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冬登山の服装準備はOK?ウェア選びで失敗しないコツとおすすめアイテム

冬登山の服装準備はOK?ウェア選びで失敗しないコツとおすすめアイテム

寒い冬も登山を快適に楽しむためには、身体を冷やさないためのウェア選びが欠かせません。動くと暑くて止まると寒いこの季節は、寒暖差が大きく温度調整が難しいもの。

そこで今回は、冬登山の服装選びのコツやおすすめウェアをご紹介します。

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目次

アイキャッチ画像撮影:TAKAHASHI

寒い季節の山を楽しむための服装、どう選ぶ?

冬 登山
出典:PIXTA

冬に登山をする場合、雪のない低山だとしても、何時間も外を歩き続けるとなると寒さが心配になるもの。
しかし、着込み過ぎても動きにくかったり汗をかいたりとストレスになってしまいます。だからと言って、薄着すぎると低体温症のリスクとなってしまうため、「冬山の適切なウェアがわからない……」と悩みがち。

冬は体感温度の差が激しい! だから汗冷え対策も必須 

冬の登山でしっかり防寒対策をしている人
出典:PIXTA

気温の低い冬でも、風の無い晴天下を歩き続ければ汗が出ます。だけど、止まると寒さを感じますし、風を遮るものがない尾根など吹きさらしの場所では風が体に当たると冷えてしまいます。つまり、冬は体感気温の差がより激しいんです。

だから、冬のウェア選びは「寒さ対策」だけでなく「汗冷え対策」も重要!

ポイントは「レイヤリング」+「小物で微調整」すること

冬登山のレイヤリング例
撮影:TAKAHASHI

「標高が高くなれば気温は下がるし、風が当たれば体温は奪われ寒くなる」しかし「動けば暑くなる」ということを念頭に、簡単に脱ぎ着して少しずつ調整できる状態となるウェア選びが理想的。

少しずつ体温調整するためには、帽子やグローブなどの小物も欠かせないアイテムです。

冬登山の服装選びのコツ

⚫︎適度な体温をキープするために簡単に着脱できるウェアを準備
⚫︎保温性と通気性のバランスを重視
⚫︎小物で保温力を微調整
⚫︎これが正解!という決まりはなく、基本のレイヤリングをカスタマイズする

基本のレイヤリング|4つの層で調整

レイヤリング
撮影:TAKAHASHI
呼び方役割必要な機能
ドライインナー汗を素早く肌から離し、不快感や汗冷えを軽減する役割吸汗性・速乾性
ベースレイヤーかいた汗を吸い上げて拡散し、肌をドライな状態に保つ役割吸汗性・速乾性
ミドルレイヤーベースレイヤーの上に着て、保温と汗処理を行う調整役保温性・通気性
アウターレイヤー雨・雪や風のほか冷たい外気から身を守る役割防水性・防風性・透湿性

レイヤリングとは、重ね着することで快適性を高めるという考え方。
基本のレイヤリングは、肌に近い方から「ドライインナー+ベースレイヤー+ミドルレイヤー+アウターレイヤー」の順に重ねていきます。

各レイヤーには異なる役割があり、それぞれのウェアを組み合わせ、状況によって着脱することで、オーバーヒートや汗冷えを防ぎ最適なコンディションを維持します。

これらは基本的にトップスの例ですが、ボトムスも同じように組み合わせを考えていきます。次の項目からは、トップス、ボトムスの組み合わせ方、小物の調整方法を具体的に紹介していきます。

トップスの例|寒さに合わせてミドルレイヤーを調整

冬の登山の服装
撮影:TAKAHASHI

今回は、積雪のない冬山で着るウェアの基本的なレイヤリング例や身体の各部位ごとにおすすめのアイテムをご紹介。まずは上半身から見ていきましょう。

ドライインナー|肌をドライにキープ

ドライインナー
撮影:TAKAHASHI

ベースレイヤーの下、素肌に直接着るウェアがドライインナー。かいた汗を素早く吸い上げてベースレイヤーに移動させることで、汗冷えや嫌なベトつきを軽減させる役割を持ちます。そのため、速乾性があることが非常に重要。さらに、水を含まない性質の繊維でつくられていたり、撥水加工が施されていたりします。

▼ドライインナーのおすすめアイテム

▼ドライインナーについてさらに詳しく知りたい方は、こちら

ベースレイヤー|汗冷えを防ぐ

冬登山向けのベースレイヤー
撮影:TAKAHASHI
タイプ化繊メリノウール混紡タイプ
素材主にポリエステル製天然ウール素材化繊+ウール素材
特徴速乾性に優れている
汗冷えを防ぐ
保温性に優れている
天然の防臭効果
化繊とメリノの
いいとこどり

ベースレイヤーは肌をドライに保ちつつ、身体を冷やさないためのウェア。そのため、速乾性と保温性のバランスが良いものを選びましょう。積雪のない冬山であれば、極厚のベースレイヤーよりは薄手〜中厚手程度がおすすめ。
上記の表の通り、生地の素材には主に3タイプでそれぞれ特徴があります。自身にあったものを選んでください。

▼ベースレイヤーのおすすめアイテム

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ミドルレイヤー|保温性を調整する

タイプフリースインサレーション
化繊インサレーションダウンジャケット
保温性
通気性
収納性

寒さ対策や保温性を調整するのがミドルレイヤーの役割。体温を維持する保温性とベースレイヤーから移動してきた汗を放出する通気性のバランスが大切。冬におすすめのミドルレイヤーは「フリース」と「インサレーション(化繊/ダウン)」ですが、場合によっては両方着用することも。

