これさえあれば本格的な山コーヒーが楽しめる!私がいつも使っている6つの必携グッズ
山で飲むコーヒーは格別!山頂でほっと一息ついた時、テントを張り終わって一日の行程を振り返る時、夕日が沈む間、朝日が昇る瞬間。そんな時に挽きたてのコーヒーがあれば、山での時間がより豊かなものになるはず。今回は私が愛用している、初心者におすすめの山コーヒーグッズを公開!道具選びのポイントやコーヒーカスの処理方法、下山後に立ち寄りたいおすすめのコーヒー豆屋さんも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
2023/06/29 更新
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編集者
YAMA HACK編集部
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YAMA HACK編集部のプロフィール
制作者
ライター
林裕貴
登山歴20年以上。
東京から富士宮に移住し平日は在宅ワーカーとして東京の仕事をバリバリこなしながら、富士山と南アルプスを眺める暮らし。
日本山岳会に属しながらもゆるゆるULハイカーで、
夏山も冬山もどちらも大好きで休日は基本山の中で過ごしています。
種目:ハイキングはもちろん、クライミング、アイスクライミング、バックカントリーにも挑戦中
好きな山域:ロッククライミング、アイスクライミング、ハイキングが楽しめる山のテーマパーク八ヶ岳全域が特に好き
林裕貴のプロフィール
アイキャッチ画像撮影:筆者
「山で挽きたてコーヒーを飲みたい!」 その夢、叶えられます!

撮影:筆者
「山コーヒーは憧れ、いつか自分も本格的なコーヒーを淹れてみたい!」と思いつつ、いざ挑戦しようとコーヒーグッズを調べてみると、さまざまな商品があってどれを選んだらいいのか悩んでしまう……そんな人も多いのではないでしょうか? 筆者もその一人でした。
そこで今回は、いろいろと調べた末に辿り着いた筆者愛用のコーヒーグッズを紹介。焙煎豆をミルで挽くところから淹れるコーヒーセットです。インスタントコーヒーと違い、自分好みの豆で挽いた挽き立てコーヒーは格別。そんなコーヒーを山で飲めたら、山時間がより豊かで楽しいものになるはずです!
まずは、山コーヒーに必要な道具と選ぶときのポイントをチェック!

撮影:筆者
山コーヒーに必要なものはこちら。
・ケトルまたはコッヘル
・ドリッパー&フィルター
・ミル
・コーヒー豆(保存容器)
・コーヒー受け(カップまたはボトル)
・ガスバーナー類
豆から挽くとなるとアイテム数が多くなりますよね。どんな山でも気軽に持っていくために、選ぶときにチェックしておきたいポイントが3つあります。
【POINT 1】 軽量性

出典:PIXTA
登山では体力温存のためにも軽量化が大事。低山ではコーヒーを楽しむために多少重い道具でも担げるものですが、テント泊やちょっと険しいアルプス系の山ではなるべく荷物の重量を削りたいところです。
ただ、目の前に広がる壮大なアルプスの景色を眺めながら飲むコーヒーこそ醍醐味なのに、軽量化のために娯楽や嗜好品を削ってしまうのは寂しい気持ちにもなりますよね。だからこそ、どんな山にも持って行きたいと思える、なるべく軽いものを用意することが大事です。
【POINT 2】 コンパクト性

撮影:筆者
ミル挽きコーヒーとなると道具の数も多く整理しにくいため、一つにまとめてなるべくコンパクトに収納できることが重要。いびつな形ではなくスタッキングしやすいもの、たためるアイテムはなるべく薄くなるものを意識するといいと思います。
ケトルはどうしても大きくなってしまいますが、ケトル内に収納できるアイテムと組み合わせることで、スペースの有効活用ができます。
【POINT 3】 使いやすさ

撮影:筆者
■ケトル
コーヒーはドバドバお湯を入れてしまうと、本来の香りや旨味が抽出できず、味わいの薄いコーヒーになってしまいます。美味しいコーヒーの淹れ方は多数ありますが、一般的に「お湯を一定量、真ん中に小さな円を描きながら注ぐ」のが良いと言われいます。
そのためケトルはお湯の量の調整がしやすいもの、お湯が狙ったところに落ちる設計のもの、水切れの良さをポイントに選びます。

