あまりに価格が安いと疑いますが。笑
大迫
とはいえ、山でもゲリラ豪雨みたいな降り方も多くなってきたから、耐水圧は大事。
数値を見た上で、フードや襟から雨が吹き込みにくいか、腕を上げても袖口から浸水しにくいかなどの仕様もチェックしたいです。

———他にも気にする点はありますか?
宮上
襟周りのフィット感とか、肩とか腕の可動域にストレスがかからないとか、着心地も大事。
不快でシビアな雨のなかだからこそ、少しでも快適に行動したいです。
大迫
それと、袖のまくりやすさは意外と重要。
腕を出すだけでも体温調整に役立つんですよね。前腕ならたとえ濡れても大きなリスクにならないですし。
10周年に革新的なモデルが誕生!
旋風を巻き起こす「ティフォン」

左:ティフォン ストレッチ ジャケット、右:ティフォン ファントム トレック ジャケット
今シーズン、2人とも注目しているというのが、ミレーの「TYPHON(ティフォン)」シリーズ。
10周年を迎えた定番モデル「ティフォン ストレッチジャケット」と、今シーズンから新たに加わった革新的な軽量モデル「ティフォン ファントムトレック」は、業界でも大きな話題に。
そんな「ティフォン」についても話を伺いました。
イメージ | アイテム名 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
![]() | ティフォン ストレッチ ジャケット | ・はじめての一着を探している ・ウィンドシェルや防寒着のようにも使いたい ・体温が上がりにくい方や、ゆっくりペースで歩く方 |
![]() | ティフォン ファントム トレック ジャケット | ・暑がりな登山者 ・ペースが速いファストハイカー ・最低限の荷物で日帰りハイキングをしたい |

初代ティフォン(W7 50000)を手に取る2人。当時から透湿性は50,000g/㎡/24hだった
宮上
「ティフォン」は耐水圧とか透湿性の数値インパクトが強くて話題騒然ですね!
さっき数値はあまり気にしてないって話しましたが、これは無視できないレベル!
大迫
実際に山で着ても、数値に違わぬ透湿性の高さを体感できて、期待を裏切らない。さすが歴史が長くて名品揃いのミレーだなって思いました。
10年愛されるスタンダードモデル「ティフォン ストレッチ ジャケット」

今年、発売から10周年を迎えた定番モデル「ティフォン ストレッチ ジャケット」がリニューアル。まるでソフトシェルのようなしなやかな着心地が特徴的で、耐水圧は20,000mmから30,000mmに向上しました。
宮上
耐水圧を50%アップしたのに、透湿性はそのままっていうのがすごい!普通ならタフになった分、快適さは失われそうなのに。
大迫
やわらかい着心地もいいですよね。安心感ある厚みで、機能バランスもよくて、これからのレインウェアのスタンダードのひとつになるんじゃないでしょうか。
薄くて軽い、だけじゃない!
ミレーの本気を感じる「ティフォン ファントム トレック ジャケット」

今シーズンから新たに加わったのが、革新的な軽量モデル「ティフォン ファントム トレック ジャケット」です。
重量は163g(メンズM)と軽量ながら、透湿性はなんと60,000g/㎡/24hと、ミレー史上最高の数値を叩き出しました。
宮上
ファントムの透湿性は名前の通り“お化け”級ですね。透けるくらい薄くて軽いのもお化けのイメージにピッタリ。
大迫
数値もそうですが、ポケットとかダブルファスナーとか便利な機能が付いているのにこの軽さは単純にすごい!
軽さに特化すると削られそうなパーツなのに…
宮上
フロントファスナーも割としっかりしたパーツが使われていますよね。耐水圧や操作性を考えられていそう。
ポケットのファスナーの引き手も、小さいのを使わずに操作性重視なところはこだわりなんでしょうね。
大迫
着心地もやわらかいし、裏地の肌当たりもめちゃめちゃ良い!
ただ軽いだけじゃなくて、着心地の良さや山での使いやすさに妥協がないのは、山岳ブランドとしてのプライドを感じます!
職人技を感じる加工技術

