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ゼログラムEl Chalten ZEROBONE(エルチャルテンゼロボーン)

テントに求める機能を全部乗せ!?快適さへの工夫がスゴい「EL CHALTEN ZEROBONE」を徹底解剖

テントの設営は素早く簡単に終わらせたいもの。だからといって使い心地が犠牲になっては安心して休めません。ZEROGRAMのテント「EL CHALTEN(エルチャルテン)」シリーズは、“簡単な設営”と“居住性や安定性”を両立。結露への強さにも定評があります。

2023年春、「EL CHALTEN ZEROBONE(エルチャルテン ゼロボーン)」という名前でさらに快適にバージョンアップした今作を試し張りし、設営性能や居住性を体験。気になる既存モデルとの違いも確認しました。

目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

ZEROGRAMの代表的テントシリーズ「EL CHALTEN」がバージョンアップ

El Chalten ロゴ

撮影:筆者

ライトバックパッカー向けアウトドアブランド<ZEROGRAM(ゼログラム)>を代表するテント「EL CHALTEN(エルチャルテン)」シリーズは、設営が簡単でありながら、稜線上や悪天候などの厳しい環境でも使用できる耐久性を備え、なおかつ居住性も高いところが魅力。とくにウルトラライトハイカーに人気の軽量テントです。

主な特徴は以下の通り。

◆ フライとインナー、フットプリントが連結された一体型構造
◆ 一体型構造なので設営・撤収が簡単
◆ 居住性能が高いダブルウォールテント
◆ インナーテントには通気性を保ち結露がほとんどないモノフィラメントを使用

ゼログラムEl Chalten ZEROBONE(エルチャルテンゼロボーン)

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)
そんな「EL CHALTEN」が、「EL CHALTEN ZEROBONE(エルチャルテン ゼロボーン)」としてバージョンアップ

 

バージョンアップの主な内容
◆ オリジナルポール 「ZERO-BONE」採用による安定性と居住空間のアップ
◆ フライシートやインナーのカスタマイズが可能に
◆ 天井2か所のベンチレーションやクイックポケットなど、より快適な機能の追加

 

今回の試し張りで、上記のほかにも細かい変更点がわかりました。既存モデルと比較しながら、特徴や新機能を見ていきましょう。

新旧モデル

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

なお、今回使用したのは「EL CHALTEN ZEROBONE 2P(2人用テント)」と「ALL NEW El Chalten Pro 2P(2人用テント)」です。

「EL CHALTEN ZEROBONE」は安定性と居住性が向上!環境保護にも貢献

EL CHALTEN ZEROBONE

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ポール

撮影:筆者(ZEROBONEポール)

EL CHALTEN ZEROBONEの「ZEROBONE」とは、今回新たに採用されたZEROGRAMオリジナルのポールのこと。快適性を向上した本作の要ともいえます。

天井のポールはフラット交差に変更。室内が広くなってさらに快適

ゼログラム エルチャルテンゼロボーンのフラットハブシステム

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

EL CHALTENシリーズは、テントを立ち上げるクロスポール2本と、天井の空間を確保するリッジポール1本の計3本のポールで設営します。

ハブ比較

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

上の画像のように、これまで縦に交差していた3本のポールを、ZEROBONEではフラットに交差するハブシステムに変更。全体に均等なバランスでテントが吊り下げられています。

テントに入ってみた

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

それによりテントの安定性が向上。天井も高くなり、テント内が広く感じられるように。

また、全体に強いテンションが均等に掛かっているのでシワが出にくく、シルエットが美しくなったのも特長です。

柔らかくしなるポールが風を吸収

柔らかくしなるポール

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ポールは軽量さと強靭さ、そして適度なしなやかさを備えたジェラルミン素材のため、耐風性が高いのもメリット。テントが倒壊しないか不安な風が強い日にも頼りになります。

ちょっとカッコいい?マットなポールで環境保護

艶消しポール

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ポールの色はつやがないマットな黒。これはとくにデザインというわけではなく、環境負荷を低減するための取り組みのひとつ。製造最後のコーティング工程を省くことで、化学材料の使用量を抑えているのです。

好みがわかれるところですが、光沢感がないところが筆者にはかっこよく見えます。ただし、コーティングされていないことにより傷がつきやすくなっているため、取り扱いには注意しましょう。

まだまだある!快適さを叶えるポイント

正面側面

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

もともと快適な居住性に定評がある「EL CHALTEN」シリーズ。既存モデルから継承している機能からアップデートしたポイントまで、EL CHALTEN ZEROBONEの使いやすさの秘密に迫ります。

結露に強いモノフィラメントを使用

テント内部

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

外気との温度差により、目覚めたらテントの内側が結露でびっしょり……というのはよくあること。結露に触れるとウェアや荷物が濡れて不快なだけでなく、ダウン製の寝袋が濡れると保温力の低下にもつながります。

しかしEL CHALTEN ZEROBONEは、既存モデルと変わらずほとんど結露しないという驚きの仕様。インナーテントの壁面とベンチレーションに、特殊素材「モノフィラメント(※)」を使用しています。

