同時に履いてわかった、登山道にあわせた快適さ

結論、「C1-02S」は足元をしっかり支えてくれるようで、どんなシーンでも安定感があり安心して歩けました。靴に頼ることができたため、力が変に入ることもありません。
一方、「C1_DL MID」は穏やかな登山道やちょっとしたアップダウンのシーンでは、軽やかに行動できます。ただ、岩場などの不安定な足場では、バランスを取るために足に力を入れて筋力でカバーしていました。
その違いはどんなところが影響していたのか?詳しく説明していきます。
手に持ったら”ズシッ”、履いたら”スッ”

「C1_DL MID」のアッパーは軽いメッシュ素材を採用し、アウトソールも肉抜きされているため、見た目にも手に持っても分かるほど軽量です。この軽さは魅力的なほど。
一方、「C1-02S」はこちらに比べると少し重さを感じます。しかし……

持った時は「C1_02S」はしっかりした存在感が手に伝わりましたが、履いてみるとフィット感が高くて体の一部になったよう。重さは気にならず、足を支えてくれそうな頼もしさがあります。
ライター大堀
「手に持ったとき」と「履いたとき」の重さの感覚が違うことにびっくり。
持った時は違いを感じたのに、歩いているときは重さの違いはあまり気になりませんでした。
足元が支えられている歩きやすさ

木の根が張り出した登山道や岩場では、「C1-02S」の方が安定して歩けました。狭い足場でも足裏全体で靴に乗れる感覚があって安心感もあります。
横ブレを軽減するソールの捻じれ具合

ソールの捻じれ具合は、着地などの衝撃で足が横ブレしないように支えてくれる力です。写真のように靴の前後を持って左右に捻じることで、剛性をたしかめられます。
アッパー素材に合成皮革を使った「C1_02S」はソールも捻じれにくく、靴全体で横ブレを抑えるため、不整地でも安定感のある行動ができます。
ライター大堀
アッパー素材がやわらかくてソールの屈曲性が高い靴で登っていたときは、足が横ブレして自分の筋力でカバーしていました。
下山後には、とくにふくらはぎの筋肉に張りを感じていました。
「C1-DL MID」の支える力はやさしいですが、捻じれを抑えるスタビリティパーツをソールに搭載しています。一般的なハイキングシューズと比べるとかなり捻じれにくく、安定感があります。

着地シーンでは、2足ともしっかり足を支えてくれました。「C1-02S」の方がカットが高い分、足首のホールド感があってブレずに高い安心感がありました。
足首をサポートするカットの高さ

「カットの高さ」と「フックの配列」は、足首を支える力です。足首がサポートされていると地面に力を正しく伝えられるようになり、捻挫などのリスクも軽減できます。
同じミッドカットでも、比べてみると高さの違いが分かります。高いカットの方が足首をしっかり支えてくれますが、足首の自由度は低くなります。しかし、「C1_02S」はアキレス腱側を浅めにデザインしたカットにすることで、ホールド感と自由度を両立しています。
ライター大堀
足首が横に倒れにくいのに、縦には動かしやすいので、下りの時でも安心して足を置けました。
「C1_DL MID」は、足首の自由度を高めながら必要十分なサポート力を備えた絶妙な高さのカットです。
足裏を支える屈曲性

フラットな登山道で歩きやすいのは、軽快な履き心地の「C1_DL MID」です。まるで運動靴のように、スムーズに歩けます。ほどよく硬めの「C1_02S」では、少しだけカクカクとした足運びになりました。
このような靴による歩きやすいシーンの違いは、靴が足を支える力の大きさにあります。屈曲性やソールの捻じれ具合、アッパーのサポート力によって支える力が決まります。

屈曲性は足裏を支える力です。上の写真のように踏み込むことで、剛性をたしかめられます。
一見するとあまり違いがないように見えますが、「C1_02S」は前足部の踏み込みに対して反発力を感じます。
一方、足を支える力がやさしい「C1_DL MID」は、着地→踏み込み→蹴りだしに合わせてソールが滑らかに曲がるため、整備された登山道で歩きやすいのです。
足裏を支える力がある方が疲れにくいシーンもある

ただし、木の根が張り出した登山道などの足場が不安定な場所では、剛性のある靴の方がラクに歩けます。
石のゴツゴツ感なども足裏に伝わりにくいめ、衝撃による疲労感も軽減できます。
ライター大堀
ソールの硬さによる反発力が支える力となってくれているようで、岩場などでも足の裏全体でソールに乗ることができ、安定感を実感できました。
「足を支えられる登山靴」で、登山は楽しいままに

