アイキャッチ_グレゴリーバルトロ

4年ぶりにアップデートしたグレゴリー最上位モデル「バルトロ」。高い評価を得る”フィッティング力”とその快適さの秘密とは?

フィッティング力の高さからバックパック界の「ロールスロイス」と呼ばれているグレゴリー。そんなグレゴリーの中でも最上位モデルに位置する「バルトロ・ディバ」がさらなる進化を果たして4年ぶりにアップデートしました。
前作とどんな点が変わったのか?前作と違いを比べつつ、実際にフィールドでもテストを行ってみました!

目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

「バックパック界のロールスロイス」と呼ばれるグレゴリーの最高峰「バルトロ」「ディバ」

バルトロ_グレゴリーロゴ

撮影:筆者

グレゴリーの創業は1977年、”バックパック専門”のブランドとしてアメリカで誕生しました。
アウトドア用ザックはもちろん、デイリーユース用のザックまで幅広く手掛ける中で磨かれた技術は業界随一で、中でもフィッティング性能の高さは「バックパック界のロールスロイス」と呼ばれるほど高い評価を得ています。
グレゴリーバルトロ

撮影:筆者

そんなグレゴリーの中でも「最上位モデル(フラグシップモデル)」に位置づけられているのがバルトロ(男性モデル)・ディバ(女性モデル)です。
最上位モデルなだけあり、重い荷物を背負ってもそれを感じさせないフィット感の高さと、かゆいところまで届く機能性の高さは他社のザックのベンチマーク的存在となるほど。

長距離ハイカーから縦走登山者、バックパッカーまで幅広い人たちに愛されてきた名作ザックです!

何がすごい?新作バルトロを徹底解剖!

今回のアップデートでたくさんの機能に改良が加えられましたが、中でも大きく変わった点といえば「フリー・フロートA3サスペンション」という背面のシステムです。これによって元々高かったフィット性能が更に向上しました。
各機能について詳しく解説します!

①ショルダーハーネスが肩に自動フィット

バルトロ_ショルダーハーネス

撮影:筆者

ショルダーハーネスは根本が自由に動く可動式です。これにより肩の形に応じて自動的に調整されるため、より自然な形で肩にフィットしてくれます。
自分はややなで肩のため、調整が効かないザックだと若干ショルダーハーネスがズレ落ちる感覚があったのですが、バルトロの場合はそれがなし。どんな形の肩にもフィットしてくれる対応力があります。

②背面が90%以上メッシュ構造に

バルトロ_背面新旧比較

撮影:筆者(左:前作、右:新作)

上写真の左側、前作の背面は一部くり抜きのメッシュ構造でしたが、右側の新作では腰付近以外はほぼ全て3Dのメッシュ構造にアップグレード。これによりフィット感を高めつつ、高い通気性が実現されました。
バルトロ_背面アップ写真

撮影:筆者

さらに背面のみならず、ヒップベルト、ショルダーハーネス全体で防臭効果のある素材を使用。長時間重い荷物を背負うことが想定されるため、ニオイ対策を予めしてくれているのは嬉しいポイントですね。

③「グレゴリー史上、最も快適なヒップベルト」にアップグレード

バルトロ_ヒップベルト

撮影:筆者

グレゴリー自身「史上最も快適なヒップベルト」と自信を持って紹介しているのがこのヒップベルトです。これまではベルトと本体が別パーツになっていましたが、今回よりシームレスな一続きの背面に変更。
バルトロ_背面構造

撮影:筆者

従来のヒップベルトはパーツが別々のため上下に動きやすく、腰回りの自由が高いというメリットがありましたが、重たい荷物を背負うとやや下に落ち込みやすく、肩に必要以上に重さがかかってしまうことがありました
それが今回シームレスのひとつづきになったことで、重さに負けてヒップベルトが必要以上に落ち込むことなく、肩と腰でよりバランス良く背負うことが可能になりました。
バルトロ_ヒップベルト

撮影:筆者

シームレスになったからと言って腰回りが動かしづらくなったかといえばそんなこともなく、特殊な立体構造により柔軟に稼働。スムーズな腰回りを実現してくれています。
バルトロ_ヒップベルトアップ

