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夏場の汗対策、どうしてる?

出典:PIXTA
汗臭さやベタつきによる不快感、Tシャツの汗染みなど、汗にまつわる悩みは暑い夏につきもの。こまめに汗を拭いたり、制汗・デオドラント剤を活用したりと対策をしていても、十分に解消できているかというと、なかなか難しいところです。
しかし、そんな状況を打破する耳よりな情報が飛び込んできました!
ギャツビーブランドの制汗剤でお馴染みの化粧品メーカー「マンダム」が、汗悩みの解消をサポートする「進化系制汗技術」を開発したというのです。
汗腺を眠らせることで汗を抑える! マンダムの新技術

▲新たな制汗成分(GMA)を紹介する、マンダム先端技術研究所 ライフサイエンス研究グループ マネージャー/臭気判定士 原 武史氏 提供:マンダム
マンダムは長年の汗腺研究によって、
・汗腺の分泌管が収縮することで汗腺が動く
・その収縮運動が分泌管に溜まった汗を皮膚表面へ押し出す
というメカニズムを解明。「汗腺の収縮を抑制することで制汗する」という技術の実現に取り組みます。

▲汗腺の分泌部を眠らせる成分 グリチルリチン酸モノアンモニウム(GMA) 提供:マンダム
そして、新たな制汗成分「グリチルリチン酸モノアンモニウム(GMA)」を発見。構想から13年の時を経て、GMAによって汗腺の収縮を抑える(眠らせる)、次世代の制汗技術の開発に成功したのです。
従来の技術は、制汗成分で汗腺にフタをすることで、物理的に汗やニオイを抑えるというもので、大量の汗に弱く、制汗成分が流れ落ちやすいという課題がありました。
しかし、汗腺の根本を眠らせる新技術をあわせることで、より高い制汗効果が見込めます。
実証実験でも効果は歴然!

提供:マンダム
新たな制汗成分(GMA)と従来の制汗技術をあわせた処方サンプルを、被験者3名の左ワキのみに塗布。グレーのTシャツを着用し、エアロバイクを30分こいだ後のTシャツの汗染みの見え方を比較したところ、新たな制汗成分(GMA)配合のサンプルを塗布した左ワキは、右ワキに比べて汗染みが少ないという結果に。
※撮影時の条件:温度26℃ 、湿度60%の屋内で撮影。GMA処方サンプルをワキに10往復塗布後、フィットネスバイクを漕ぐ運動を30分間継続