※モノフィラメント
モノフィラメントはナイロン糸の構造の1種で、単繊維(単一の構造のストリング)。耳なじみがありませんが、釣り糸や歯ブラシのブラシ素材などに使われています。モノフィラメントは機密性が高い織りで水分を通しづらい性質ながら、通気性はある生地です。この素材をインナーテントに使用することで、テント内の水分を外に出し、中に戻さないため、内部結露が発生しにくい状態になります。

 

室内は広々!便利な4つのポケットとランタンフックも

フロア
撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

室内は大人2人でも十分な広さ。全体的に壁が立ち上がっているので圧迫感もありません。

天井のポケット

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

小物の収納に役立つポケットは計4か所(左右のベンチレーション下の2か所とドア横の2か所)。

ランタンフック

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ランタンフックは外のポールから繋がっている部分に配置されているので、少し重いランタンでも耐えられそうです。

2か所の出入口は開放感たっぷり!クイックポケットで開閉も簡単

エルチャルテン

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

出入口は前後の2か所。両側を開けると気持ちよく風が通ります。

正面比較

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

C型ドアの形状はZEROBONEのほうが少し大きくなっています。もともと開放感がありましたが、さらに増した印象です。

そして、ドア横に設置された三角形のスペースが、新たに加わった機能のひとつ「クイックポケット」。

クイックポケット

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ドアを開けたままにする際、既存モデルはフックにかける必要がありましたが、ZEROBONEはクイックポケットにさっと入れるだけ。これは筆者が一番気に入ったところ。ほかのテントもこの仕様になればいいのにと思ったくらいです。

ドアを収納していないときには、小物入れとして使用できます。

前室フック

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

もう一点、既存モデルと変わったのが前室を巻き上げるフックが長くなったこと。既存モデルは短かったのでフックにかけるのにちょっと手間取りましたが、ZEROBONEでは素早く掛けられるようになりました。ちょっとしたことですが、快適さは大きく変わります。

前室

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

前室は靴をおいても余裕。前後にあるので荷物置き場としても十分に利用できそうです。

すばやく換気!テント内から開閉できる便利なベンチレーション

ベンチレーション

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ZEROBONEでは天井2か所のベンチレーションが、テント内から開閉できるようになりました。

ベンチレーション外

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)
これまで、ベンチレーションを開閉するためだけにわざわざ外に出るのが面倒だったので、とても便利な機能です。

インナーを外せばシェルターに変身

シェルターモード

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

フライとインナーテントを接続している部分を取り外して、インナーテントを取り払うとシェルターに早変わり。夏のビーチやイベント、お昼寝テントとしても使えそうです。

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ただし、接続しているフックやバックルが10数か所あるので、取り外しにはそれなりに手間がかかります。

オールインワン設計で携帯性も◎

オールインワン

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

セットには、フライ・インナーテント・ポール×3・ペグ×10・ガイライン×4・フットプリントがオールインワンで収納されています。これで1,989g(2人用)なので携行性は◎です。

ハブシステムが変わったことで、既存モデルの2人用テント(ALL NEW El Chalten Pro)より130gほど増えていますが、安定性や居住性が向上したことを考慮するとデメリットにはならないのではないでしょうか。

収納

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

すべてを収納した状態が左の画像。このままではザックへの収まりが悪そうですが、右の画像のようにポールを抜いて、コンプレッションベルト(※付属されていません)などで圧縮すればコンパクトに。

ザックの中のテント

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

30リットルザックにもこのとおり。きれいに収まりました。

オプションを使えば4シーズン対応可能

薄いインナー

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

付属のインナーテントはかなり薄いメッシュタイプで暖かい時期向けですが、オプションのソリッドタイプ(2023年4月中旬発売予定)を使用すれば、寒い時期も対応できるようになります。

また、フライシートやポールセット、フットプリントも単体で販売される予定。フライの色を変えて楽しむこともできます。

設営がさらに簡単に!

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撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ZEROBONEも既存モデルと変わらない手数で手間なく設営できました。しかも、それぞれの設営ポイントで工夫された箇所があり、さらに設営が簡単になった印象です。

①.ポールをハブにすべて接続

②.テントを広げ、ポールを乗せる
③.ポールの先端を四方のポールクリップに差し込む
④.ハブの下にテント中央のリングをはめる
⑤.リッジポールをフライ中央前後にあるポールクリップに入れる
⑥.ポールにフックをかける
⑦.ペグダウン、ガイラインもペグダウンして完成

ポイントはフライ+テント+フットプリントの一体化

接続部分

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

フライとテントは上の画像のように丸いリングのフックで接続されています。フライ+テント+フットプリントが一体化しているということは、フットプリントを敷くことと、フライシートを被せる手間がないということ。シングルウォールテントの設営とほとんど変わらないイメージです。

