アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部
裏銀座縦走コースはどんなルート?

日本二百名山の烏帽子岳(2628m)・日本三百名山の野口五郎岳(2924m)・日本百名山の水晶岳(2986m)・鷲羽岳(2924m)・これまた日本三百名山の三俣蓮華岳(2841m)・槍ヶ岳の展望台としても人気の双六岳(2860m)など数々の名峰を越えて、北アルプス第2位の高峰で日本百名山の槍ヶ岳(3180m)をめざすのが裏銀座縦走コースです。

北アルプスでも奥深い山々を一気に登頂することができる上に、日本三大急登・北アルプス三大急登にも数えられるブナ立尾根から登ることもあり歩きごたえは抜群。大きな達成感を得られる縦走コースです。
北アルプス深部の絶景も堪能

稜線上からは北アルプスの名山を全方位に眺望可能なだけでなく、見下ろせば鷲羽池・雲ノ平・黒部川源流など北アルプス深部の絶景も堪能することができる、フォトジェニックなコースです。また、表銀座縦走コースなど他のコースよりも登山者が少なく、静かな山歩きを楽しむことができます。
裏銀座縦走コース|ルートガイド
最高点の標高: 3101 m
最低点の標高: 1271 m
累積標高(上り): 4096 m
累積標高(下り): -2282 m
技術的難易度:★★★★☆
・厳しい岩稜や不安定なガレ場、藪漕ぎを必要とする箇所がある
・転落・滑落の危険箇所が多い
・岩場、雪渓を安定して通過できる技術が必要
・ルートファインディングの技術が必要
凡例:グレーディング表
コース概要
高瀬ダム(43分)→濁沢(82分)→権太落シ(70分)→中休み(55分)→三角点(81分)→烏帽子小屋(50分)→烏帽子岳(40分)→烏帽子小屋(90分)→三ッ岳(80分)→野口五郎小屋(15分)→野口五郎岳(26分)→竹村新道分岐(80分)→東沢乗越(46分)→水晶小屋(38分)→水晶岳(28分)→水晶小屋(28分)→ワリモ北分岐(23分)→ワリモ岳(36分)→鷲羽岳(51分)→三俣山荘(68分)→三俣蓮華岳(25分)→丸山(44分)→双六岳(44分)→双六小屋(46分)→樅沢岳(34分)→硫黄乗越(38分)→左俣岳(8分)→左俣乗越(81分)→千丈沢乗越(85分)→槍ヶ岳山荘(26分)→槍ヶ岳
ここからは、実際のルートの様子をご紹介します。
〈1〉高瀬ダム〜烏帽子岳

七倉登山口から運行されている特定タクシーを下車したら、黒部ダムに次ぐ日本で2番目の規模を誇る高瀬ダムの堰堤を右岸から左岸へと渡ります。なお、七倉登山口から徒歩でアクセスすることも可能です。

高瀬ダムの堰堤を渡ったら、不動沢へ向かうトンネルを通過します。

トンネルを抜けたら、高瀬ダムへ注ぐ不動沢を吊橋で渡ります。ここから濁沢キャンプ場を経由して濁沢の丸太橋を越えると、裏銀座登山口へ到着します。

いよいよ標高約1350mの裏銀座登山口へ到着、ここからブナ立尾根の急登が始まります。登山口の標柱に12番の番号表示があり、0番となる烏帽子小屋まで標高差約100mごとに番号が振られているのでペース配分の参考にしてください。

樹林帯の急斜面を直登して、ややトラバース(横断)気味に変わると、最初のランドマークは9番標識がある標高約1650mのごんだ落し(権太落シ)です。眼下には、地名にふさわしい急斜面が見えます。

標高2208.5mの三角点が設置された場所が、4番標識です。ブナ立尾根は基本的に樹林帯が続きますが、ところどころ烏帽子岳から船窪岳への稜線など視界が開ける場所もあります。

ようやく烏帽子小屋に到着、裏銀座縦走コースで初日の宿泊先とする人が多い山小屋です。体力・時間的に余裕があれば余分な荷物を置いて、この日のうちに烏帽子岳を往復しておくと翌日の行動にゆとりができます。