フリース

出典:amazon

フリースは柔らかな起毛が特徴。保温性が高く汗抜けも良好。着心地がよく着ていてストレスが少ないのもメリットです。冬の使用なら、より保温力の高い中厚手モデルを選ぶといいでしょう。
インサレーションに比べてやや重たく収納性は高くないので、着脱の多くないシーンに適しています。

▼フリースのおすすめアイテム

▼フリースについてさらに詳しく知りたい方は、こちら

インサレーション(化繊/ダウン)

インサレーションには中綿が化学繊維の「化繊インサレーション」ダウンを使用した「ダウンジャケット」があります。

◆化繊インサレーション

出典:amazon

化繊インサレーションの化学繊維で作られた中綿入りのウェア。保温性と通気性、透湿性を備え、濡れても保温性能が落ちにくいことが特徴。最近では、アクティブインサレーションとも呼ばれる、着たまま行動し続けても蒸れにくいウェアも登場しています。

撥水機能を備えアウターレイヤーに近い機能を持つモデルも。

▼化繊インサレーションのおすすめアイテム

▼アクティブインサレーションのおすすめはこちら

◆ダウンジャケット

出典:amazon

圧倒的な温かさを持っているのがダウン。軽くコンパクトになるため収納性も良いが濡れには弱い。行動着というよりは休憩時の保温着としてあると頼もしいウェアです。

▼ダウンジャケットのおすすめアイテム

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アウターレイヤー|冷たい外気をシャットアウト

冬のシェル
撮影:TAKAHASHI

アウターレイヤーは冷たい外気から身を守るアイテム。防水性・防風性・撥水性だけでなく、下のレイヤーから移行された汗を外気へ逃すための透湿性も欠かせない機能です。

積雪のない晴れた低山であれば、行動中に着用するよりは休憩時の防風・防寒対策として着用することが多いかもしれません。

▼アウターレイヤーのおすすめアイテム

ボトムスの例|オーバーパンツをうまく使って寒さ対策

冬登山のボトムス例
撮影: TAKAHASHI

積雪のない冬の登山であれば、冬用の登山パンツにオーバーパンツの組み合わせがベター。
ベースレイヤーとしてタイツなどを合わせるのも寒さ対策になります。ただし、タイツは途中で着脱しての調整が難しいため、パンツは厚手の冬用ではなく通年タイプを選ぶなど、登山日の天候状況や自分の体感に応じて調整します。

なお、本格的な冬山登山の場合は「保温性のあるインナータイツ+中厚手の登山用パンツ」、さらに停滞時に備えてオーバーパンツまたはシェルパンツを携行する組み合わせが基本です。

冬用の登山パンツ|保温性と動きやすさを備えたモデル

冬向けの登山パンツの起毛した裏地
撮影:TAKAHASHI

中厚手程度の生地や、気温に応じて裏側が微起毛タイプのパンツがおすすめ。また、冬の稜線では風にさらされ体感温度も下がることも多いため、防風性を備えたモデルが安心。ストレッチ性のあるパンツで動きやすさも確保しましょう。

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オーバーパンツ|アウターレイヤー

出典:amazon

休憩時や寒さが厳しい状況下での防寒には、オーバーパンツやシェルパンツが必須。稜線上などで着用することで冷えを防ぐことに一役買います。

そもそも、冬山に限らず防水機能を持ったシェルパンツ(レインパンツ)は登山の必携アイテム。さらに、保温に特化した中綿入りのパンツを携行すればより安心です。

▼オーバーパンツのおすすめアイテム

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頭・首・手の例|末端まで装備は万全に

冬の登山の小物
出典:PIXTA

早朝や日暮れ後に気温が下がった時に、防寒用の小物類があるだけで保温効果が違ってきます。グローブやネックゲイターなど必要に応じて用意しましょう。

帽子|熱がこもりやすい頭部は、暖かさだけでなく通気性も確保

冬登山向けの帽子
撮影:TAKAHASHI

まだ体温が上がりきっていない登山開始時や休憩の際に、防寒用の帽子があると重宝します。ただし、もこもこすぎるキャップを選んでしまうとムレてしまう原因に。保温性とともに適度に通気性のあるものを選びましょう

また、帽子をかぶるだけでなくミドルレイヤーやアウタージャケットのフードを組み合わせても頭部の保温力アップにつながりますよ。

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ネックゲイター|首の冷えは全身の冷えにつながることも

冬登山向けのネックゲイター
撮影:TAKAHASHI

首が冷えると冷たい血液が全身へ流れ、体全体の冷えにつながることも。逆に首が温かくなるだけで防寒性が格段にアップします。

ネックゲイターは小さくなるのでザックの隙間に忍ばせておけば、山の行き帰りなどにも使えて便利。

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グローブ|手先の冷えはしもやけなどの原因にも

冬登山向けの手袋
撮影:TAKAHASHI

手先は冷えやすく、血行が悪くなるとしもやけの原因に繋がります。積雪のない冬山で使用する場合には、保温性と操作性のバランスが取れた中厚手タイプが便利です。天候や気温によってはインナーグローブも併用すると安心です。

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自分に合ったレイヤリングで冬も山を楽しもう!

冬 山 登山
出典:PIXTA

冬登山の服装はレイヤリングが大切ですが、“絶対にこれ”という正解はありません。その日の状況に最適な組み合わせを知るには経験を重ねるのが一番です。レイヤリングのコツを覚えて、自身のスタイルを見つけていきましょう。自分に合った服装なら、より山を安全に楽しめますよ!

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