撮影:筆者
■ドリッパー
豆を挽いたりお湯を沸かしたりと、コーヒーを淹れる作業は意外と忙しいです。そのため組み立てが簡単なものを選ぶのがおすすめ。また地面も平らなところが少ないため、安定感があるものを選びましょう。
【愛用者が語る】 おすすめのミル挽き山コーヒーグッズはコレだ!
撮影:筆者

撮影:筆者
紹介した3つのポイントを念頭に選んだ筆者愛用のコーヒーセットがこちら。
コーヒー以外にも使えて万能!水切れが良いケトルで美味しく淹れる

撮影:筆者
撮影:筆者
コーヒーを淹れる際にいちばん重要なのがこの注ぎ口。道具選びのポイントでも説明しましたが、ドバドバはいるものはコーヒーの旨味を逃してしまいます。程よく適度にお湯を真ん中に落とすことで美味しいコーヒーとなります。
このケトルは注ぎやすいように口が少し尖っており、水切れがとても良いです。淹れたあとも水滴が垂れることはほとんどありません。
ちなみに、ケトルで沸かしたお湯を保温機能の高い水筒に入れて持ち歩けば、お湯を沸かす時間を節約することもできます。水筒から注ぐのは難易度が上がりますが練習すれば丁寧に淹れることができます。
撮影:筆者
このケトルには2重構造の器もセットでついてきます。
撮影:筆者
ケトルの中に収納できるのでとてもコンパクトになり、この器でコーヒーを飲むこともできます。また、簡単なスープを作ったり、お皿としてもテント泊の時にも大活躍です!
蓋もついているので、筆者はリフィル麺をこの中で作って食べたりもしています。
サイズ : 15.3φ×H8.5cm
容量 : 1L
重量 : 315g
素材 : ハードアナダイズドアルミ
特徴 : ボウルとマグ、マグ蓋とスポークがセットになったクックセット
GSI / ハルライト ケトリスト2.0
手のひらサイズのミニミルで、手軽に豆挽き
撮影:筆者
撮影:筆者
ハンドルが外れて収納できるタイプ。ミル自体も非常にコンパクトで持ち運びしやすいのが特徴。金属のため壊れにくく安心して山に持っていけます。
撮影:筆者
ミルのメモリを回すことで好きな粗さで豆を挽くことができます。好みの豆と挽き方でコーヒーを淹れられるのも、自分で挽く醍醐味です。
難点としては、金属のため冬など寒い時は手袋をつけながらでないと冷たくて握っていられないこと。また250gとやや重いのが気になるところです。
最近では、HARIOからAS樹脂製の「コーヒーミル・スマートG」という約200gの軽量ミルも発売されており、強度は落ちますが軽さを重視する場合はこちらの商品も魅力的です。
軽量&簡単収納ドリッパーで手間な作業は省く

撮影:筆者
組み立て式ではなく、ほぼワンタッチでドリッパーが立ちあがるすぐれもの。しまい方も簡単で、平らになり収納袋にすっぽり入ります。

撮影:筆者

撮影:筆者
3つの突起を周りの針金から外すだけで立ち上がり、しまうのも突起を針金に重ねるだけ。また安定感のある作りで、コーヒーを淹れていてもズレることは少なく安心。このバネット式のドリッパーは初心者にとてもおすすめです。
また、側面のないドリッパーは軽量化だけではなく、お湯を注いだ際に発生するガスを逃すことができ、雑味のない美味しいコーヒーを淹れることができるそうなので一石二鳥。
ユニフレーム / コーヒーバネット
デザインもかわいい!コーヒー豆専用ナルゲンで特別感を

撮影:筆者
コーヒ豆が描かれたかわいいコーヒー豆専用のナルゲン。新鮮な豆の鮮度を保つためにも、密閉性のあるボトルに移し替えるのは必須。また、豆のニオイはそれなりに強烈なので、普段使いのナルゲンだとニオイが染み付いてなかなか取れないなどあるため、専用のボトルを作って保存することをおすすめします!
ボトルは密閉ができれば何でもいいのですが、せっかくなら豆専用ボトルを持ち歩くとテンションがあがりますよ。
ナルゲン / コーヒービーンズキャニスター 200gシンデレラフィットが気持ちいい!コーヒー専用ポーチで収納上手

撮影:筆者
撮影:筆者
コーヒーミル、バネットドリッパー、ナルゲン、フィルターがぴったり収まるコンパクトポーチ。コーヒーセットだとひと目で分かる可愛い刺繍もお気に入り。道具を入れた重量は約495g(豆の重さを除く)です。
ハイマウント / キャンバスポーチ IIコーヒー受けはクリーンカンティーンボトルで安定感を出す