烏帽子岳へは稜線を北へ進み、南沢岳・不動岳・船窪岳へ続く尾根から左へ分岐します。烏帽子小屋から約90分で往復することができます。

烏帽子岳から南方向を眺めると、これから歩く裏銀座縦走コースの山々が連なり、否が応にも期待が高まることでしょう。
〈2〉烏帽子岳〜野口五郎岳〜水晶岳

烏帽子小屋から野口五郎岳へ向かう際に、最初に越えるのが三ツ岳です。三角点が設置された三ツ岳のピーク(2844.8m)は正規の登山道がなく西側を巻きますが、稜線コースとお花畑コースに分かれる分岐で稜線コースを進むと、見晴らしの良い西峰を通過できます。

野口五郎小屋を経由して、野口五郎岳に登頂。

野口五郎岳の先にはめざす水晶岳や鷲羽岳の稜線がのびやかに広がっています。

野口五郎岳から下り、真砂岳の先にあるのが竹村新道分岐(真砂分岐)です。裏銀座縦走コースのエスケープルートのひとつではありますが、湯俣温泉・晴嵐荘まで4時間以上、さらに高瀬ダムまで約2時間30分を要します。

真砂岳からさらに下り切った場所にあるのが、東沢乗越です。ここから登山道は、水晶岳へ向けての登りとなります。

水晶小屋からは、水晶岳を往復します。途中の稜線から南西方向を振り返れば、北アルプス深部の楽園・雲ノ平を見下ろすことができます。

日本百名山・水晶岳の山頂に到着です。北側には日本二百名山の一座・赤牛岳(2864m)が連なっていますが、ここから黒部湖へ下る読売新道は一般登山道でありながら上級者向けコースです。
〈3〉水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜双六岳

水晶小屋まで戻ったら、稜線を南下します。右へ進むと雲ノ平へ至るワリモ北分岐を直進して、ワリモ岳を越えて鷲羽岳をめざします。

日本百名山・鷲羽岳の山頂に到着です。

南東側の中腹には鷲羽池が青い水をたたえ、その背後に連なる槍ヶ岳・穂高連峰を借景に美しい光景が広がります。

鷲羽岳から下っていくと正面に次にめざす三俣蓮華岳、中腹に赤い屋根の三俣山荘が見えます。左側には、ゴールの槍ヶ岳が、硫黄尾根の赤茶けた稜線の向こうにそびえています。

鷲羽岳と三俣蓮華岳の鞍部に位置する三俣山荘。裏銀座縦走コースの2泊目として利用する人も多い山小屋で、テント場や水場もあります。

三俣山荘から1時間強で、日本三百名山の三俣蓮華岳山頂です。山名の通り、長野県・富山県・岐阜県の境界線に位置しています。

三俣蓮華岳から丸山を越えて、双六岳をめざします。三俣蓮華岳から双六小屋まではピークを通らない巻道もあるため、体力や状況に応じて利用してもよいでしょう。

双六岳に登頂。のびやかな平原状の山頂付近から望む槍ヶ岳・穂高連峰は「天空の滑走路」と呼ばれる絶景です。
〈4〉双六岳〜槍ヶ岳

双六小屋まで下ったら、いよいよ槍ヶ岳に向けて西鎌尾根を登ります。最初に越える山が樅沢岳(もみさわだけ・2754m)です。

樅沢岳を越えると、いよいよゴールの槍ヶ岳が近づいてきます。硫黄乗越まで下り、左俣岳(2674m)の西側をトラバースして左俣乗越へ。この付近から北東へ延びる硫黄尾根は今なお火山活動を続けており、風向き次第で硫黄臭を感じることもあります。