撮影:筆者

ヒップベルトもやや分厚く、3D構造になったことでサポート力がアップ。感覚としては「後ろから抱きつかれている」ようなイメージです。荷物が重い場合でも、これまで以上に体全体で背負えるようになりました。

④無段階調整できる背面とヒップベルト

バルトロ_背面長調整

撮影:筆者

これまで背面の長さは「S,M,L」の3択から選ぶ必要があり、ヒップベルトについては店頭で購入したときのみサイズ選択ができました。
それが新作ではヒップベルト、背面の長さがどちらも無段階調整が可能に。特に背面は「S,M,L」から選んだ上で、更に無段階調整ができるため、まさにオーダーメイドのようなサイジングが可能になりました。
バルトロ_ヒップベルト

撮影:筆者

ヒップベルトはマジックテープで止められたベルトを引き出すことでいつでも簡単に調整できます。

2泊3日のキャンプ登山に向けてパッキング!

バルトロ_パッキング用品

撮影:筆者

かなり背負い心地が良くなっていることがわかったところでいざパッキングへ。

今回はバルトロ65Lを使い、尾瀬の周辺を2泊3日かけてテント泊で歩き回るプランでパッキングをしました。上記に食料と水をあえて多めに加えて、総重量は16kgほどに
バルトロ_パッキング後

撮影:筆者

普段よりかなり詰め込んだつもりでしたが、スッキリと収納完了。むしろ若干余裕があるくらいでした。入れ込んだあともゴツゴツせず、スマートなフォルムなのはテンションが上がります!

いざフィールドでレビュー!

バルトロ_尾瀬で背負った様子

撮影:筆者

昼前にスタートし、気温は15℃ほど。かなり温かい日だったためすぐに汗ばみはじめました。それでも背中に風が通る感覚があるため、不快感は全くありませんでした
バルトロ_急登での様子

撮影:筆者

急登でもヒップベルトがしっかりと動きに追従。動きやすいことはもちろん、ザックのブレが少ないため、疲れにくさを実感しました。
バルトロ_ヒップベルトアップ

撮影:筆者

そしてやっぱりすごかったのがヒップベルト。16kgもあるとそこそこの荷重が体にかかるはずですが、腰を中心として体全体に荷重を分散させてくれるため、実際の重さほどの荷重を感じません
バルトロ_腰当て部分アップ

撮影:筆者

軽く感じさせる秘密の一つだったのが、上の赤丸部分。ゴム製の滑り止め素材になっているのですが、これのおかげで腰の位置からずれることなくぴったりフィット。ヒップベルトをきつく締め上げる必要もありませんでした。
バルトロ_ポケットアップ写真

撮影:筆者

大きめなサイドポケットの使い心地も抜群で、私のiPhone11もらくらく収納。ジップに大きめのループが付いているため、手袋をしていたとしてももたつくことはなさそう。スマホを取り出す回数が多い自分としては嬉しい機能でした。
※反対側にはちょっとした行動食を収納してちょくちょく食べていました。
バルトロ_ボトルホルダーアップ

撮影:筆者

サイドのボトルホルダーは安定の使いやすさ。ホルダー自体は付いているザックも多いですが、バルトロはその角度と位置が絶妙で、無理に腕を曲げて取り出す、といったことが一切なく自然にさっと引き出すことができます。これは重い荷物を背負っているときにはより嬉しい機能だと改めて思いました。

グレゴリー_ボトルホルダー

撮影:筆者 前作は口部分に紐のジップコードがありました

ただ一つ気になったのは、前作ではあったボトルを止めるジップコードが今回からなくなったこと。900mlのペットボトルを収納していたのですが、口を縛ることができないため、大きくかがんだときに滑り落ちてしまったことがありました。ベストサイズは1Lのナルゲンボトルなようなので、そのサイズ感のボトルを使用したほうが落ちる心配もなくて良さそうです。

休憩中

バルトロ_フロントポケットアップ

撮影:筆者

フロント収納部分はメッシュ上になっていて、一時的な収納にピッタリ。上着を入れる人も多いようですが、今回は濡れたタオルを収納。通気性がいいため、入れておくだけで乾いてくれないかなと期待しました。
結果としては、完全とまでは行きませんでしたが一部乾いてくれましたし、なにより濡れたものをザックの中にしまい込まなくて良くなるため、この使い方はアリだと感じました。
バルトロ_トップリッドアップ写真

