アドベンチャー感たっぷり!渡渉ポイントあり
歩き始めて20分ほどのところにあるハンノキ沢。この日は、明け方までの雨の影響で水かさが増していたため徒渉することに。沢音を楽しみつつ慎重に。
沢は浅く、流れも速くはありませんでしたが、水温は真夏でもかなり低め。「冷たい!」と思わず叫びながらも、ちょっとした冒険気分です。
雨上がりの森歩きは、キラキラの光に包まれて
足場の悪いガレた場所や雨を含んでかなりひどいぬかるみが続くトレイルで、進む意欲を掻き立ててくれたのは、優しい木漏れ日。
深緑に落ちた雨粒のベールは、光を浴びて乱反射。キラキラとした光に包まれていると、暑さを忘れて、トレイルのその先で見られる光景への興味が湧いてきます。
美しい稜線!広がりのある風景と吹き上げる風の爽快さ
細かなアップダウンを繰り返し、ハイクアップを続けること3時間で堂岩山の分岐に到着。ここから白砂山まで、森林限界の稜線です。
ほぼ展望のなかった森を抜けて、遠くまで広がる山景色が現われた瞬間、「あぁ、ここに来てよかった~」と心底思える爽快さがありました。
白砂山への最後の登りはかなり急。ニセピークもあってがっかりさせられますが、吹き上げてくる風が気持ちを前向きに押し上げてくれます。
東西に延びるぐんま県境稜線トレイルの山並み、南側には榛名山と浅間山、北側には苗場山。そんな絶景を眺めながら歩いていると、北関東の縁に位置するこの山域の“奥深く静かな自然”を感じることができました。
空と雲にも心を動かされる
平らなスペースのある白砂山山頂で、しばしランチタイム。大空の下、絶景を目の前に食べるごはんは格別です。
1日の中で移り変わる、緑、光、風、空、雲、そして山の色合い、香り、気配。そのとき、その場所にいたからこそ感じられる一瞬を、身体ぜんぶで味わえるトレイルでした。
麓街の歴史や文化に触れるのも、ロングトレイル・ハイクの楽しみ
日程に余裕があれば、登った山の地域を知る旅へ。ロングトレイル・ハイクは、その土地の自然や文化、地域の人とのふれあいを楽しむことこそ醍醐味なのです。
旧群馬鉄山の歴史を伝える唯一の遺構
立ち寄ったのは、国の登録有形文化財である「旧太子駅(きゅうおおしえき)」。戦時中に鉄鉱石を搬出するために開業した貨物専用線「太志線」の起点となった駅です。
戦後は旅客輸送も行われ、現在は廃線跡にあるホッパー棟と呼ぶ鉄筋コンクリートの施設を間近で見ることができます。
レールや駅舎は復元されたものだそうですが、野反湖のある六合(くに)村に日本有数の鉄山があったことを物語る遺構です。
旧群馬鉄山の歴史に思いを馳せて、当時の太子駅へつかの間のタイムスリップ。
道の駅「六合」で温泉と地元グルメを堪能
山旅の立ち寄りスポットといえば「道の駅」。
道の駅「六合」には源泉掛け流しで、加水・加温なしの「応徳温泉 くつろぎの湯」があります。湯温がちょうどよく、長湯したくなる温泉でした。“いい山にはいい湯あり”とはよく言ったもの。
湯上がりには、食事処「六合の郷しらすな」へ。山盛りのもりそばと名産の野菜を使ったてんぷらが美味しく、満腹&大満足!
野反湖周辺の六合村の、人と自然との関係性、土地の豊かさに触れ、また再びこのトレイルを歩きたいと強く思える山旅になりました。
こんな風に、山だけでなくトレイル周辺の文化に触れる旅“TRAVEL TRAIL(トラベルトレイル)”で、ロングトレイル・ハイクをもっと気軽に楽しんでみませんか?
“TRAVEL TRAIL” に寄り添うトレッキングブーツ
キャンプ&ハイキングのスタイルで満喫したロングトレイル・ハイク。足元をサポートしてくれたKEENの「リッジ フレックス ミッド ウォータープルーフ」の歩きやすさは、想像以上でした。