登山する男性

「背負い続ける負担」を徹底的になくしたバックパック。ミステリーランチの「自信作」を詳細リポート

タフなモノ作りの印象が強い実力派ブランド、ミステリーランチ。テント泊向け大型バックパックの新作は、「“背負ったときの重さ”を軽く感じさせる」工夫が詰まった逸品です。

このブランドのアイテムを愛用してきた山岳/アウトドアライターの高橋庄太郎さんが、その実力を詳しくリポートします。

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目次

タフなバックパックといえば、このメーカー

ミステリーランチのロゴ

2000年にアメリカはモンタナ州ボーズマンで創業されたバックパックメーカー、ミステリーランチ。

アウトドア界の伝説的存在であるデイナ・グリーソンとその息子たちを中心にデザインされているバックパックは、「アウトドア」以外に「ミリタリー」や「ハンティング」のラインも充実するなど、タフでいて機能的なモデルがそろっています。

テント泊用の大型バックパック最新モデルは、65Lと55Lをラインナップ

ブリッジャー65とブリッジャー55

そのなかでも2022年最注目の最新型モデルが「ブリッジャー」シリーズ。細かな部分までこだわって完成させた、テント泊登山に適する大型モデルです。

「ブリッジャー55(55L)」と「ブリッジャー65(63L)」という2つのサイズがあり、写真はどちらもメンズモデル。女性が背負いやすいハーネスなどにアレンジしたレディスモデルも用意され、他のカラーバリエーションが展開されています。

今回は、以前からミステリーランチの愛用者であり、アメリカ本国のオフィスにも取材に行ったことがあるという山岳/アウトドアライターの高橋庄太郎さんに、使い心地をリポートしてもらいます。

ブリッジャー65を詳しく見るブリッジャー55を詳しく見る

ブランド愛用者の高橋庄太郎さんがリポート

高橋庄太郎

 

山岳/アウトドアライター 高橋庄太郎
高校山岳部で山歩きを始め、出版社勤務後にフリーランスのライターに。テント泊登山をこよなく愛し、山中にテント場が多い北アルプスがホーム山域。著書に『トレッキング実践学』(PEACS)、『テント泊登山の基本テクニック』(山と溪谷社)など。イベントやテレビ出演も多く、アウトドアギアのプロデュースも行なっている。

ミステリーランチの本拠地で創業者にレクチャーを受けて

僕がミステリーランチのバックパックを使い始めて、いまや10数年。

本拠地アメリカはモンタナ州ボーズマンのオフィスに取材に出かけ、創業者のデイナ・グリーソンから直々にミステリーランチの製品についてレクチャーを受け、彼の息子たちとともにバックパックを背負い、イエローストーン国立公園近くの山を歩いたこともあります。

ミステリーランチ本社

2014年に取材したミステリーランチのオフィス兼工場の様子。開発途中のプロトタイプなども豊富にあり、見ているだけで興奮!(撮影・高橋庄太郎)

ミステリーランチの古いバックパック

デイナ・グリーソンが手掛けた古いバックパック類。ミステリーランチ以前、彼はデイナ・デザインというブランドを手掛けており、その時代のアイテムも残っていました(撮影・高橋庄太郎)

それだけに、ミステリーランチについてはそれなりの知識をもっていると自負し、毎年登場する新製品をワクワクしながら楽しみにしています。

新モデルなのに「復活」?ミステリーランチの自信作

大型バックパック

今回のインプレッションに使用したのは、「ブリッジャー65」。カラーはウッド

さて、そんな僕が「とうとう復活か!?」とワクワクさせられた新モデルが「ブリッジャー」。

ここで注意していただきたいのは、ブリッジャーという名前のモデルは過去にも存在していたこと。今回のブリッジャーは同じ名称とはいえ、まったく新しい発想で作られた「2022年バージョン」なのです。

僕自身もすでに販売中止の古いブリッジャーを愛用していました。しかし、名称は同じでも、見た目は2022年バージョンとはほとんど別製品。

登山用バックパックを背負う

ブリッジャーの名がつけられたモデルが登場するのは数年ぶりで、だからこそ純然たる新製品なのに「復活」という言葉が出てくるのです。

実は「ブリッジャー」は、ミステリーランチの「登山用に開発された“自信作”」に代々受け継がれている由緒正しいモデル名。ミステリーランチの意気込みが伝わってくるネーミングです。それだけに最新型ブリッジャーは大いに期待できそうです。

では、実際にブリッジャーを背負って、山を歩いた感想をここから述べていきます。

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