設営がさらに楽になったポールクリップ

ポール先端

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

ZEROBONEでは、ポールの先端をはめ込むポールクリップがアップデート。既存モデルはプラスチック製で穴にカチッとはめ込む仕様ですが、ZEROBONEは雪だるまみたいな形をした金属製。大きい穴に通すだけで小さい穴にスライドして固定されるので、ポールの差し込みが簡単に。金属なので耐久性もアップしています。

ただしセットしやすくなった分、ちょっとずれると抜けてしまうことも。実際、ポールの先端を四方のポールクリップに差し込む作業のときに何度かポールが抜けてしまいました。慣れるまでは抜けやすいことを意識しながら設営しましょう。

気をつけておきたいポイント

設営・撤収は本当に簡単だったのですが、その中でちょっと気になったポイントがありました。

購入時はフットプリントの接続を忘れずに

フットプリントのフック

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

フライ+テント+フットプリント一体化がウリですが、購入時にフットプリントは別袋に入っています。最初の設営前にフットプリントを接続しておきましょう。

四隅のフックにかけるだけなのでとても簡単ですが、これを忘れて設営して、後で接続するのは面倒。実は、筆者は知らずに設営してしまいやり直しました。

ハブは上下を確認しよう

ハブ

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

ポールを接続するハブには上下があるので、間違えないように要注意。ZEROBONEと描かれた面が上になるように設営すると覚えておくのがよさそうです。

撤収時のテントの天日干しは要検討

テントの天日干し

撮影:筆者(EL CHALTEN ZEROBONE)

撤収時にテントを天日干しする場合は、方法の検討が必要かもしれません。素早く乾かすには、フライ・テント・フットプリントをバラす必要がありますが、干すためにフックを外して、また取り付けるのはかなりの手間になります。

結局、現地で完全に乾かすことはあきらめて、持って帰って自宅で干すことになりそうですね。

どんどん進化する「EL CHALTEN」シリーズから目が離せない!

設営

撮影:筆者(左)EL CHALTEN ZEROBONE、(右)ALL NEW El Chalten Pro

「まるでシングルウォールテントの手軽さとダブルウォールテントの快適性のいいと取り」というのが、ZEROBONEに対する率直な感想です。今までのテントは、手軽さと居住性や安定性は反比例することが多かったのですが、EL CHALTENシリーズはその常識を覆し、しかもどんどん進化しています。

◆ALL NEW El Chalten Pro
山岳テントに使われるポールのトップメーカーであるDAC社のアルミポールを使用した、軽量性とのバランスをより追求したモデル。

◆EL CHALTEN ZEROBONE

ZEROGRAMオリジナルのジェラルミンポール“ZEROBONE”を採用し、快適性とのバランスをより追求したモデル。

いずれもユニークな構造や抜群の設営のしやすさ、悪天候への安定性、結露への不快感ゼロといった“El Chaltenイズム”は同じ。軽量さを優先するなら「ALL NEW El Chalten Pro」、より快適に過ごしたいなら「EL CHALTEN ZEROBONE」がおすすめです。

ZEROGRAM EL CHALTEN ZEROBONE 1.5P

価格80,300円(税込)
サイズL225×W120×H107cm
インナーサイズ:L210×W105×H100cm
パッキングサイズ42×16×16cm
材質fly:N/R SILICONE / PU COATED
pole:Zero-bone UL
カラーYELLOW, DEEP KHAKI
重量minimum(フライ、インナー、ポール×3、ペグ×4):1,583g
packing:1,916g
構成フライ、インナーテント、ポール×3、ペグ×10、ガイライン×4、フットプリント
その他前室2、ベンチレーション2、出入口2、ポケット4、ランタンフック1

ZEROGRAM公式サイトで見る

ZEROGRAM EL CHALTEN ZEROBONE 2P

価格86,900円(税込)
サイズL225×W135×H112cm
インナーサイズ:L210×W120×H105cm
パッキングサイズ42×16×16cm
材質fly:N/R SILICONE / PU COATED
pole:Zero-bone UL
カラーYELLOW, DEEP KHAKI
重量minimum(フライ、インナー、ポール×3、ペグ×4):1,655g
packing:1,989g
構成フライ、インナーテント、ポール×3、ペグ×10、ガイライン×4、フットプリント
その他前室2、ベンチレーション2、出入口2、ポケット4、ランタンフック1

ZEROGRAM公式サイトで見る

ZEROGRAM EL CHALTEN ZEROBONE 2.5P

価格92,400円(税込)
サイズL225×W170×H114cm
インナーサイズ:L210×W155×H107cm
パッキングサイズ42×17×17cm
材質fly:N/R SILICONE / PU COATED
pole:Zero-bone UL
カラーYELLOW, DEEP KHAKI
重量minimum(フライ、インナー、ポール×3、ペグ×4):1,803g
packing:2,220g
構成フライ、インナーテント、ポール×3、ペグ×10、ガイライン×4、フットプリント
その他前室2、ベンチレーション2、出入口2、ポケット4、ランタンフック1

ZEROGRAM公式サイトで見る