千丈沢乗越が近づくと岩場・鎖場が出てきます。やや切り立っているため注意しましょう。小刻みなアップダウンを経て進んだら千丈沢乗越に到着です。

千丈沢乗越から先は、ガレ場の登りが続きます。

ジグザグの急登を登り切ると、ようやく槍ヶ岳山荘に到着します。ここからいよいよ「槍の穂先」と呼ばれる槍ヶ岳山頂へアタックです。

槍の穂先へのルートは登り専用と下りに専用に分かれています。登りは小槍を左手に見ながらピンや鎖が設置された岩場を登り、ほぼ垂直のハシゴを登り切ると山頂に到着です。

小さな祠が祀られた山頂からは、全方位の眺望が広がります。東には常念山脈の山々、南には穂高連峰、西には笠ヶ岳や双六岳、北には歩いてきた裏銀座縦走コースの山々を望むことができます。

槍の穂先からは下りも慎重な行動が求められます。山頂直下のハシゴも下りの方が恐怖心を抱きがちですが、しっかり足元を確認しながら進みましょう。槍ヶ岳山荘が近づいてきても、長い鎖場が続きます。

槍ヶ岳山荘まで戻ったら、ほっと一息。裏銀座縦走の余韻に浸りながら、翌日の下山に備えて、槍ヶ岳周辺の山小屋・テント場でゆっくり休息しましょう。
槍ヶ岳からの下山コース

槍ヶ岳からのおもな下山コースは以下の2つが挙げられます。後ほど紹介する下山場所から帰路へのアクセスも考慮して、セレクトしてください。
- 体力度:★★★☆☆
- 技術難易度:★★★☆☆
7時間14分
19.5km
登り45m / 下り1,719m
沢沿い・川沿いを歩く王道ルート。後半はなだらかな道が続く。
- 体力度:★★★☆☆
- 技術難易度:★★★☆☆
6時間18分
13.8km
登り13m / 下り2,113m
最短ながらワイルドな道を進むルート。比較的空いている。
①槍沢経由〜上高地へ下山

コース概要
槍ヶ岳(16分)→槍ヶ岳山荘(27分)→殺生ヒュッテ分岐(24分)→ヒュッテ大槍分岐(40分)→氷河公園分岐(36分)→水俣乗越分岐・大曲(24分)→ババ平(24分)→槍沢ロッジ(30分)→一ノ俣(45分)→横尾山荘(59分)→徳沢(49分)→徳本峠分岐(4分)→明神(42分)→小梨平(6分)→河童橋(7分)→上高地バスターミナル
参考:らくルート
上高地まで約20kmと長く感じますが、槍沢ロッジ周辺から先は平坦で歩きやすい登山道となります。このため、槍ヶ岳に初めて登る人にもおすすめのコースです。
②槍平経由〜新穂高温泉へ下山

コース概要
槍ヶ岳(16分)→槍ヶ岳山荘(12分)→飛騨乗越(75分)→千丈沢乗越分岐(73分)→槍平小屋(32分)→滝谷出合(56分)→白出沢出合(49分)→穂高平小屋(58分)→林道ゲート(7分)→新穂高温泉バスターミナル
参考:らくルート
新穂高温泉までの距離が約13.8kmと短いコースです。ただし登山道は平坦な土道である上高地側と比べるとガレ場が続き、距離の短さだけで選んでも思った以上にスピードは上がりません。
また途中にはいくつもの谷を越える必要があり、岩が積み重なった河原も連続。特に滝谷は過去にも増水による水難事故が発生しているので、槍平小屋の最新情報を確認してから通過してください。
裏銀座縦走コースを歩くには何日かかる?どこに泊まる?

裏銀座縦走コースは、初日の早朝に高瀬ダムをスタートして烏帽子岳を往復して烏帽子小屋に宿泊し、翌日に野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳を越えて三俣山荘に宿泊、ここから西鎌尾根経由で槍ヶ岳に登頂し、槍ヶ岳周辺で宿泊する3泊4日のスケジュールが一般的です。

