COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む
ユニクロ ブロックテックパーカ 評判レビュー

7,000円以下で防水・防風・透湿性を兼ね備えた優秀パーカの実力とは!?

かなり優秀との評判で、10年近くロングセラーのユニクロの商品、ブロックテックパーカをご存知ですか? 防水・防風・透湿といった登山ウエアでもおなじみの性能を備えているのになんと7,000円以下という、驚きのパーカなんです。

「そうは言っても値段相応でしょ!?」とにわかには信じがたいところ。そこで、ブロックテックパーカ(3Dカット)の実力をいろいろなシーンで使ってみて検証!はたして、山や雨の日に使えるのでしょうか!?

目次

アイキャッチ画像・記事中画像撮影:筆者

安かろう悪かろうは今は昔。国民的ブランドのUNIQLO!

ユニクロ店舗

高い品質と手の届きやすい価格で、もはや国民的ブランドとなったユニクロ。そんなユニクロから2015年に登場し、10年近く経った今でも絶大な支持を集める高機能パーカがあるのを知っていますか?

その名も“ブロックテックパーカ”。「持ってるよ~!」という人もいるのではないでしょうか。

高機能と言われると反応してしまうのが山好きというもの。筆者も気になってはいたものの、機能的な登山ウエアを数多く知っているだけに、疑いを捨てきれずいました。そろそろ本気で向き合おうではないかということで、 山で使えるのかどうか、その実力を調査してみました。

ブロックテックパーカの驚きの機能とは!?

見た目は超絶シンプルな“ブロックテックパーカ”。まずは、なぜそんなに高評価なのかを見てみましょう!

キャッチコピーは「雨風を防ぎ、湿気は逃す。」

ブロックテックパーカ全体

▲ブロックテックパーカ / 3Dカット

雨風を防いで湿気は逃がすなんて、なんだか登山にも良さそうではないかと思ってしまう魅惑のフレーズ! その機能は実に5つもありました。

  1. 防水
  2. 防風
  3. 透湿
  4. 耐久撥水
  5. ストレッチ

これは! 登山用のマウンテンパーカでもお馴染みの機能ではありませんか。

シルエット|つかず離れずの程よいフィット感

ブロックテックパーカ シルエット

撮影:筆者(身長180cm 体重約60kg、Lサイズ着用)

全体のシルエットはこんな感じ。3Dカットが採用されているようで、体に過不足なくフィットします。

生地感とディテール|山ウェアとしてはやや物足りないが、機能面での工夫あり

詳しい機能を見ていきます。生地感は布というよりも、フィルムやゴム素材に近い感じ。2.5レイヤーで、内側に使われている独自素材が防水や防風で力を発揮している様子。

ブロックテックパーカ内側

▲裏面

裏地は少しだけ凹凸があり、これによりベタつきや張りつきを抑えてくれるそう。

ブロックテックパーカ裏地画像

縫い目から雨が侵入しないように、内側にはきちんとシームテープが貼ってあります。裾の両サイドにはドローコード付き。

ブロックテックパーカフロントジップ

フロントジップは止水ジップ。隙間がなく、しっかり防水してくれそうです。

ブロックテックパーカサイドのポケット

ただポケットは普通のジップです。生地がかぶさっている仕様ですが、雨が侵入しないかやや心配。

また、登山用のシェルだと引手にコードがついていてジップの開閉がしやすくなっていますが、ブロックテックパーカにはなし。雨の日や手袋をしている時にややもたつく可能性がありそうです。

ブロックテックパーカのチンガード

フロントジップの内側は、顎にジップが当たらないよう、ジップ上部がわずかですが隠れる仕様に。よくあるマウンテンパーカーとまさに一緒ですね。

ブロックテックパーカ袖テープ

袖口の幅も調整できる仕様です。スキマからの雨や風の侵入を防いでくれそう。

ここまで見た感じだと、完璧ではないものの十分に山でも使えるのかも?!

徹底比較! NO.1パーカーはどれだ!?

本当に優れているのかを見極めるには、同じく優秀なアイテムとの比較が一番。いつも登山で使用している、ハードシェル、ソフトシェル、ブロックテックパーカの3つを、様々な面で比べてみました!

ハードシェル・ブロックテックパーカ・ソフトシェル比較
種類
ハードシェル
ブロックテックパーカ
ソフトシェル
登山使用歴
約7年(強風、雨、吹雪、雪山あり)
なし(街歩き3~4日のみ、雨の日経験なし)
約5年(無雪期のみ、強風、小雨あり)
価格
約¥50,000
¥6,990
約¥24,000
特徴
・防水性
・防風性
・透湿性
・耐久性
・防水性
・防風性
・透湿性
・耐久撥水性
・ストレッチ
・通気性
・速乾性
・軽量
・コンパクト
・ストレッチ

軽さ NO.1 は……

軽さはそもそもサイズ感が違うので参考程度に。

軽さ1位はソフトシェルで289g。その次がブロックテックパーカで329g。ハードシェルが最も重く502gでした。

おおよその感覚として、ブロックテックパーカは薄手のソフトシェルと同じくらいか、少し重いくらい、と思っておくと良さそうです。

ストレッチ性 NO.1は……

ブロックテックパーカとソフトシェルのストレッチ性比較

ソフトシェルに軍配があがりました! ブロックテックパーカも高いストレッチ性を持っていますが、すばやく動くための高度なストレッチ機能を搭載したクライミング向けソフトシェルには及ばず。

耐久性NO.1は……

ハードシェル耐久性

ハードシェルが他を圧倒!ハードシェルはストレッチ性はありませんが、その分タフさを感じられる生地感です。

一方ブロックテックパーカには耐久性能は備えていないので、岩などで擦れたら生地が傷ついてしまうかも!?

撥水NO.1は……

シェル撥水性比較

袖に水をかけて実験! 大きな雫が乗り、各々が撥水力を見せつけています。このまま1時間放置してみたところ……

シェル撥水性比較1時間後

途中で雨がぱらついてしまいましたが、3者とも譲らず!雫の大きな変化は見られません。撥水については同率1位となりました。

防水 NO.1は……

では防水力はどうなのか?袖を裏返して染み込み具合を見てみたところ……

ハードシェル防水性チェック

ハードシェル、全く変化なし!

ソフトシェル防水性チェック

ソフトシェルも変化なし! 触ってみると、なんとなく他の場所より冷たい感じがしましたが、濡れてはいませんでした。

ブロックテックパーカ防水性チェック

ブロックテックパーカ、若干染み込みこんでいる……?生地が色がまだらに変化しています。触ってみても濡れてはいませんが、ややひんやりしている感じです。

明確に「染み込んだ」と言えるほどの結果ではありませんでしたが、長時間の強い雨に打たれたらどうなるのかは気になるところ。実際に雨の日に調査が必要そうです。

ということで、妥当な結果ですが防水性はゴアテックス®のハードシェルが1番でした。

気になる点がもう1つ……

ハードシェル・ブロックテックパーカのフード比較

横から見た表情で、2者に大きく異なる部分があるのが分かりますか?

そうです、ブロックテックパーカはフードが浅いんです。ハードシェルの方は、ヘルメット着用時にもフードをかぶれるようになっているため、深めに設計されています。先もせり出ていて、雨でも顔周りをしっかりカバーできて安心です。

それに慣れているからでしょうか、ブロックテックパーカのフードは心もとない感じがしてしまいます。果たしてこのフードでも山で使えるのか?こちらも調査が必要そうです。

1 / 2ページ