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知らないと損しちゃうかも?YAMAPって、実はタダでこんな機能まで使えます

「YAMAPアプリ」といえば、いまや登山アプリの代名詞ともいわれるほど、多くの登山者が利用しているアプリ。しかし、YAMAPアプリに多くの機能があるということは知りながらも、まだまだ使いこなせていない人もいるのではないでしょうか。実は筆者もその一人。

そこで本記事では、なんとなくYAMAPを使っている筆者が知らない機能を知り、奥深いYAMAPの世界を体験してみました

目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

登山地図機能だけじゃもったいない!「YAMAP」上手に使えてる?

YAMAPアプリ

撮影:筆者

登山アプリ「YAMAP」は、電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在位置と登山ルートがわかる、“登山を楽しく安全にするアプリ”。2023年8月には390万ダウンロードを突破する大人気アプリです。

YAMAPを使う人の一番の目的は、やっぱり登山地図機能。登山アプリが登場する前のように、紙の地図とコンパスで地図読みしながら行動していたころに比べると、現在地や進行方向の確認をしやすくなりました。

YAMAPさん、ごめんなさい「なんとなく」使っていました

ただ、筆者を含め「なんとなく使えるからこれでいいか」と、登山地図機能以外は特に気にしていない人も多いようです。

しかし、今回いろいろと調べて1番思ったのは、「登山地図機能だけじゃもったいない」ということ。


今回、無料会員でもさまざまなシーンで役に立つ機能をたくさん知ることができたので、実際の登山で使ってみました!【1】登山前【2】登山中【3】登山後の3つのシーンに合わせて紹介します。

【登山前】準備編

山の準備をする

撮影:筆者

登山に行く前に、まずは行き先を決めてから、装備を準備します。

筆者は、普段SNSや雑誌などで見て、気になった山を優先的に調べていますが、どうやらYAMAPにも便利な機能がある模様……。

自分の活動エリア内、初心者向けなどのカテゴリーから行き先を探せる

さがす画面

作成:筆者

今までは自分が登りたい山を検索するために使っていた、「さがす」機能。

よく見てみると、カテゴリー別のアイコンがあり、自分が登録した活動エリアに近い山、人気な山・絶景が見られる山など、さまざまなジャンル別におすすめの山が見られるようになっていました。「電車バスで行ける」「初心者向け」など、難易度や交通手段などのタグ表示もあり、より自分にぴったりな山が見つけられそうです!

また、今回は登りたい山が決まっていなかったため、過去に登ったことがある山もチェックしてみました。山行記録を見ようと思い、マイページをみてみると、こんな機能が。

一度登った山に行きたい人向け!過去に登った山や登頂回数を確認できる

作成:筆者

ダッシュボードで、自分の山行記録を一覧で見られました。登った山の名前だけではなく、都道府県や登った回数なども簡単にチェックできる仕様になっています。

ちなみにプレミアム会員なら、標高順や登頂回数順に並べ替えることが可能。ダッシュボード内では他にも、登頂回数TOP10や都道府県別登頂座数をグラフィカルに見ることができます

また、活動日記では「絞り込み」の機能がついており、シーズンなどを絞って過去の記録を振り返ることができます

活動日記の絞り込み

作成:筆者

今頃の季節はどの山に登ったかな?と思い、8,9月で検索。表示された釈迦岳は、以前、悪天候のため登山途中で断念したことを思い出し、今回はリベンジということで「釈迦岳」に登ることに決定しました。

さて、登る山が決まったので、今度は下調べや装備の準備です。

登山ルートのチェックと同時に登山計画を作成可能

登山計画

作成:筆者

登山計画の「行程を編集」では、登山コースのスタート地点や経由地・終了地点をタップしていくと、簡単に行程表を作ることができます。全体の予想所要時間や、累積ののぼりくだり標高が確認できるので、「キツそうだから、ここを登る前に休憩をいれよう」「ここにも足が延ばせそう」などの判断ができます。

今回向かうルートのコースタイムは休憩時間を入れて3時間40分。これをもとに、具体的に登山計画を立てていきました。

登山計画書

作成:筆者

行程を編集したあと、日程や自分の情報、緊急の連絡先などを登録すれば、ボタン1つで登山届として提出できます。また、登録した情報は地図入りの登山届としてカンタンに印刷することも可能です。

登山届は、ついつい億劫になり提出を怠ってしまいがちですが、万が一のために大切なもの。YAMAPで前もって作成しておけば、登山口で作成する手間が省けるので楽ですね。