大迫
あと、ぜひ見てもらいたいのが幅9ミリのシームテープ!
一般的なシームテープよりも細いのに、縫い目をセンターにして、きれいに加工されているんですよ。これを量産できるクオリティには、ただ感心するしかありません。
宮上
あとはやっぱり生地ですね。7デニールの繊維って、もう目に見えないくらい細いのでは?
生地にするのも大変でしょうから、ミレーの本気の姿勢を感じます。
期待を裏切らない「ティフォン」の実力

最後に、「ティフォン 」を山や街で試したという2人に、使用感も語ってもらいました。
間違いないバランス型「ティフォン ストレッチ ジャケット」

大迫
吹きすさぶ雨の中を3回ほど近くの山で登りましたが、汗の抜け感もあって快適に着用し続けられました。
生地のしっかり感と防水性の高さに安心感もあって、目立った隙もなくレインウェアとしての総合力が高いですね。
宮上
シルエットもちょっとゆったりめで、着やすいですよね。ミドルレイヤーをレイヤリングしやすいから、秋とか春先とか幅広いシーズンに着用できそう。
トップクラスの動きやすさ

大迫
ストレッチが利いていて岩場とかも動きやすかったですね。バックパックを背負ったまま手を上げても、背中とか肩にツッパリ感がまったくない。
宮上
ストレッチするレインウェアのなかでも一二を争う伸縮性じゃないでしょうか。
それと、ぜひ「ティフォン ストレッチ パンツ」も試してもらいたいです。レインパンツは簡単に脱げないからこそ、汗の抜け感や動きやすさは感動ものですよ。
使い勝手がいいポケット位置

大迫
フロントポケットは、バックパックを背負っていてもスムーズに収納できました。
ハーネスに干渉しない位置にポケットがあるのも、アルパイン登山を背景にもつミレーだからこその使いやすさなんでしょうね。
防寒着としても活躍する生地厚

大迫
生地厚があるから、気温が低いシーンで羽織ると暖かさを感じられます。
若干重くはなるんですが、雨のときだけじゃなくて、防寒着としても使える汎用性はうれしいですね。
より軽快に動ける「ティフォン ファントム トレック ジャケット」

宮上
はじめは生地の薄さに不安を覚えましたが、登山やランニングで使用してみたら、気になるところがないんですよ。不満を感じなかったのは驚きです。
大迫
これだけ薄いのに、生地は柔らかくて、肌への張り付きも感じないのがすごい!
半袖の上から着用しても不快感はなくて、汗の抜け感も抜群なので、暑いシーズンの登山にも良さそうです。
宮上
軽くて荷物の負担が減るのはありがたいですが、生地が薄い分、外の気温が伝わって、ちょっと肌寒く感じるときもありました。
風のある場所では汗冷えしないように、インナーをうまく調整するのが重要だと思います。
大迫
使っていて気になった点は、ハーネスが擦れやすい部分は、数回使うと毛羽立ちが見られたことくらいです。
軽い荷物を背負うシーンに向いているのかもしれませんね。
収納性がいいコンパクトさ

宮上
パッカブル仕様だけど、軽くまとめるだけでもコンパクトになります。
フロントポケットとかサイドポケットに気軽に収納できるサイズ感がいいですね。
大迫
荷物が多くて収納が面倒なときも、この小ささならパッキングしやすい!
ウェア内の換気を促すダブルファスナー

大迫
軽量化のために削られやすい機能なのに、上下から開閉できるダブルファスナーがあるのは感動!
これのおかげで着用しながら換気も調整できるから、ウィンドシェルのようにも使いやすいです。
タイトめシルエットだけど動きやすい

宮上
タイトなシルエットなので、ランニングをしていても風のバタつきなどはあまり感じませんでした。
なのに、窮屈感はないんですよ。立体デザインと高いストレッチ性で腕振りもスムーズ。意外とストレスになる風の影響を軽減できると、行動スピードが変わってきますよね。
自分に合った「ティフォン」を選んで、雨の中でも登山を楽しもう!

2人の編集長にレインウェアについて聞いてきましたが、ミレーのこだわりが詰まった「ティフォン」は、期待の声に応えられるレインウェアのようです。
バランス型で幅広いシーンに活躍する「ティフォン ストレッチ ジャケット」、軽さ重視ながら山で使える機能も備えた「ティフォン ファントム トレック ジャケット」。
自分の登山スタイルに合ったレインウェアを選んで、雨の登山も安全に楽しく登りましょう。
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