タマゴタケとは
色が鮮やかなため毒キノコと間違われがちなタマゴタケは、テングタケ科の中でも珍しく美味しい味を持つキノコで、生食でも可能なことで知られています。
日本全土や中国、北アメリカなど各地に生息するキノコですが、発生時期は夏から秋にかけて、広葉樹林や針葉樹林の林内に発生します。
【タマゴダケの成長過程】
■タマゴタケが生まれる時

はじめは土から白い卵のようなものが顔をだし、それが割れると赤から赤褐色のようなキノコが顔を出します。
■タマゴタケの幼菌

生まれた後はツカが伸びてきます。かさは卵の形のようで、ツカは黄色気味。成長するにつれ、かさは饅頭のような形になります。
■タマゴタケの成菌

成菌になると、かさは中央に出っ張りがある平らの円形になり、若干黄色味をおびます。かさの大きさは径4-15cm程。ツカの根元部分には白いタマゴのようなツボがあります。
タマゴタケモドキ・ベニテングタケとの見分け方
【タマゴタケモドキ】
名前はタマゴタケに似ているが、実はあまり似ていません。どちらかというとタマゴテングタケに似ていて猛毒キノコで死亡事故も報告されています。ただしキタマゴタケには非常に似ているので注意が必要です。
■タマゴタケと似ている部分
・卵のような白いつぼから生まれるところ
■タマゴタケと異なる部分
・カサの色が違う
・周縁部に条線(スジ)がない
■タマゴタケモドキの症状
食べてから10時間~24時間程で嘔吐・腹痛・下痢の症状が現れます。一旦おさまりその数日後には臓器の細胞が破壊され、最悪の場合死に至ります。
【ベニテングタケ】

イボが付いている毒キノコとして有名なベニテングタケですが、まれにイボが付いていないときもあります。昔はその強い毒をハエの捕殺として使っていたようです。
■タマゴタケと似ている部分
・カサが赤いところ
■タマゴタケと異なる部分
・かさにイボがついている
・ベニテングタケはツカが白い
■ベニテングタケの症状
下痢、嘔吐、筋肉の痙攣や幻覚といった症状が現れます。死亡例は非常にまれです。
タマゴタケを使ったレシピ5選
タマゴタケのホイル焼き
<材料>
タマゴタケ・・・2本
もやし・・・ひとつかみ
豚バラ・・・150g
青ネギ・・・適量
バター・・・適量
醤油・・・適量
塩コショウ・・・適量
<作り方>
1.フライパンにアルミホイルを敷いて、豚肉を敷き詰め、もやし、スライスしたタマゴタケをのせます。
2.バター、醤油、塩コショウものせて、包んで中火で蒸し焼きにします。
3.タマゴタケの赤みがなくなり、もやしがしんなりしたらできあがりです。
タマゴタケのカルボナーラ

<材料(2人分)>
スパゲティ・・・200g
○タマゴタケ・・・2本
○粉チーズ・・・大さじ2
△オリーブオイル・・・大さじ1
△にんにくチューブ・・・1cm
△ベーコン・・・2枚
△タマネギ小・・・1/2
卵・・・1個
牛乳・・・100cc
塩コショウ・・・適宜
水・・・大さじ2
<作り方>
1.タマゴタケ、タマネギはサッと洗い薄切りにし、卵、牛乳50ccを混ぜておく。
2.△の材料を炒めて香りが出たら、○を加え、炒めて塩コショウします。
3.牛乳50cc、水、スパゲティを入れて、1〜2分炒め煮します。
4.火を止めて、卵液を入れてかき混ぜ余熱で火を通します。お好みで塩コショウ・粉チーズをかけたらできあがりです。
タマゴタケのオニオンスープ

<材料(2人分)>
玉ねぎ・・・1/2個
タマゴタケ・・・3本
バター・・・大さじ2
水・・・2カップ
コンソメスープの素・・・1個
塩こしょう・・・少々
ドライパセリ・・・少々
<作り方>
1.タマゴタケは一口大に、玉ねぎは薄くスライスします。
2.鍋にバターを溶かし、玉ねぎの甘みが出るまでじっくり炒めます。
3.水、コンソメスープの素を入れ、10分煮たらタマゴタケを加えます。
4.再び煮立ったら塩こしょうで味を調え、ドライパセリをふったらできあがりです。
タマゴタケの炊き込みご飯

<材料(4人前)>
お米・・・3合(450g)
松茸の味お吸いもの・・・2袋
タマゴタケ・・・100g
しょうゆ・・・大さじ2
みりん・・・大さじ2
油あげ・・・1枚(油抜きします)
<作り方>
1.お米を研いで炊飯器に入れ、しょうゆ、みりんを加えます。
2.3合の目盛りまで水を入れ、松茸の味お吸いもの2袋、スライスしたタマゴタケ、短冊切りの油揚げを入れてよくかきまぜ、炊いたらできあがりです。
タマゴタケのオムレツ

<材料(2~3人分)>
卵・・・3個
タマゴタケ・・・2本
牛乳・・・大さじ1杯
粉チーズ・・・小さじ1杯
バター・・・20g(10g+10g)
塩コショウ・・・適量
<作り方>
1.温めたフライパンにバターをとかし、スライスしたタマゴタケを炒め、軽く塩コショウし、いったんフライパンから出して粗熱をとります。
2.溶いた卵に牛乳、粉チーズ、塩少々入れて混ぜ、粗熱がとれたタマゴタケも入れて混ぜます。
3.フライパンを温めてバターをとかし、オムレツを焼いたらできあがりです。
秋の味覚のタマゴタケ

秋になると山でよくキノコを見かけるようになります。タマゴタケは目立つので見かけた方も多いのではないでしょうか。食べられると分かると、探すのも楽しいですよね。毒きのこと間違えないように、しっかり観察してみてください。
Amanita caesareoides has deep flavor and taste!
コクと旨みのタマゴタケ!