軽量だけど基本機能はしっかり。肌寒いけど歩くと汗がにじむ気候に活躍
肌寒いけれど、歩き始めると汗がじんわり…。そんな山歩きのときに活躍しそうなアイテムを探していると、軽くて吸水速乾性も高いジャケットを見つけました!
それが、ジャック・ウルフスキンの「プレライト ソフトシェル ジャケット(PRELIGHT SOFTSHELL JKT)」。
縦にも横にも伸縮する、4WAYストレッチ仕様の軽量なソフトシェルジャケットです。
ライトハイキングにぴったりな「プレライト」シリーズ

ジャック・ウルフスキンは、狼の足跡でおなじみのアウトドアブランド。
ロゴマークには「過酷な自然環境でも快適に過ごせる狼の毛皮のようなウェアをつくりたい」という想いが詰まっています。
その通りに、ドイツならではのクラフトマンシップで開発した独自素材やテクノロジーを採用したアイテムはどれも高機能。
さらに、サステナブルなモノづくりを両立させる“サステナテック”にも取り組んで、環境にも配慮しています。

「プレライト ソフトシェル ジャケット」は、200g前後の重量でライトハイキングウェアをコンセプトにした「プレライト(PRELIGHT)」シリーズのひとつ。
同じ素材を使ったTシャツやパンツなども展開しています。それぞれウィメンズモデルもあり。
快適さを高める、テキサドライ

「プレライト ソフトシェル ジャケット」は、汗を素早く乾かしてくれながら、ムレを適度に逃がしてくれます。
それは、ジャック・ウルフスキンが独自に開発した”テキサドライ(TEXADRI)”を採用しているため。
ストレッチ性、吸水性、通気性を両立するために生み出した特殊な織り構造で作られた素材は、汗をかく登山でも快適な着心地が続きます。

生地の肌面(裏面)は細かい凹凸の構造になってるため、肌と生地の間に隙間ができることで通気性に優れ、肌にまとわりつきにくくサラリとした肌触りです。
蒸し暑いエリアに合わせて作られた

ムレを防いでくれる、まさに湿度の高い日本のために作られたようなジャケット。気温も高くなる春先の登山にぴったりです!
<レビュー> g数以上に「快適さ」を感じた軽量ジャケット

「これは使い勝手がよさそう!」とYAMA HACK編集長の大迫と編集部の水杉が、陽気な春の山で試してきました。
実用的な機能も両立

「プレライト ソフトシェル ジャケット」の重量は約235gと軽く、実用的な機能も両立したソフトシェル。
やわらかい生地で着心地もよく、小物の収納に便利なサイドポケットや裾のフィット感を調整できるドローコードなどを備えています。
大迫
軽量に特化したウェアだとポケットなどがない場合がありますが、欲しい機能がちゃんとあるジャケットとしては軽量だと思います。
なにか1枚着たいなっていうときも、これならパッと気軽に羽織れますね。コンパクトに収納もできて、荷物の隙間にも入れられそうです。
歩き始めたら、通気の良さを感じてストレスなし

大迫
ベースレイヤーの延長みたいで、今日みたいな春先の登山に快適でした。汗をかいてもベタつかないし、肌触りもやわらかいので、ずっと着ていられます。
なにかすごい機能があるアイテムではないですが、全体的に優等生で、ついつい羽織ってしまうようなジャケットですね。個人的にはとても好みです。
水杉
体がかっと熱くなる登りでも、熱がこもる感じはありませんでした。
空気の抜け感がほどいいんでしょうね。
ウェア内はあったかいのにムレ感もなくて、ちょうどいい感じ。
少し熱くなっても、ベンチレーションにもなるサイドポケットが活躍しました。
防臭機能があるから、汗の匂いも気にならない

汗抜けのいい素材は、マイクロバン(MICROBAN)という防臭機能が施されています。
繊維に特殊な加工を施すことで臭いを結合させ、臭いの分子構造が変化。
例えば、一晩、新鮮な空気で換気するだけで、素材がリフレッシュされ、臭いを防ぎます。
水杉
防臭機能があるのは、低山だけでなく、夏の泊まりの登山にもいいですね。
山で使える機能と、スマートなデザインもいい!
軽さを感じた「プレライト ソフトシェル ジャケット」。細かいディテールも目ざとくチェックします。
バタつきを抑えてフィット感を調整できるドローコード