ただし、2日目の烏帽子小屋〜三俣山荘の標準コースタイムは9時間を超えます。もう1日プラスして、烏帽子小屋・水晶小屋・三俣山荘・槍ヶ岳周辺に宿泊する4泊5日のスケジュールであればゆとりができ、3日目に北アルプス深部の秘境・雲ノ平に立ち寄ることも可能。鷲羽岳手前のワリモ北分岐から雲ノ平山荘まで、4時間弱で往復することができます。
3泊4日のプラン例(上高地に下山する場合)
- 【1日目】高瀬ダム→烏帽子岳→烏帽子小屋(7時間1分)
- 【2日目】烏帽子小屋→野口五郎岳→水晶岳→鷲羽岳→三俣山荘(9時間1分)
- 【3日目】三俣山荘→三俣蓮華岳→双六岳→槍ヶ岳山荘(7時間53分)
- 【4日目】槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳→上高地バスターミナル(7時間39分)
4泊5日のプラン例(上高地に下山する場合)
- 【1日目】高瀬ダム→烏帽子岳→烏帽子小屋(7時間1分)
- 【2日目】烏帽子小屋→野口五郎岳→水晶岳→水晶小屋(6時間43分)
- 【3日目】水晶小屋→鷲羽岳→三俣蓮華岳→双六岳→双六小屋(5時間19分)
- 【4日目】双六小屋→槍ヶ岳→槍ヶ岳山荘(5時間34分)
- 【5日目】槍ヶ岳山荘→上高地バスターミナル(6時間58分)
裏銀座縦走コース上の山小屋・テント場
烏帽子小屋

ブナ立尾根を登り切った場所に建つ、2024年で創業百周年を迎えた歴史ある山小屋です。水場はないため、雨水を塩素消毒した飲料水を小屋で購入して下さい。テント場は稜線を南へ数分下った場所にあります。
電話:090-3149-1198
営業期間:7月中旬~9月下旬
料金:1泊2食14,000円・テント1名2,000円(先着順)
野口五郎小屋

かつての裏銀座縦走コースには烏帽子小屋と水晶小屋の間に山小屋がなく、北アルプス有数の強風地帯である野口五郎岳周辺での遭難が多発していました。そんな登山者の生命を救うという決意で、1964年に野口五郎岳の北側に建てられた山小屋です。
電話:090-3149-1197
営業期間:7月中旬~9月下旬
料金:1泊2食14,000円・テント場なし
水晶小屋

水晶岳の南東に位置する、有人小屋としては北アルプスでもっとも小規模な山小屋です。強風で2度も倒壊するほど厳しい環境に建ち、現在の小屋は2007年に新築されたものです。水晶岳へは、ここから約1時間強で往復することができます。
電話:050-8892-3572
営業期間:7月中旬~9月下旬
料金:1泊2食14,000円〜・テント場なし
三俣山荘

裏銀座縦走コースと雲ノ平から黒部川源流を越えるコースが合流する場所に位置する山小屋です。高瀬ダム上流の高瀬川源流に近い湯俣温泉から三俣山荘へ至るクラシックルート・伊藤新道を、2023年に約40年ぶりに復活させた事でも話題です。
電話:050-8882-5833
営業期間:7月上旬~10月中旬
料金:1泊2食14,500円〜・テント1名2,000円(先着順)+施設利用料500円
双六小屋

双六岳と西鎌尾根の樅沢岳の鞍部に位置する、水と緑が豊かな環境にある山小屋です。広いテント場の奥にある双六池周辺は高山植物も多く、雲上の楽園ともいえる光景が広がります。裏銀座縦走コースだけでなく、日本百名山の笠ヶ岳(2897m)・黒部五郎岳(2840m)や雲ノ平をめざす人も利用する人気の山小屋です。
電話:0577-34-6268
営業期間:7月上旬〜10月中旬
料金:1泊2食14,500円〜・テント1名2,000円(先着順・特定日は事前予約制)
槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳の山頂直下に位置する、1926年創業の北アルプスを代表する歴史と規模を誇る山小屋です。山荘前のテラスからは槍の穂先が間近にそびえ、朝晩の絶景も魅力です。併設されたキッチン槍では、7月中旬から9月中旬まで焼きたてパンの販売も行っています。
電話:090-2641-1911
営業期間:4月下旬〜11月上旬
料金:1泊2食14,000円・テント1名2,000円(先着順)
裏銀座縦走コースは小規模な山小屋が多く、事前予約は必須です。テント場がない山小屋も多く、併設されている場合も事前予約制なら早めの予約を、先着順であれば早めの到着を心がけてください。
ゆったり前泊するのもおすすめ

