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「大型なのに肩が軽い?」日本人のために作られたザ・ノース・フェイス新作ザックは、フィット感が半端ない!(2ページ目)

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日本人の体型を研究し尽くして生まれた「ミュアー60」

テックラボ

富山県にあるテックラボの一角(画像提供:ザ・ノース・フェイス)

ミュアー60は、「テックラボ」と呼ばれる研究所で開発されました。ここでは日夜、日本人の体型と自然環境に関する研究が行われています。

そこで生まれたテクノロジーや膨大な研究データから、製品化に役立つものを抽出し、製品の開発が進められているのです。

日本人のために1から開発

宮久地さん

ザ・ノース・フェイス パフォーマンスギアグループ MDの宮久地さんに話を伺った

——“日本企画”とはどのような製品のことですか。

欧米人と日本人では体型が大きく異なるうえ、高温多湿な日本と欧米では自然環境の違いも大きなものです。

ザ・ノース・フェイスでは、日本人の体型と日本の独特な自然環境に合わせて、素材選びやパーツの研究など、1から開発したものを“日本企画の製品”としています。

開発イメージ

画像提供:ザ・ノース・フェイス

——「ミュアー60」はどういう経緯で生まれたんでしょうか?

他社の大型バックパックは、欧米でデザイン、製造されたものが多く、調べてみるとやはりサイズレンジに大きなズレがありました。

そこで、ザ・ノース・フェイスが日本人に合ったアパレル作りで蓄積してきたノウハウとデータを生かし、独自の大型バックパック開発をスタートしたんです。

フィット感が日本企画の強み

——“日本企画の大型バックパック”のメリットについて教えてください。

欧米人と比べると、日本人は「背中が長めで体は薄い」のが体型の特徴。「ミュアー60」は、膨大な日本人の体型や動作解析データを集めて、その数字に基づいて背面のサイズやハーネスの形状をデザインしました。

こうして生まれたフィット感は、欧米モデルとの違いが大きく出ている、日本企画ならではの強みだと思います。

“コアベルト”がキモ!長距離移動を支えるヒップハーネス

——ザ・ノース・フェイスのラインナップの中で「ミュアー60」の立ち位置は?

縦に登ることを意識したアルパインザックの大型モデルはあったのですが、「ミュアー60」はロングディスタンスハイクのように横に長く移動することを意識して開発したモデルです。

——特に「ここがスペシャル!」というポイントはありますか?

黒帯

開発チームが「黒帯」と呼んでいるコアベルトが、大きな安定感を生みます(画像提供:ザ・ノース・フェイス)

ヒップハーネスの硬さと形状ですね。重たい荷物を背負うサイズ帯なので、クッション性は欲しいけど柔らか過ぎると重さを支えられない。そこで、ハーネスの内側に適度な硬さのPEボードをぐるっと一周入れています。

このボードは「コアベルト(CORE BELT)」というもので、このおかげで荷重がかかってもベルトがブレなくなり、しっかりと重さを支えてくれるようになりました。

ハーネスの形状もかなりテストを繰り返したポイントで、重さを支えつつ、足上げを妨げない角度作りには苦労しましたね。

男女の体格に合わせて作ると、ヒップハーネスはこんなに形状が異なります(画像提供:ザ・ノース・フェイス)

メンズとウィメンズモデルで、それぞれ形状や角度をかなり変えているので、今まで「身体に合う大型モデルがなかった」女性ハイカーには、特に試してみて欲しいです。

脅威のフィット感!ミュアー60をレビュー

池田

続いて、「ミュアー60」の背負い心地や、細かい機能をフィールドで確かめてきました。

レビュアーは、アウトドアライターの池田圭さん。普段のテント泊登山では、欧米ブランドの50リットル台のモデルや、ULタイプのバックパックを愛用。テスト時は、テント泊縦走を想定した装備一式を詰めて歩いてもらいました。

驚くほどに肩が軽く、足上げもスムーズ!