裾には、フィット感を調整できるドローコードが。寒いときにはウェア内の暖かい空気を逃がさないようにできたり、風によるバタつきを抑えたりするのに役立つ機能です。
ベンチレーションを兼ねたメッシュポケット

水杉がベンチレーションとして使っていたのが、このサイドポケット。
内側にはメッシュ生地を採用しているため、開放するとウェア内を換気できます。
もちろん、小物の収納にも便利。
水杉
機能的なところもいいんですけど、ポケットが体のラインに沿った位置にあるので、あまり目立たないんですよね。
見た目にスマートで、スタイルよく見えるのがうれしいです!
大迫
バックパックによっては、ウエストハーネスに干渉するかもしれないから、登る前にジャケットとの相性を確かめた方がいいね。
肩の縫い目とハーネスが干渉しないデザイン

肩のデザインには、ラグランスリーブを採用。
バックパックのショルダーハーネスとジャケットの縫い目が干渉して、ストレスにならないように設計されています。
細かいデザインですが、けっこううれしいポイント。
腕上げがスムーズになるパターンで動きやすい

脇にはサイドパネルを配置して、動きやすさを高める仕様。
ストレッチ性の高い生地との相乗効果で、腕上げもスムーズで、岩場やクサリ場などがあっても安全に行動できます。
半分がゴムで絞ってある袖口は、ゆったりめのデザイン

スタイルを意識する水杉が気に入ったポイントが、半分がゴムシャーリングの袖口。
暑いときには、サッと腕まくりができて、体温調整もスムーズ。
水杉
これ、いいですね!全部ゴムシャーリングになっていると、フィット感が良すぎるのか、跡がついたりするんですよね。
これなら、そんな心配もないし、ちょっとゆったり目のデザインも〇。
大迫
でも、フィット感を調整する仕組みがないから、風が入ってきやすいかも。
強い風も吹くような標高の高いアルプスよりも、低山で着るのにちょうどよさそうですね。
襟がキレイに立つ。首周りがスッキリしたデザイン

2人とも口を揃えて絶賛していたのが、襟がしっかり立つ美しさ。
大迫
襟だけじゃなく、シルエットもきれいで、見た目がとてもスマート!
ただ、フリースなどを着込むと少し着膨れしそうなサイズ感ですね。
肌寒い日の防寒対策には、このジャケットの上にベストなどのミドルレイヤーをレイヤリングするのがいいかも。
ザックの悩みといえば、背中のムレ。ベンチレーションの妙を感じる新作

ウェアでいくらムレ対策をしていても、バックパックを背負った背中はムレてしまうもの。汗で濡れた背中は、休憩中には冷えて、不快さも増してしまいます。
そこで活躍するのが、ムレを逃す背面システム「エアロベントプロ(AEROVENT PRO)」を備えたバックパック「プレライト ベント 30(PRELIGHT VENT 30)」です。
ジャケットと同じライトハイキングをコンセプトにした「プレライトシリーズ」のひとつ。
背面パネルが作る立体的な空間がムレを逃す

エアロベントプロは、背中とバックパックの間に、ベンチレーション効果のある空間をもった背面システムのこと。
幅広メッシュで背中が快適

バックパックの背面にあるフレームで空間を作り出し、背中全面に対応する幅広のエアメッシュによって、背中をドライに保ちます。
また、背面のエアメッシュは、環境にやさしい染色技術「フューチャーダイ(FUTUREDYE)」が採用されています。
機能だけではなく、環境への配慮も大切にしているジャック・ウルフスキンならではのモノづくりです。
<レビュー>背面の空間からムレを逃す快適ザック