登山口に隣接した七倉山荘に前泊するのもおすすめです。美人の湯といわれる温泉は内湯に加えて露天風呂もあり、日帰り入浴も可能。テント場も併設されています。しっかりと食事・睡眠をとってから日本三大急登のブナ立尾根に挑戦することができるので、体力的にもゆとりができますよ。
電話:0261-22-4006(現地電話)、090-6007-0208(予約ダイヤル)
営業期間:4月下旬~11月下旬
料金:1泊2食12,100円〜・テント1名1,980円(先着順・日帰り入浴1回付き)
裏銀座縦走コースの登山適期は?

下山ルートとなる槍沢・飛騨沢の残雪を考慮すると、裏銀座縦走コースへのチャレンジは7月下旬以降がおすすめです。特に8月中旬までは稜線上に咲く可憐な高山植物を楽しむことができます。
8月下旬〜9月中旬は残雪の心配もなく、山小屋やテント場も比較的空いているため、快適な縦走を楽しむことができます。

9月中旬〜下旬にかけては、カラフルな紅葉が稜線を彩ります。ただし気温はかなり下がるので万全の防寒対策が必要です。また営業終了となる山小屋が増えてくるため、登山計画を立てる際には必ず宿泊可能期間をチェックして下さい。
10月中旬以降は稜線が冠雪する可能性があり、おすすめできません。これ以降の北アルプスは、しっかりとした雪山登山の技術と装備を持った登山者だけの限られた世界となります。
裏銀座縦走コースへのアクセス

七倉登山口から縦走スタート地点の高瀬ダムまでは、東京電力管理の新高瀬川発電所管理用道路となっており一般車両は通行できません。徒歩だと約90分かかりますが、認可された特定タクシーを利用すれば所要約15分・運賃約2,600円で高瀬ダムまで行くことができます。
特定タクシー予約先
・アルピコタクシー:0261-23-2323
・アルプス第一交通:0261-22-2121
電車利用の場合

往路
新宿方面からのJR中央東線、名古屋方面からのJR中央西線ともJR松本駅まで特急列車が運行されています。ここからJR大糸線に乗り換えて、信濃大町駅で下車します。新宿方面からの特急あずさの場合、南小谷駅行に乗車すれば松本駅での乗り換えなしで信濃大町駅までアクセス可能です。

JR信濃大町からは、裏銀座登山バス(特定日のみ運行)で七倉登山口まで移動するのが便利です。
裏銀座登山バスが運行していない日は、信濃大町駅から所要約45分の七倉登山口までタクシー利用となります。また、七倉山荘や葛温泉・高瀬館に前泊すれば信濃大町駅から宿泊者限定の貸切タクシーを利用することができます。
復路

復路は下山場所に応じて、バスでJR松本駅へ戻ります。上高地からはアルピコ交通のナショナルパークライナー(予約制)が便利ですが、下山時刻が予想できない場合はアルピコ交通の一般路線バスで新島々バス停まで行き、松本電鉄で松本駅へ戻ることも可能です。
新穂高温泉からは、濃飛バスの高山・新穂高・平湯温泉~松本線の利用が便利です。
高速バス利用の場合

往路
高速バス利用の場合は、東京都内から運行されている夜行バス「毎日あるぺん号」で七倉山荘へアクセス可能です。
また、バスタ新宿から運行されているアルピコ交通・新宿-安曇野・大町・白馬線を利用して、信濃大町駅バス停で下車。電車利用で紹介した、裏銀座登山バスかタクシーで七倉登山口まで移動する手段もあります。
復路

