着たまま行動できる保温素材「Octa」

「Octa(以下、オクタ)」は、繊維業界のリーディングカンパニーである帝人フロンティアが開発し、2011年に発表されたポリエステル繊維。アウトドアに適した機能性が高く、昨今のトレッキングウェアでよく使用されている素材です。
オクタの3大機能
1|効率の良い保温性
中空部と8本の突起部に、断熱効果を高める空気の層(デットエア)をため込むことにより、優れた保温性を実現
2|優れた軽量性
同じ直径の一般的なポリエステル繊維に比べて、2分の1という驚異的な軽さ
3|スムーズな吸水速乾性
複雑な構造で毛細管現象が強く働き、吸った水分の拡散も速い
丸い断面をもつ一般的な繊維とは異なり、「オクタ」は8本の突起が放射線状に広がったタコ足型断面。さらに、繊維の中心が空洞で、ストローのような中空糸になっています。
この特殊な構造のおかげで、こうした登山シーンに役立つ機能が実現できているのです。
あたたかく蒸れにくい。一枚生地の「Octa CPCP」

Octaロゴ提供:クロステックスポーツ 編集:YAMA HACK
そんな「オクタ」を使用した保温素材が、起毛面とメッシュ面をもった一枚生地の「Octa CPCP(オクタ シーピーシーピー)」。いまでは、秋冬登山に活躍するアクティブインサレーション(行動保温着)の定番といっていいほど人気の保温素材です。
でも、広まってきたからこそ悩ましいのが、ほかの登山者とのウェアかぶり。
そこで今回は、まだあまり知られていないブランドの「オクタ CPCP」を使ったウェアをご紹介します。
知る人ぞ知る「ROGER EGGER」

ご紹介するのは、スイス創業のブランド「ROGER EGGER(ロジャーエーガー)」。
1970年代にはアルピニスト向けの高機能ダウンが世界中に知られましたが、時代の移り変わりの中でブランドはしばらく休止していました。
ロジャーエーガーを懐かしむ声に応えて、2021年に待望の復活。創業時のスピリッツを引き継ぎながら、現代の素材を生かして機能にこだわった物作りをしています。

全国展開しているお店で取り扱っているものの、まだ山で見かけることも少ない知る人ぞ知るブランドです。
次から、アイテムの詳細を見ていきましょう!