YAMAPから登山届を提出できる都道府県(2023年9月20日現在)

岩手県 宮城県 群馬県 埼玉県 石川県 長野県 神奈川県 静岡県
岐阜県 三重県 鳥取県 島根県 大阪府 奈良県 山口県 大分県 熊本県

引用:YAMAP公式サイト

平日が忙しくても安心!週末までにYAMAP STOREで山道具をゲット

YAMAP STORE

作成:筆者

週末の登山に向けて欲しいものがあっても、平日は忙しい……という方もいるのではないでしょうか。YAMAP STOREではYAMAPスタッフ厳選の山道具が揃っています。もしも、欲しい物・足りないものがあったとき、YAMAP STOREでサクっと買ってしまえば週末の山行に間に合うかも。

今回の登山では不足しているアイテムはなかったのですが、ストアを見ていると欲しいものや使ってみたいアイテムがたくさんありました。今度、じっくり検討してみようと思います。

【登山中】活動編

登山口

撮影:筆者 夏にのびきった草で、登山口が覆われていました。

登山計画や装備の準備ができたので、早速山に向かってみました。

準備段階ですでに大活躍のYAMAP。一番活用しそうな登山中ではどんな便利機能が役立つのでしょうか。

登山口に到着。おっと、ここで大切な機能を設定するのを忘れていました。

安心・安全のために!登山中の位置情報を共有しよう

登山中はどうしても連絡が途絶えがちで、帰りを待つ家族や知人によく心配されることも。

そんな時に役に立つのがマイページにある「みまもり機能」です。

マイページより「みまもり機能」を有効にすると、活動開始・終了時にメールを家族や大切な人に位置情報を送ることができるため、登山前に設定しておくのがおすすめ。

設定すると、自分の情報を伝えたい相手にこんなメールが送られます。

みまもりメール

作成:筆者(みまもりメール)

メール内のURLをクリックすると現在の位置を知ることができるので、安心してもらうことができます。また、もしもの遭難時には位置情報をもとに迅速に捜索ができるようになるため、できるだけ有効にしておきましょう。

プレミアム会員であれば、LINEでもみまもりメッセージをシェアできるので、もっと手軽に確認することができます。

もしものときに役立つ!「自分がどこにいたか」を共有可能

こんにちは通信

作成:筆者

DL数390万回という、多くのユーザーが支持しているアプリだからこそ役立つのが、「こんにちは通信」。すれ違ったYAMAPユーザー同士がBluetooth通信で位置情報を送り合い、いずれかのユーザーが携帯電波圏内に入ると、位置情報がまとめてYAMAPのサーバーに送られるのです。

「みまもり機能」は携帯電波圏外では位置情報を送れないため、できるだけ有効にしておきたい機能です。互いに位置情報を共有することで、もしも遭難にあった際にどこのルートを通っていたのかなどの情報がより詳細に把握でき、捜索の役に立ちます。

「こんにちは通信」では、すれ違った相手や、すれ違った相手のみまもり機能の通知先には、自分の位置情報は見えないので安心を。ちなみに「こんにちは通信」ですれ違った相手の名前は、活動日記で「近くにいた人」として後で確認できます。

活動中に危険や道迷いを事前に知ることができる

地図上の「!」のマーク

撮影:筆者

登山中、YAMAPの地図で登山ルートを確認していると、地図上に「!」のマークが。

フィールドメモ報告

作成:筆者

何かと思いタップしてみると「岩を上る鎖場が連続」との文章がありました。

鎖場

その通り、危険な鎖場が連続しましたが、前もってトレッキングポールを畳んで収納するなど準備ができたので、問題なく通過することができました。

この機能は「フィールドメモ」

登山地図上で、”危険箇所”や“絶景が見られる場所”、“迷いやすい分岐”などを確認・投稿することができます。地図上のアイコンをタップするだけで状況を確認できるので、登山中に確認することはもちろん、登山前に前もって確認しておくこともおすすめです。

今回の場合だと、登山口が草で覆われてわかりにくくなっていたので、その点もフィールドメモで共有すると良さそうですね。

疲れてきた時のモチベーションに!これから歩く道のイメージができる

登山道

撮影:筆者

登山道を進んでいると急な下り坂が出現。尾根道では“あるある”ですが、この後、山頂まで、どんなアップダウンがあるのか気になるところ。

そんな時にモチベーションになったのはYAMAPの「標高グラフ表示機能」でした。

標高グラフ表示機能

作成:筆者(※2023年8月現在、Android端末のみリリースされています)

登山計画を作成しておくと、「標高グラフ表示機能」に歩いている位置がポイントされます。

このグラフを確認したところからは、山頂までのアップダウンがあと2度ほど繰り返すことが分かりましたが、標高差が小さいとも分かり、自分への励みになりました。

これから歩くコースの勾配と標高が一目でわかるので、励みにもなり、体力の配分も考えることができましたね。

おつかれ山(おつかれさん)をシェア

下山後のザック

撮影:筆者

無事、釈迦岳を下山しました!

