もっと荷物を軽くしなきゃダメですか?



山でどう過ごしたい?荷物の重さも、バックパックも山行スタイルによって変わる!
登山の道具選びは軽量化が大前提ですが、山ですごす時間を快適に感じるかどうかも、テント泊を楽しむうえで大切なポイントです。
無理をしない範囲でテント泊装備を揃えたら、トータルの重量に見合うバックパックを選びましょう。
そもそも、なぜ、バックパックは重たくなるの?
背負い心地を左右する背面構造は、各メーカーがもっとも開発に力を入れる、バックパックの要といえます。
重たい荷物を想定するモデルほど、力が加わっても歪みが起きないように金属製のフレームを内蔵し、クッション性を高めるためにショルダーハーネスやヒップベルトが分厚くなる傾向にあり、これが本体の重量増につながるのです。


「あったらいいな」が実現したバックパックがドイターから新登場!
大迫さんが紹介した、ある程度の荷重をバランス良く背負うことができ、なおかつ本体重量を抑えることに成功したモデルこそ、今年ドイターから発売される「エアコンタクトウルトラ」です。
気になる重量は、50Lサイズで1.21kg。
ULタイプほどではないですが、50Lの一般的なバックパック(重量2kg前後)のなかでは十分軽いといえます。
さらに、想定する耐荷重は15kgなので、林さんの装備も想定の範囲内に収まります。
快適性はそのままに軽量化を実現!「AIR SPACER MESH(エアスペーサーメッシュ)」
「エアコンタクトウルトラ」の最大の特長は、背面の構造の中央に位置する白い「AIR SPACER MESH(エアスペーサーメッシュ)」。いわゆる網目状のメッシュとは異なる、目が粗くクッション性の高い軽量なパッドを新たに開発し、抜群の通気性とソフトな肌当たりが快適性をもたらします。
荷重を分散させるスチールフレームとヒップベルト
バランスの良い背負い心地は、内蔵フレームとヒップベルトによるもの。
背面の構造を縁取るように柔軟性をもつスチールフレームが組み込まれていて、これが荷重を支えつつ、背中側にまんべんなく重さを分散します。
さらに、人間工学に基づく台形のランバーパット(ヒップベルトの中央部分)により、重量が均等に骨盤に移行する仕組みです。
左右のヒップベルトの一部に一回り分厚いパッドを使うことで(オレンジ色の部分)、腰を上から包み込むようなフィット感をももたらします。
背中や腰でしっかりと荷重を支えることができるため、ショルダーストラップはあえて薄く設計し、軽量化を図っています。
背面の長さを2cm刻みで体に合わせられる
バックパックの背負い心地は、背面の長さと自分の背中のサイズが合っているかも大きく影響します。
背面の長さはユーザーの身長に合わせて2cm刻みの3段階で調整可能。
写真のクリップの位置を上下にずらすだけで、体型に合うピッタリなサイズを見つけられます。
ストラップもカスタマイズ可能。用途に合わせて使える
両サイドにあるモジュラーギアストラップ(サイドコンプレッションストラップ)は取り外すことができ、ところどころに配備したループを活用することで、好みの位置に荷物をくくりつけることができます。
また、ストラップをクロスさせて使えばバックパックの表面にテントを取り付けることも。クローズドセルタイプのマットをくくりつけるときも役立ちそうです。
荷物の量によって、雨蓋が取り外して使うことも
荷物が少ないときは、トップリッド(雨蓋)を取り外してもいいでしょう。
トップリッドがなければダイレクトにメインの荷室にアクセスできるため、荷物の出し入れがスムーズに行えるといった利点があり、本体の重量はさらに軽くなります。