SUUNTO最新モデルの耐久性が半端ないらしい
3月某日のこと。
世界的に有名なスポーツウォッチメーカー・SUUNTOの担当者から、「最新のGPSウォッチ”SUUNTO9”を紹介して欲しい」と編集部に商品が送られてきました。
SUUNTO9の特徴は、GPSロガーを起動させた状態でも最大120時間駆動し続けるバッテリー寿命と、他のGPSウォッチとは一線を画す耐久性。
マイナス30℃の低温下にも耐えることができ、風防(液晶パネル)にはダイヤモンドの次に硬い”サファイアクリスタル”が使われているとのこと。
とはいえ、最近のスマートウォッチは精密機械でバッテリー寿命はいまいちだしタッチパネルなんて落としたら割れそうなイメージ。
「本当に大丈夫……?」
――そんな不安をよそにSUUNTO9の耐久性を証明するかのようなイメージムービーをメーカーのHPで見ることができました。
そこには雪山で使っても、砂にまみれても、コーヒーをかけられても、そして、馬に蹴られてもビクともしないSUUNTO9が映っています。しかし、所詮はメーカーが作成したPR向けの動画。第三者の目線でその耐久性を確かめるべく、メーカー担当者に許可を得て検証してみました!
SUUNTO9の詳細はコチラ
過酷すぎる!編集部のガチ検証で分かったその実力とは?
今回は用意したのは3つのテスト。耐寒テスト、耐衝撃テスト、耐荷重テストです。
それぞれの検証実験を経てもSUUNTO9は無事でいられるのか……。早速、その中身を見ていきましょう。
検証①:マイナス30℃の冷凍庫に2日以上放置して耐寒性能検証
「雪山で電子機器のバッテリーが急激に減ってしまった。」
――そんな経験がある人は多いはず。低温下ではスマートフォンの充電はアッという間にゼロになるし、アウトドア仕様のコンパクトカメラでさえも、動作に制限がかかることがあります。
今回は2泊3日の雪山登山を想定し、マイナス30℃の冷凍庫に65時間放置してみました。カタログスペックでは保管時の耐寒温度がマイナス30℃までになっているのでギリギリのラインです。
雪山でも時計は腕につけることが多いので、ここまで低温になることは滅多にありません。初っ端から過酷なテストをSUUNTO9に強います。
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3日ぶりに冷凍庫から取り出したSUUNTO9は外気に触れて霜で真っ白に!恐るおそる取り出して動作を確認してみると、何事もなかったかのように普段通りに動くことが確認できました。冷凍庫の中は最大でマイナス32℃まで下がっていたので、これはカタログスペック以上の成果です。
しかし、動作が問題なくても寒冷地でバッテリーの減りが激しければそもそも雪山には向きません。実際の減り具合はどうだったのでしょうか?
常温・同じ充電量から65時間放置したもう一つのSUUNTO9とともに、バッテリーの減り具合を比較してみましょう。
充電99%の状態から冷凍庫に3日放置した結果は……なんと残量73%!常温で放置した比較用のSUUNTO9が残量88%なので、わずか15%程度しか差がありませんでした。耐寒テストは見事にクリアしました。
検証②:コンクリートに叩きつけて耐衝撃性を検証
登山シーンで使う時計であれば、万が一落としてしまった時を想定して耐衝撃性を備えているのは当たり前。
「SUUNTO9」の動画にも、蹴られたり崖から転がり落ちるシーンが頻繁に出てきます。
ここまで乱暴に扱っても本当に壊れることはないのでしょうか?確認するべくSUUNTO9を思い切りコンクリートに叩きつけてみました。

勢いよくバウンドするSUUNTO9。すると何かのパーツが飛び散りました。ヤバい、検証テストはこれまでか・・・。