復路は下山場所に応じて、バスタ新宿へ戻る高速バスが運行されています。上高地からは、アルピコ交通のさわやか信州号が便利です。
新穂高温泉からは、路線バスで平湯温泉バスターミナルまで移動。ここから濃飛バスの高山・平湯温泉~新宿線が運行されています。
クルマ利用の場合
高瀬ダム行きタクシー乗り場
東京方面からも名古屋方面からも中央自動車道を通り、岡谷ジャンクションで長野自動車道へ。さらに安曇野インターから高瀬ダム行きタクシー乗り場に隣接の七倉登山口駐車場まで約50分でアクセス可能です。満車の場合は七倉ダム下広場駐車場を利用しましょう。七倉登山口まで徒歩約15分です。
七倉ダム下広場駐車場
縦走のゴール地点へは、回送サービスも実施されています。上高地に下山した場合は上高地シャトルバスで約26分の沢渡中駐車場へ、新穂高温泉に下山した場合は旅館・深山荘前の新穂高第3駐車場へ、クルマを回送してもらうことが可能です。
回送サービスを利用しない場合

長野自動車道・松本インターで高速道路を下りて、JR松本駅周辺の有料駐車場を利用するという手段もあります。この場合のJR松本駅〜七倉登山口と、上高地・新穂高温泉〜JR松本駅のアクセスは電車利用と同じになります。
大町市営 駅前駐車場
下山後の回収の手間は増えますが、JR信濃大町駅周辺の駐車場に駐車すれば、朝一番の裏銀座登山バスにも乗車可能。七倉登山口駐車場・七倉ダム下広場駐車場も同様で、早朝から登山開始することができます。
天気予報と登山ルートを事前にチェック
複数日に渡って長距離を歩く裏銀座縦走コース。単独の山だけでなく、ルート上の複数の山の天気予報をチェックして歩きましょう。
烏帽子岳のふもと(大町市)の10日間天気
日付 | 09月17日 (水) | 09月18日 (木) | 09月19日 (金) | 09月20日 (土) | 09月21日 (日) | 09月22日 (月) | 09月23日 (火) | 09月24日 (水) | 09月25日 (木) | 09月26日 (金) |
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天気 | ![]() 晴のち雨 | ![]() 雨時々曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇一時雨 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇時々雨 | ![]() 曇 |
気温 (℃) | 30 20 | 27 20 | 24 16 | 23 16 | 24 16 | 21 13 | 22 12 | 23 12 | 22 14 | 26 16 |
降水 確率 | 50% | 90% | 30% | 60% | 30% | 30% | 30% | 30% | 80% | 40% |
データ提供元:日本気象協会
烏帽子岳の登山指数
日付 | 09月17日 (水) | 09月18日 (木) | 09月19日 (金) | 09月20日 (土) | 09月21日 (日) | 09月22日 (月) |
---|---|---|---|---|---|---|
登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
槍ヶ岳のふもと(松本市)の10日間天気
日付 | 09月17日 (水) | 09月18日 (木) | 09月19日 (金) | 09月20日 (土) | 09月21日 (日) | 09月22日 (月) | 09月23日 (火) | 09月24日 (水) | 09月25日 (木) | 09月26日 (金) |
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天気 | ![]() 晴 | ![]() 晴のち雨 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇一時雨 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 曇 | ![]() 晴時々曇 |
気温 (℃) | 34 25 | 30 24 | 25 18 | 26 18 | 25 18 | 23 16 | 24 14 | 26 14 | 24 16 | 28 18 |
降水 確率 | 0% | 80% | 30% | 70% | 30% | 30% | 30% | 30% | 40% | 30% |
データ提供元:日本気象協会
槍ヶ岳の登山指数
日付 | 09月17日 (水) | 09月18日 (木) | 09月19日 (金) | 09月20日 (土) | 09月21日 (日) | 09月22日 (月) |
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登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
地図もあわせて携帯しよう
昭文社 山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳
楽しく安全に裏銀座縦走コースを楽しもう!

数々の名山を踏破できる裏銀座縦走コースですが、稜線に出るまでには日本三大急登のブナ立尾根を登らなければなりません。さらにその先も気象条件が厳しい標高の高い稜線を、長距離・長期間に渡って歩く必要があります。
エスケープルートも一般的な登山道としては真砂岳〜湯俣温泉〜高瀬ダムへの竹村新道と、双六小屋〜鏡平〜新穂高温泉の小池新道しかなく、いずれもロングコースとなります。
登山計画段階からの無理のないスケジュールと、天候や体調にも配慮した慎重な判断で、裏銀座縦走コースを安全に楽しんでください。