広重が描いた岩。信玄があえて整備しなかった道
歌川広重がこの御嶽道を通って、金峰山の里宮である金櫻神社へ参詣する途中に描いた、奇石のある風景も出てきます。
金峰山へ続く御嶽道は、甲斐の戦国大名・武田信玄の命で、修験者たちが金峰山周辺へ水晶などを採掘に行くためにつかわれた道だったのかもしれません。
信玄は水晶を甲斐から外に流出させなかったそうなので、あえて道は整備せず、現在でも金峰山の手前5kmほどは一般登山道ではなくバリエーションルートになっています。
パノラマに続くパノラマ。南アルプスに富士山も望める贅沢展望
樹林帯の中を90分ほど歩くと、この後は白山〜白砂山〜パノラマ台〜弥三郎岳と、展望良好な絶景が続きます。
まずは一つ目の山頂、白山から。この羅漢寺山周辺は白い花崗岩帯で、それが風化してポロポロと崩れた白砂利が覆う山頂は、まるで山上のビーチ!白山の山頂からは、西側に連なる南アルプスを一望できます。
同じく白山からの眺望。北へ向くと新緑が覆う太刀岡山、奥には茅ヶ岳を望みます。
白山の前に現れる太刀の抜き岩
実は白山山頂の前に、もう1カ所、展望スポットがあります。鋭く天を指す奇石「太刀の抜き岩」です。そして、その向こうに富士山が!
低山とは思えないバリエーションある道
白山からまた樹林帯の中を20分ほど歩くと、白砂山の山頂へ向かう分岐に到着。ちょっとした岩場を通って、山頂へと向かいます。
途中、白砂利の景色が広がります。この日は気候もよくて、思わず「最高!」を連発!
白砂山から望むのが弥三郎岳。露岩した渋い山容
白砂山の山頂からは、ちょうど向かいに弥三郎岳のゴツゴツした山容が見えます。山頂に人影が小さく見えて、スケールの大きさを実感。
弥三郎岳山頂の左には、まるで武士の着ける鎧のような奇石「鎧岩」(写真3枚目)も見えます。自然のものとは思えない形にびっくり!