さて、YAMAPを開いて活動終了ボタンをポチッと……

おつかれ山!

作成:筆者

画面には「おつかれ山!」の文字が表示されました。なんだか達成感を増してくれる可愛らしいデザイン。

YAMAPを使用している方にはおなじみの画面かもしれませんが、実はSNSアイコンをタップするだけで、簡単にSNSにシェアすることができます。その際、画像切り替えボタンをタップすると、スマートフォンに収められた画像に切り替えてられますので、山の思い出もシェアできますよ。

活動終了すると、みまもり機能で活動を終了したことを知らせるメールが送信されますが、いっしょに家族や知人に「おつかれ山」をシェアするのもいいですね。

【登山後】山行ログ編

登山が無事終了し「おつかれ山(おつかれさん)」と表示されれば、YAMAPも終了…。と思いきや、まだまだおもしろい機能がありました。

コレクター魂が燃える!デジタルバッジを集めてみよう

バッジ1

作成:筆者

活動中、様々なランドマーク(山頂やお花畑、滝など)を通過し、バッジごとの条件を満たせば、それに応じたバッジをもらえます。

例えば、「表銀座ハイカー」は北アルプスの表銀座ルートの「燕岳」「大天井岳」「槍ヶ岳」の山頂を、1回の活動日記において通過した場合もらえるバッジ。

中には、期間限定で「山に落ちているゴミを拾って公開すればもらえる」なんてバッジもありました。リアル山バッジをもらえる企画などもあるみたいで、「期間限定」に弱い筆者の心も揺さぶられました……。

どんな山行だったのか、3Dで俯瞰的に振り返れる

作成:筆者  2023/8現在、新しい3Dリプレイは iOSアプリ 10.16.0 以降でのみ

帰宅後、リラックスしながらYAMAPを触っていて見つけた「3Dリプレイ機能」

触ってみると、山をどんなふうに歩いたのか、俯瞰的に動画で見ることができました。

活動日記の右上のメニューの中から「3Dリプレイを作成」を選ぶと、立体化された地図の上に歩いた軌跡が表示され時間短縮され、写真とともにリプレイされる上に、リプレイは動画としても出力可能。

帰宅後、山で撮った写真を見返すことは多いですが、こうして山歩きを見直すと登山中の思い出を振り返ることができますね。

【番外編】登山をするとポイントが貯まる?!

YAMAPのホーム画面を見ていると、何やら画面の右上に数字が書いてありました。

「そういえば、今回登山した前よりも数字が増えているような……」と思い、調べてみると、YAMAP独自のポイント「DOMO(ドーモ)」というものでした。

ストアでも使える?!と考えたのですが、どうやら「DOMO」はYAMAP内で利他的に使用するポイントのよう。今回の登山では、みまもり機能・こんにちは通信を有効にして活動日記を保存したので500DOMOもらえたみたいです。

DOMOを贈る

作成:筆者

使い方としては、他のユーザーの活動に共感・感謝・応援をあらわす行為として贈り、コミュニケーションツールとして利用することができました。

また、山の再生や登山道整備などのプロジェクトの支援をしたりすることができます。

DOMOで支援

支援の例では、「千葉県・房総丘陵の登山道荒廃を防ぐプロジェクト」では一口7,000 DOMO(日本円で70円相当)で支援できました。

他のユーザーの活動に共感したら応援して、そのユーザーが貯まったDOMOで山のプロジェクトを支援する、そしてみんながもっと山を好きになるという循環型のポイントなんて、利用するしかないですね!

楽しむのはもちろん安全な登山にもYAMAPを!

撮影:筆者

今回紹介した機能は全体のうちの一部ですが、いろいろと使ってみると今までなんで使ってなかったんだろうと、かなり後悔しました。これらの機能を使いこなせれば、楽しさが3倍にも4倍にも、そして、登山の安全性も高くなりそう。筆者もこれからの登山では、しっかりと使ってみたいと思います。

YAMAPを使いこなして、山の楽しみはもちろん、ユーザー同士で安全を、家族や知人には安心を届けましょう。