▲新たな制汗成分(GMA)配合のサンプルを塗布した左ワキの方が汗染みが少ない 提供:マンダム
このように実証実験からも有用であることがわかる「汗腺を眠らせる」技術ですが、いくつかの疑問が……。マンダムの研究員や皮膚科医に見解を伺ってみましょう。
汗の量には個人差があるけど、誰しもこういった効果が期待できるの?
激しい運動やサウナ等の過度な発汗によって、効果を感じにくいケースはあると思います。日常生活の中や軽い運動の中でかくような汗では、一定レベルで抑えるということは確認できています。
その発汗によって生まれる不快感や汗染み、汗による体臭の発生などは抑えることができると考えており、それにより、みなさんの日々の安心感に繋がればいいなと思っています。
[マンダム 先端技術研究所 ライフサイエンス研究グループ におい研究員/臭気判定士 久加 亜由美氏]
でもさ、汗を止めるのって体に悪そうじゃない?
汗のもっとも重要な役割は「体温調節」。かいた汗が皮膚上で蒸発することで体温を下げる働きがあるので、すこやかに汗をかくことはとても大切であり、発汗を“完全に”止めるのは危険なことです。
ただし、市販の制汗剤をセルフケアで使用する範囲であれば、全身の汗がまったく出なくなるということではありませんし、悩みとして多いワキの汗は、面積的に全体の1%ほどと言われていますので、むしろ自身の気になる部分の発汗を思い通りに抑えることで、不快感がなくなって活動的になれるのであれば、良いことかなと思います。
多汗症に関する調査によると、日本で暮らす方の10人に1人は、汗に関する悩みを抱えており、世界的に見てもかなり多くの人が悩んでいることがわかります。マンダムの新技術は汗に悩む人に、新しい選択肢を提供する可能性が広がると思います。今後も、制汗剤技術を進化させて、より多くの人の汗悩みを解決してほしいです。
[医療法人社団紬心会 池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長 藤本 智子氏]
汗の中には乳酸ナトリウムや尿酸といった天然保湿因子が含まれており、皮膚を保湿する役割もしています。また、手や足の裏の発汗は、滑り止めとしての機能があるとも言われています。
体温調節については発汗量が重要だと考えます。皮膚の表面が湿っている程度で体温の調整は適切に働いているとされており、逆に流れるような大量の汗というのは、体温調節に機能していない無効発汗と言われています。
藤本先生のおっしゃるとおり、体温調節はしっかりとできる状態の汗をかきつつも、新技術によって不快感を減らしていきたいと思っています。
[マンダム 先端技術研究所 ライフサイエンス研究グループ におい研究員/臭気判定士 久加 亜由美氏]
そもそも汗ってどうして臭うの?
多くの方が悩みを抱える汗やにおい問題ですが、意外にも汗やにおいのメカニズムについて知らない方も多いようです。
実は汗や皮脂自体には全くにおいがありません。しかし、時間が経つにつれて皮膚上で汗と皮脂が混ざり合い、細菌がその汗や皮脂を代謝することによってにおい物質が発生するのです。
また、においには個人差があり、ワキ臭だけでも7タイプの分類があることがわかっています。体臭発生のメカニズムを知ることで適切なケアが可能となり、におい悩みを軽減できるかもしれません。
今後もマンダムでは、汗やにおいの新たなマネジメント方法を提案することで、生活者の悩みの解消にお役立ちたいと考えています。
[マンダム 先端技術研究所 ライフサイエンス研究グループ におい研究員/臭気判定士 久加 亜由美氏]
今後の汗研究のさらなる進化にも期待大!
汗のにおいのメカニズムを踏まえても、“制汗”から“眠汗”への技術の躍進は、汗やにおいに悩んだことがある人にとって大きな希望になりそうな予感。新技術を採用した制汗・デオドラント剤の普及やその効果に期待したいところです。
多汗症の方から汗で困っているお話はよく聞いていますが、多汗症に限らずとも汗悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
例えば、“汗染みができてしまって電車でつり革が掴めない” “においが気になり、着替えを常に持ち歩いている”など汗悩みのエピソードは、挙げだしたらキリがないですね。
汗の悩みはなかなか言い出しにくい悩みでもありますが、マンダムの新技術はセルフケアとして取り入れられるのが大きいですね。だからこそ、隠れた汗悩みを持つ方の救いになるのではないでしょうか。
[NPO法人 多汗症サポートグループ代表理事 黒澤 希氏]
TOPICS|マンダム、7月8日を『汗マネジメントの日』に制定

提供:マンダム
『汗マネジメントの日』制定の背景
おしゃれ意識や清潔志向が高まる中、他者に不快感を与えない「身だしなみ・マナー」としての制汗・防臭はもちろん、自己のコンプレックスの解消や、他者とのコミュニケーションを円滑にし、スマートでポジティブな生活へのお役立ちが出来るよう、独自の研究開発と製品開発に取り組んでいます。
研究においては、発汗のメカニズムやにおいの解明などの基盤技術を活かして、制汗剤などの製品開発を行っています。そのような中で、昨秋、従来の一般的な制汗技術である、汗の出口にフタをするというメカニズムではなく、「汗腺の根本を眠らせることで汗を抑える」という新しい発想で汗腺の活動を抑制する新しい成分を発見し、長年のマンダムにおける汗腺基盤研究においても大きく前進する成果を出すことができました。
さらに、年々夏の暑さが厳しくなり、暑さが社会課題化する中で、より多くの人が汗やにおいの知識を持ち、性別・年代問わず正しくケアすることが生活の質の向上につながると考え、本格的な夏の到来時期である7月8日を7(なつ)の8(はっかん)の語呂を踏まえ、『汗マネジメントの日』と制定いたしました。
長年、汗やにおいの課題と向き合い研究を積み重ねてきた企業として、汗やにおいを気にする生活者にお役立ちできるよう、より啓発活動をしていきたいと考えております。