撮影:筆者
抽出したコーヒーを受けるのは、バネットドリッパーのサイズが合えば、マグカップやシエラカップ、先ほど紹介したケトルの器でも大丈夫ですが、不安定なカップも多いです。何度か筆者も試しましたが、最終的には安定感もありながら、保温効果があるこのボトルへの抽出が一番しっくりきました。
撮影:筆者
ご覧の通り、ボトルの口にバネットドリッパーがぴったり。コーヒーを淹れたあとも蓋をして上下逆さまに軽くひっくり返し、味を均等にさせることも容易にでき、より本格的にコーヒーを楽しめます。2重構造で保温保冷ができるため、冬は温かいコーヒーを長い時間飲め、夏は氷をいれていけばアイスコーヒーも楽しめます。
※筆者のボトルは旧デザインのため仕様が変わっている可能性があります
クリーンカンティーン
ワイド インスレート 12oz
KLEAN KANTEEN公式サイト
お気に入りの道具でコーヒーを淹れてみました!
アウトドアでゆっくりコーヒーを飲む時間は、なんとも贅沢ですよね。
コーヒーカスの処理はどうする? ゴミ問題はガベッジバッグで解決!
撮影:筆者
山の生態系を守るためにもゴミを持ち帰るのは登山者の最低限のマナーですよね。抽出後のコーヒーカスは汁が出て持ち帰りが大変かと思いますが、ビニール袋に入れてこのモンベルのゴミ袋にいれればしっかり密閉できるため、汁漏れやニオイの心配はほぼありません。
撮影:筆者
ザック内にしまうのは気になるという人も、このゴミ袋はザックの外につけることもできるので安心。
コーヒー以外で出たゴミもすべてまとめて入れて、家で中身を捨てて袋は再利用。「O.D.ガベッジバッグ4L」は中も丸洗いでき、キレイに使い続けられるのもうれしいポイントです。
下山後立ち寄るならココ!おすすめのコーヒー豆屋さん
コーヒーセットを持って山へ行き始めると、豆にこだわりたくなるもの。筆者が下山後によく立ち寄るコーヒー豆屋さんを紹介します。次回の山のお供を探しに、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう。
シロネココーヒー(富士山周辺)

現在は豆のみの販売(コロナ期間が終了すればドリップテイクアウトも可能になる予定)。期間限定のコーヒー豆があり、毎回色々な豆が楽しめます。シロネコブレンドはスッキリした味わいで苦味が少なめ。珈琲が苦手な人でも楽しめるはず。山でスッキリ飲みたい人にはおすすめのお店です。
シロネココーヒー
MOLINO COFEE(八ヶ岳周辺)

豆のみの販売のお店。毎回少しずつ豆の種類が違いいろんな味わいを楽しめます。料金も100g400円程度〜とお手頃価格なのに丁寧な豆の選定や焙煎がなされており、このクオリティでこの値段は安すぎ……と感じるお店です。
MOLINO COFEE
スコヤコーヒー(南アルプス・八ヶ岳周辺)

喫茶スペースもあるお店。毎週日曜日はパンの販売も行っており、コーヒーと一緒に味わえます。スコヤブレンドは深煎りで飲みやすく柔らかい口当たり。山の帰りに寄って、軽食とともに山を振り返る一杯と豆をお土産にできる貴重なお店です。
スコヤコーヒー
HAKUBA COFEE STAND(白馬周辺)

店内でもコーヒーが楽しめるコーヒースタンド。お店から白馬が綺麗に見えるロケーションで登山帰りの一杯も気持ちいいです。深煎りのカモシカブレンドは名前も相まって山人におすすめしたいとても美味しコーヒー。豆のみの販売も行っており、ブログで最新の情報が見られるのでお好みの豆を目当てに行くのもよいと思います。
HAKUBA COFEE STAND
山コーヒーは最高の時間です!

撮影:筆者
一度道具を揃えてしまえば、いつでもどこでもお気に入りのカフェ時間ができます。私は山頂で飲むコーヒーも好きですが、テントを建てたあとの夕方のホッとした時間に飲むコーヒーが一番好きです。皆様はいつ飲むコーヒーが好きですか?
コーヒー時間を楽しめば、きっと今までより山時間が充実したものになるはず。ぜひ一緒にコーヒーハイカーになりましょう!