「プレライト ソフトシェル ジャケット」に、「プレライト ベント 30」を背負って歩いてレビュー。大迫の第一印象は、
大迫
シンプルで動きやすいアルパインパックの良さと、背負い心地のいい登山用バックパックが、バランスよく合わさったような感じで背負いやすいです。
また、「プレライト ベント 30」のムレを逃がす機能も確かめてみました。
立ち止まると気づく快適さ。背中のムレはかなり軽減
背中とバックパックの間には、向こうが見えるくらいの隙間が開いています。
大迫
休憩中に立ち止まっているときに風が吹くと、背中の熱であたたまった空気が抜けて気持ちいいですね。
水杉
歩いているときは風が通ってる感覚はあまりなかったですね。
でも、立ち止まっているときに背中に汗をかいている感じがないことに気づきました。
これが背面のベンチレーション効果なんですね!
背面サイズで「体感の軽さ」が違う。バー位置の調整で5段階に変化
ムレと同じかそれ以上に、快適な背負い心地を左右するのが、自分の背中のサイズとバックパックの背面サイズが合っているかということ。
サイズが合っていない服は着心地が悪いように、背面サイズの合っていないバックパックは背負い心地が悪く、体に余計な負担が掛かって疲労の原因になってしまいます。
「プレライト ベント 30」は、背面にあるバーの位置を調整するだけで、誰でも簡単に背面サイズを合わせられます。
登山の前に、しっかり調整しましょう。
大迫
バーを抜いて、位置を変えるだけで背面サイズを調整できるのは珍しいですね。
バリバリっとはがすタイプのものよりやりやすいかも。
背負い心地も、使い勝手へのこだわりもいい!

背面システムの他にも気になったところも紹介してもらいます。
ちょうどいいクッション性のパッドで背負いやすい

通気性とクッション性のいいパッドをショルダーハーネスとウエストハーネスに採用。
メッシュ生地のため、かいた汗も素早く乾かします。
水杉
しっくりくる背負い心地がいいですね。
ショルダーハーネスと同じクッションがウエストハーネスにも使われています。
適度なクッション性でバックパックの荷重を腰にちゃんと乗せられます。
どこからも荷物を取り出しやすいアクセスファスナー
フロントに備えた大きく開くアクセスファスナーは、雨蓋を開けることなく、中身を取り出せる便利な機能。
休憩で防寒着を取り出したいときにも、サッと着られます。
本体内部は、荷物の分け入れもしやすい2気室。
内部の仕切りはファスナーで開閉できる仕様のため、1気室として使うこともできます。
大迫
軽さを意識したバックパックながら、便利な機能を搭載しています。
使い勝手を犠牲にしていないところが初心者・初級者にはうれしいポイントだと思います。
物が取り出しやすいウェストポケット

生地がやわらかめで、物を取り出しやすいウエストハーネスのファスナーポケット。
大きめのスマートフォンは入れにくいですが、行動食やリップクリームなどの小物を収納するのに便利なポケットです。
雨蓋のファスナーポケットから物が落下しないような作り

雨蓋のファスナーポケットは、高さのある入口で荷物の落下を防ぎます。
大迫
雨蓋が高いので、見上げたときに頭が少しぶつかるのが気になります。
岩場とかクサリ場などが長く続くような登山では使わないなど、登る山によって使い分けるとよさそうですね。
30Lサイズながらレインカバー付属

ボトムには、専用のレインカバーが内蔵されています。悪天候でも視認性のいいオレンジ色で、登山の安全を考えられたカラー。
わざわざレインカバーを買う必要がないのは、お買い得感があるうれしいポイント。
軽くて快適。春夏に入れておきたいアイテム

軽くてムレないアイテムは、登山を快適にしてくれます。
いまよりも快適になると、登りたかった山もラクに歩けるようになったり、下山後のお楽しみも満喫できちゃったり。
プレライトシリーズのウェアとバックパックで、快適さを手に入れて、登山の楽しみを広げましょう!
体験イベント「JACK WOLFSKIN DISCOVERY CLUB」で山へ行こう

ジャック・ウルフスキンが主催する体験イベント「JACK WOLFSKIN DISCOVERY CLUB」が4月からスタート。
ジャック・ウルフスキンのブランドモチーフ、狼の足跡にちなみ、狼信仰が残る日本各地の山域で アウトドアアクティビティを体験できます。
自然で「遊ぶ」だけでなく、イベントを通じて環境保全に対する取り組みや地域連携も行う社会的意義のあるプログラムです。

4月20日(土)に開催されるのは、低山トラベラー/山旅文筆家・大内征さんがガイドするトレッキングイベント。
「東京に残るオオカミ信仰の足跡」をテーマに、御岳山へ。

人気の山ですが、「オオカミ」をテーマに歩くとまた違った世界を旅することができます。
詳細・申込は以下から。