アイキャッチ画像撮影:筆者
ついに巡り合えた!理想的すぎるテント「BIG SKY / ミラージュ」

撮影:筆者
テントに憧れがありつつも、いつもパートナーのテントに居候していた筆者。長い居候生活を経て、だんだんと見えてきたベストなテント像は……
- 自立式で設営しやすい
- 前室やポケットがある
- できるだけ軽い
それらを満たしてくれたのが「BIG SKY(ビッグスカイ)」のシングルウォールテント「ミラージュ」でした。

撮影:筆者
内容はテント本体、ポール×2本、ペグ×12本、ガイライン×4本、収納袋1つ。
収納サイズはおよそ直径10×長さ40cmとコンパクト。本体重量(1.5P)は約1.041kgで付属品を含むと1.2kgほどです。シングルウォールテントとしてはやや重めですが、そのぶん機能的に仕上げられています。
そもそもシングルウォールテントって?

撮影:筆者
シングルウォールテントはその名の通り、壁が一層だけの構造になっているテントのこと。一般的なインナーテントとフライシートの二重構造のダブルウォールテントと比べると、軽量かつシンプルな作りで設営がスピーディ。
気になるのは結露しやすく通気性に注意が必要なことと、強風や雪などの環境下でダブルウォールに比べて耐候性が劣ること。そのため、春の低山や夏、秋の3シーズンでのウルトラライトな登山やスピードハイクなどでとくに好まれています。
面倒くさがりな私でもテント泊縦走したくなった、「ミラージュ」4つの魅力

撮影:筆者
衣食住、すべてを持って歩く「テント泊縦走」。登山をする人なら誰しも一度は憧れるのでは。筆者ももちろんその1人。しかし面倒くさがりで、準備、設営、撤収、手入れを考えると一歩踏み出すのに勇気が必要でした。そんな自分でも気軽にテント泊しよう!という気にさせてくれたミラージュのポイントがこちら。
①荷物多め派に嬉しい!シングルウォールなのに前室付き

撮影:筆者
なにかと荷物が増えてしまう筆者。おかげでテント内はギュウギュウになりがちです。ミラージュはシングルウォールながら2つの前室付き!おかげで一方に登山靴やトレッキングポールを置き、一方で調理も可能。室内もすっきり整理できて、内部を広々と使えるのが嬉しいポイントです。
②ハイブリッドなデザインかつ、抜かりないバスタブ構造

撮影:筆者
前室があるためサイドはダブルウォール、天井はシングルウォールというハイブリッドなデザイン。そのため少々重量があります。
フロアシートは四方が立ち上がっている「バスタブ構造」。立ち上がりの高さは10cmほどで、雨水や泥、虫や湿気の侵入を防ぎ、雨天時や水はけの悪い場所でも張ることができます。
床に近い部分の立ち上がりの角度が斜めではなく、垂直に近いのは圧迫感の軽減に一役買います。頭側と足元側とで幅が違うのも、無駄をそぎ落として少しでも軽量に、というメーカーの姿勢が垣間見えます。
③イヤな結露を極力押さえる!あらゆるところに確保された通気性

撮影:筆者
シングルウォールテントの最大の敵、「結露」。それを解消するべく、ミラージュには複数のベンチレーション(通気口)が設けられています。
とくに、上部に配置されたベンチレーションが効果的。暖かい空気や湿気が自然に外へ排出され、内部の空気循環を促進し結露を軽減してくれます。庇をポールとマジックテープで立ち上げるという工夫がお見事◎。

撮影:筆者
側面(出入り口)の一部にはメッシュパネルが配置され、床部分にも小さな通気口が。これほどの通気性を確保したシングルウォールテントは他にはなかなかないのでは。
④耐風性、防水性、耐裂性を備えた頑丈な作りでシングルウォールでも安心

撮影:筆者
本体生地はBIG SKYが独自開発した「SuprSil ファブリック」。一般的なシルナイロンとほぼ同じ重量で、2倍の防水性と4倍以上の耐裂性を備えています。一枚布のシングルウォールでも安心して使うことができます。
夏の北アルプスでテント泊!実際の使い心地は……

撮影:筆者
購入後、向かったのは8月の北アルプス・白馬岳。登り始めは雨が降っていたのでどうなることやら……と思いながらも、予定通り宿泊地の白馬大池山荘でテント泊しました。
吊り下げ式の扱いやすいさが◎。シンプル構造で設営、撤収が楽ちん