足の疲労を軽減する登山靴を選ぶには、足を支える力をみることがポイント。
「C1_02S」のようなしっかりしたライトトレッキングシューズは支える力が大きく、「C1_DL MID」のようなやわらかいハイキングシューズは支える力よりも軽快さ重視です。
そして、支える力の大きさは登山道の状況によって変わります。さらに、荷物が重ければ重いほど、必要な支える力も大きくなります。大事なのは、登りたい山をイメージすること。
試しに3つのパターンをみてみましょう。
荷物が軽くて、登山道も整備されている場合は「C1_DL MID」

支える力はそこまで必要ありません。「C1_DL MID」のような軽快なハイキングシューズが適しています。ただし、やわらかすぎると足の筋力を余計に使って疲れてしまい、捻挫などリスクも高まってしまうので注意しましょう。
荷物が重くて、石がゴロゴロしている不安定な登山道の場合は「C1_02S」

しっかりした支える力が必要です。「C1_02S」のように安定感があるライトトレッキングシューズを選びましょう。足元がブレずに安定するため、安心して行動できます。
安定している登山道でも、荷物が重い場合は「C1_02S」

重い荷物に対応できるしっかりとした支える力が必要です。靴全体で足を支える力を発揮する「C1_02S」のような登山靴を履きましょう。靴が重い荷物もいっしょに支えてくれて、足の筋力を無駄に使うことはありません。
3つのパターンを紹介しましたが、こっちの登山靴がいい!というわけではなく、登山道・荷物の重さ・脚力などに合わせて、使いわけるのが大事、ということ。
ただし、脚力に自信がない人、山を歩くのが不安な人、下山後に足がダル重になる人、どっちにしようか迷ったときは、「どんなシーンでも」足を支える力を持った登山靴 「C1_02S」 をおすすめします。
下山後の足の疲労感とおさらばして、楽しい思い出だけの登山にしましょう。
今回試した2つの登山靴。おすすめの使用シーンはこちら
C1_02S

キャラバンシューズの代表モデル。
履き口周りにやわらかなクッション材を配置して足首をホールドしながら、指先はゆとりを持たせたデザインを採用。アウトソールは悪路でもグリップ力を発揮し、着地時の衝撃を和らげるインソールクッションシステムで歩行性能を高めています。
低山から富士山まで対応し、尾瀬や屋久島のトレッキングにもおすすめの汎用性の高い一足です。
使用参考イメージ例
富士山、乗鞍岳、木曽駒ケ岳、白馬八方尾根、赤城山、安達太良山、筑波山、榛名山、丹沢山系、奥秩父、奥多摩、伊吹山、石鎚山など

キャラバン C1_02S
カラー/サイズ | 125アッシュ /22.5-29.0・30.0㎝ 262デザートサンド /22.5-26.0㎝ 340アンバー /22.5-29.0・30.0㎝ 670ネイビー/22.5-29.0・30.0㎝ 941ブラックシルバー/22.5-29.0・30.0㎝ |
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素材 | アッパー :メッシュポリエステル/合成皮革(トゥガード/TPU補強) ライニング:ゴアテックス®メンブレン ソール :キャラバントレックソール(ミッドソール:EVA) フレックス:ライトフレーム(EVAラミネート) インソール:EVAインソール |
重量 | 約590g(26.0㎝片足標準) |
ワイズ | 3E(レギュラー) |
オプションパーツ | ハーフインソール |
C1_DL MID

必要な安定感を備えながら、軽さを追求したハイキングシューズ。
ミッドソールにはクッション性が高いEVAミッドソールを採用し、足底に配置した3Dスタビライザーで安定感を確保。通気性とクッション性を備えたインソールは、快適な履き心地です。アウトソールは、歩行性能を考慮しながら肉抜きすることで、軽量化を図っています。
高尾山などの低山、霧ヶ峰や美ヶ原といった高原登山を軽快に楽しめます。
使用山域イメージ例
高尾山、霧ヶ峰、美ヶ原、上高地、尾瀬、北八ヶ岳白駒池、戦場ヶ原、立山室堂、熊野古道、大菩薩嶺、屋久島縄文杉など

キャラバン C1_DL MID
カラー/サイズ | 100グレー /23.0~29.0・30.0cm 190ブラック /23.0~29.0・30.0cm 578カーキ /23.0~29.0・30.0cm |
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素材 | 【アッパー】ポリエステルメッシュ/TPU(トゥ+ヒール発泡TPUシート補強) 【ライニング】ゴアテックス・メンブレン 【ソール】キャラバンオリジナルLITEソール(ミッドソール:EVA) 【インソールボード】エクストラライトフレーム 【インソール】高通気ヒールユニットインソール |
重量 | 約420g(26.0cm片足標準) |
ワイズ | 3E(NEWラスト) |
オプションパーツ | ハーフインソール |
C1_02S、C1_DL MID、それぞれの靴の特徴については、こちらの記事もチェック!
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イラスト:はらぺこworks