ヒップハーネス

腰骨に重さがしっかり載る大型モデルは今までもありましたが、「ミュアー60」は腰と背面に重量が程よく分散されるのが特徴的です。

池田

一見すると、オーソドックスな大型バックパックに見えました。でも、背負ってみてまず驚いたのが、フィット感の高さ。

あまり肩に重さを感じず、入れ忘れた荷物があるのでは、と確かめてしまったほどです

足上げ

さらに、歩き始めてすぐに気がついたのが、足上げの良さ。ヒップハーネスが足に干渉せず、スムーズに坂道や段差を歩けます。

池田

切れ上がるような角度のベルト形状は、ホールド感がありつつ、段差を登る時にも全く足上げの邪魔になりませんでした。

特に重たい荷物を背負って長時間歩くテント泊の場合には、疲労感に大きな違いが出そうです

重く大きい荷物でもブレにくい

ミュアー60
重心

モーションキャプチャを用いて歩行時のバックパックの重心を測定。従来品と比べて、重心がより体に近づいている(画像提供:ザ・ノース・フェイス)

荷重バランスの良さも、荷物を軽く感じさせるポイントの1つ。重心が体に近くて高い位置にくるように設計されています。

ミュアー60

池田

テント泊用の装備を詰めて荷物が大きくなっても、背中側にぐっと寄せて背負える感覚。

剛性の高い背面フレームと硬めのヒップベルトの組み合わせなので、歩いている時もしっかり荷物の位置が定まり、ブレを感じにくかったです

背面長

背面長は細かく調整できる面ファスナー式で、シンプルで扱いやすい作りです。ご自身の体型に合わせてからご使用ください。

メッシュ構造なので、背中が蒸れにくいのもポイント。

荷物量に合わせて調整できる

比較

左がギリギリまで拡張した状態、右が雨蓋を外した状態

荷物が多いと、出発時にきっちり詰めたはずのものが、山中で一旦出すとなぜか収まりづらくなることも……。

そんなとき便利なのが拡張式スカート。雨蓋の中は余裕を持たせた形状なので、ベルトを伸ばせば収納量を調整できます。

池田

15〜20リットル分くらい伸ばせそう。複数日歩くと雨で濡れてギアが嵩張ることもあるので、これは便利ですね

雨蓋なし

逆に荷物が少ないときは、雨蓋を外してよりコンパクトにも使えます。

池田

雨蓋を外すと、シンプルなアルパインザックのようなビジュアルに。

個人的には、雨蓋なしの方が荷室へのアクセス時の手数も減るし、1〜2泊程度ならこれくらいの容量が使いやすいかも

必要なものにすぐアクセス可能

サイドアクセス

荷室には、サイドとボトムからもアクセス可能。

雨蓋を外して、ベルト緩めて、バックルを外して……という一連の動作を省けるので、行動中に出番の多いものは取り出しやすい位置に入れておくと便利です。

ボトム

ボトム部分にはボタンで取り付けできる仕切り付き。2気室に分けて使うことで、荷物を全て取り出さなくても、底に詰めたアイテムもすぐ取り出せます。

池田

シンプルな袋状が多いUL系の大型バックパックと比べると、荷物を取り出しやすくて便利ですね。

自分だったら、雨蓋にエマージェンシーキット、ボトムにテント場ですぐに取り出したいグランドシートやテントを入れて、サイドを開けたところには防寒着を入れておくかな

雨への備えもぬかりない

レインカバー

ボトムアクセス用のポケットの上には、純正のレインカバーが付属。視認性の良いイエローカラーは、見通しの悪いシーンでも安全性を高めてくれます。

レインカバー

池田

大型サイズのレインカバーは、別売りだと¥4,000~5,000くらいするので、付属しているのはうれしいですね

使い勝手にこだわったディテール

ポケット

伸縮性の高い素材を採用したハーネスのポケットは、スマホやソフトフラスクを入れるのにぴったり。ヒップベルトのポケットは、行動食や手ぬぐいがちょうど良いサイズ感で、サイドには大きめのボトルも入るストレッチポケットを備えています。