撮影:筆者
シンプルなクロス構造の吊り下げ式で設営がやっぱり早い!ポールを通してフックを引っ掛けるだけで自立します。
一般的な袋状のスリーブだとポールの抜き差しがしにくくストレスだったので、「吊り下げ式」は性に合っていました。床部分が違うカラーリングで、天地が分かりやすいのも設営しやすいポイントです。

撮影:筆者(別日に撮影)
撤収もびっくりするほど簡単。フックを外すだけでポールと本体を簡単に分離でき、1枚生地なので畳むのも1回で済みます。メッシュ部分が多いおかげか、内部の空気が抜けやすく感じたのも好感触。
雨が降っていても、1枚生地のため内部を濡らすことなく、素早く設営・撤収できそうです。
広々とした室内で居住性もばっちり

撮影:筆者(別日に撮影)
内長辺が220cm(1.5Pの場合。1P、2Pは230cm)と、他のメーカーのものより長めの作り。身長180cmの筆者のパートナーが寝転んでも、頭と足先に余裕がありました。
テント内で不要なものを前室に置けるため、荷物が分散されて中は広々。整理整頓もしやすく快適に過ごせました。

撮影:筆者
内部にはカラビナがかけられるフックが5つと4つのポケットがあります。フックにはランタンやゴミ袋を吊り下げたり、ポケットにはテントやシュラフの収納袋を入れたりと、使い勝手が抜群。
このようなディテールが一切無い超軽量なテントを実際に使ったことがありますが、筆者には使いにくく……。軽さよりも便利さを優先して、快適なテント泊を実現しました。
私的“マスト”な前室は、もちろんフル活用

撮影:筆者
ダブルウォールテントと同じく付いた前室はあるとないとでは大違い!とくに靴の置き場所。ビニール袋に入れたとしても、靴をテント内に入れることに抵抗がある筆者とって、前室に靴が置けるのは大きなメリット。
軽量なシングルウォールテントを取り入れたくても、前室がないことが躊躇する要因の1つだったので、前室付きのミラージュはまさに理想的でした。
気になったのは……

撮影:筆者
頑丈な生地ではありますが、やはりフットプリントを使用しました。これはミラージュに限らず、
・砂利や岩の凹凸を軽減
・地面からの湿気や水の侵入を抑制
・底冷え軽減
・破れ防止
といったことから、フットプリントは自分とテントを守るために必須と言えるでしょう。
ミラージュには付属されていないので別途購入が必要です。

撮影:筆者(別日に撮影)
通気口がない方の先端はやはり結露が。けれど、この部分だけで他は大丈夫。雨上がりで湿気の多い一晩を過ごしても、複数の通気口や大きなメッシュの開口が結露を極力抑えてくれました。
この通気口の多さや前室があることによって、シングルウォールテントといえど超軽量ではないミラージュ。けれど、重さをたくさんの機能がカバーする、「持ちたくなるテント」になりました。
お手入れラクラク!次も使う気にさせてくれる

撮影:筆者
お手入れも簡単。シングルウォールテントに共通している「洗うのは本体生地1枚だけ」なのが、楽ちんで嬉しいポイントです。手入れのしやすさが、次もテント泊しよう!という気にさせてくれます。
テント選びの候補の1つに「ミラージュ」を加えてみては?

撮影:筆者
手軽に使いやすいシングルウォールの良いところと、ダブルウォールに匹敵する機能性のあるミラージュ。ダブルウォール派にもシングルウォール派にも納得のいく1幕になるでしょう。筆者おすすめのミラージュを、テント選びの選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
- ミラージュ
- 重量
- サイズ
- 1P
- 約976g
- 長辺230×短辺(頭側92・足側60)×高さ99cm
- 1.5P
- 約1.041kg
- 長辺220×短辺(頭側115・足側102)×高さ99cm
- 2P
- 約1.132kg
- 長辺230×短辺(頭側135・足側119)×高さ107cm
※重量は、SuprSil™アウター、メッシュ・ネット・インナー、ノンスリップ・シームテープ・フロア、超軽量アルミニウム・ポール(rev. G-2)使用時
日本にもファンが多い安心・信頼のブランド「BIG SKY(ビッグスカイ)」

撮影:筆者
Big Sky International(ビッグスカイ・インターナショナル)は、軽量・高性能なアウトドアギアを製造・販売するアメリカのアウトドアメーカー。とくにテントは日本でもファンが多く、登山やキャンプといったアウトドアアクティビティに向けた高品質な製品を提供しています。