アクティブインサレーションは中綿素材に注目!

「アクティブインサレーション」は「行動保温着」とも呼ばれ、ミドルレイヤーに分類される保温を目的とした中綿入りのウェアの一種です。
中綿に機能的な化繊素材を使用することで、保温性を保ちつつ、通気性も確保してウェア内の汗ムレを軽減できるのが特徴。
オーバーヒートしづらいので、保温着としてはもちろん、春秋の稜線上や冬のハイクアップなど、気温が低いシチュエーションでは着っぱなしでも快適に行動できるのがメリットです。
中綿素材で個性が分かれる

そんなアクティブインサレーションですが、見た目ではどう機能が違うのかよく分からないですよね。
そんなときはタグ表記にある中身の素材に注目!特に「中綿」の違いでウェアの性格が変わってきます。
保温と通気を両立する3つの中綿素材
アクティブインサレーションに使われる代表的な中綿3種類と、それぞれの特徴を押さえておきましょう!
1|プリマロフト

提供:Primaloft
1つめの「プリマロフト」は、アメリカ陸軍から依頼を受け、羽毛に変わる素材として誕生した人工羽毛のこと。ダウンのような優れたソフトさと圧縮性の高さが特徴です。
また、独自のコーティングを施したファイバーは耐水性にも優れ、濡れた状態でも保温性を保ってくれます。いくつか種類がありますが、登山用ウェアには保温力の高い「Primaloft Gold」や、ストレッチ性と通気性も備わった「Primaloft Gold Active」が使用されることが多いです。
2|オクタ

提供:マウンテンハードウェア
「オクタ」は、日本の生地会社テイジンが開発した、中空糸に8本の突起を放射線状に配列したタコ足型断面のポリエステル繊維です。従来の中空糸を超える、吸汗速乾性と軽さ、保温性など様々な機能を併せ持ちます。

中でも登山ウェアによく活用されるのが「OCTA ®CPCP」。中綿と裏地を一体化させた保温素材で、片面は高い通気性とソフトな肌触りを両立したメッシュ、もう片面は空気をため込みやすい起毛構造になっています。メッシュ面と起毛面をあえて逆に使い、保温性より通気性を重視したモデルもあります。
3|ポーラテック アルファ

作成:橋爪勇志
3つめは、アメリカ特殊部隊用に開発された超軽量、高通気、圧縮性に優れた中綿素材「ポーラテックアルファ」です。
いくつか種類があるなかでも、アルファの進化版「アルファダイレクト」は、繊維を編んで構成するので中綿が抜け落ちにくいため、表地や裏地を貼らなくても、中綿のみで生地として使用できることが大きなポイント。

中綿が剥き出しなので、衣類内にこもる余分な熱や汗の蒸れを逃がしやすく、特に運動量の多いシーンで快適さを提供してくれます。