池田

どのポケット類もバックパックを背負ったままでもアプローチできる、よく考え抜かれた配置でした

ハイドレーション

ハイドレーションホールも備え、縦走時に重たい荷物を何度も下ろさずに済むように考慮。

滑り止め

サイドのコンプレッションベルトの内側には、ポールを収納しても滑り落ちないようにシリコンが貼られているなど、細かいところまで配慮が行き届いています。

池田

使い勝手を考えて細部まで作り込まれているのが印象的でした。一方で、様々な機能が盛り込まれているので、用途が明確なユーザーにとっては不要な機能もあるかもしれません。

使い古されたセリフですが、「ミュアー60」はまさに『見た目以上に、背負って歩いてみることで違いがわかるバックパック』でした

重い荷物を背負うなら、しっかりしたシューズを

テント泊や長距離の縦走では、バックパックだけでなくシューズ選びも大切なポイント。

重たい荷物を背負うときや、岩が多く不安定なトレイルではソールの硬さも必要で、地面からの突き上げがなく、安定感のあるシューズの方が足が疲れにくくなります。

また、疲れたときも足首をしっかりサポートしてくれるミドルカットがおすすめです。

オフトレイル ハイク ミッド GTX

この日は「ミュアー60」に合わせて、今シーズンの新作「オフトレイル ハイク ミッド ゴアテックス」の使用感もテストしてみました。

トレッキングブーツより軽やかで、トレランシューズよりしっかり

岩場とシューズ

堅牢性の高いミドルカットのシューズは700gほどの物もありますが、硬めで安定感に優れたソールを採用し、高い耐久性があるにも関わらず、片足495g(9inch /片足)と重量は抑えられているのが、このシューズの大きな特徴です。

池田

トレッキングブーツの堅牢性とサポート性、トレランシューズの軽量性の良いとこどりした感じ。重い荷物を背負って岩場を通過しても、安定感がありました。

どちらかというと、トレッキングブーツ寄りの履き心地なので、ブーツからの履き替えをしたいユーザーにも馴染みやすいと思います

オフトレイル ハイク ミッド GTX

アッパーの生地には高い耐久性を誇る「CORDURAリップストップナイロン」、後部にはリップストップメッシュを採用。つま先を保護するラバートゥキャップを設け、岩場の擦れにも対応する作りになっています。

雨に濡れたときもガシガシ歩ける

アウトソール

アウトソールには、ノースフェイスのオリジナルソール「SurfaceCTRL」を採用。さらに防水透湿素材「GORE-TEX」メンブレンを組み合わせて、雨の日や、濡れた道でも快適に歩ける仕様です。

池田

乾いた泥の登山道や岩場の下りは、ばっちりグリップが効いて不安なく歩けました。5.0mmと深めのラグ設計なので、濡れてぬかるんだトレイルでもしっかりグリップしてくれそうです

歩き出しやすいソール形状

オフトレイル ハイク ミッド GTX

ソールに目を移してみると、つま先とカカトが反り上がっていて体重移動がしやすく、次の一歩が出しやすい設計になっています。

池田

硬いソールのトレッキングブーツから履き替えると、次の一歩がスムーズに出せる感覚に驚くはず

長距離歩くシーンを想定して設計されているそうで、テント泊縦走だけでなく、ファストハイクやロングトレイルにも使えそうですね

オフトレイル ハイク ミッド GTX

じつは、このシューズはUS規格のモデルですが、日本での需要にマッチしたため、そのまま日本でも販売されることになったそう。

ニーズと製品の特徴が合えば、日本企画の製品以外でも日本の登山シーンにフィットする良い例でしょう。

日本企画のミュアー60で、次のステージへ!

登山

ザ・ノース・フェイスはアメリカ生まれのブランドながら、じつは日本人の体型とニーズに合わせた数多くのプロダクトを生み出し続けているのです。

初めてのテント泊や長距離の縦走にチャレンジするなら、「ミュアー60」のように日本人の身体にあったものを選んで、快適な登山を楽しみましょう!

Suponsored by ゴールドウイン株式会社

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