撮影:筆者

トップリッドのポケットの使い心地も良好。大きく逆U字型に開くポケットと、その上に小さなポケットを搭載しています。
小さなポケットにはアルコールシートやマスクなど、使用頻度が高いものを収納し、それ以外は逆U字ポケットにすべて収納していました。逆U字ポケットの収納力が高いため、ついものをたくさん入れ込んでしまうのですが、かなり広く開いてくれるためものを探すのも簡単でした。

テント場でも使いやすい収納

バルトロ_フロントジップを開けた様子

撮影:筆者

テント場についたあとも、フロント全体をガバっと開けることができるため、荷物の取り出しがラクラク。狭いテント内でも荷物が探しやすくて、これはかなり便利に感じました。
バルトロ_サイドポケットアップ写真

撮影:筆者

メッシュポケットの裏側には、左右大きめの収納ポケットが付いており、大きめなギアも収納が楽ちんです(二つ折りにした2Lのソフトボトルも余裕で入ります)。
バルトロ_テントマット装着写真

撮影:筆者

ちなみにテントマットを外付けするのももちろん可能で、左右と下部に装着が可能。その他トレッキングポールやピッケルの装着も可能です。(※ザックへの外付けは基本的には推奨しておりません)

20時間背負っても快適そのもの!

バルトロ_使用中イメージ写真

撮影:筆者

2泊3日で合計20時間ほど背負っていましたが、さすがのグレゴリー最上位モデル!肩や腰が痛くなることもなく、快適なトレッキングとなりました。体力的には最後はヘロヘロになっていましたが、それでも楽しく歩き続けることができたのは、腰等のサポートで歩きやすく、荷物の出し入れにもストレスがなかったことが大きかったなと感じます。
決して安易に手を出せる金額感ではありませんが、その分の価値は間違いなくあります。私自身、バルトロに出会えたことで重い荷物を背負うことへの抵抗感が和らぎ、トレッキングや登山の行動範囲も広げることができました

「そんな大きいザックはちょっと‥」という方も、最高峰のザックを試す意味でもぜひ一度ショップ等で背負ってみてください!そのフィット感や機能性の高さからきっと心が揺さぶられますよ!笑

今回紹介した商品

バルトロ(男性向けモデル)

男性向けモデルであるバルトロは今回テストで使用した65を含め、3サイズで展開されています。

グレゴリー バルトロ65

本記事でも利用!2泊以上のテント泊縦走から冬山登山まで

今回は秋のテント泊登山に利用しましたが、冬山や長期縦走にもピッタリ。1泊のテント泊でも大きすぎることなく、汎用性高く活躍してくれるモデルです。

容量60L(S)、65L(M)、70(L)
重量2140g(S)、2230g(M)、2380g(L)
サイズS、M、L
税込価格48,400円
おすすめ用途・2泊以上のテント泊縦走
・冬山登山

グレゴリー バルトロ75

1週間以上のテント泊縦走も可能な中サイズ

65Lより一回り大きく、長期間の縦走や冬山登山で扱いやすいサイズがこちら。3泊前後のテント泊が多い方におすすめのサイズです。

容量70L(S)、75L(M)、80(L)
重量2190g(S)、2260g(M)、2430g(L)
サイズS、M、L
税込価格52,800円
おすすめ用途・1週間以上のテント泊縦走
・冬山登山

グレゴリー バルトロ85 PRO

重装備の冬山登山や長期縦走に

バルトロにはより重い荷物を運ぶために堅牢性が強化された「PRO」シリーズがあり、その一番小さいサイズがこのバルトロ85 PRO。フレームやヒップベルト、ショルダーベルトの厚みが増しており、大容量の荷物をより安定して運ぶことが可能になります。

容量80L(S)、85L(M)、90(L)
重量2400g(S)、2500g(M)、2670g(L)
サイズS、M、L
税込価格59,400円
おすすめ用途・長期間の海外遠征
・重装備の冬山登山

グレゴリー バルトロ100 PRO

長期間の海外遠征に

バルトロの中でも最も大きいサイズがこちら。PROシリーズとしてヒップベルトやショルダーベルトが強化されており、100Lと大容量ながら長時間背負っても快適な山行を実現してくれます。

容量95L(S)、100L(M)、105L(L)
重量2520g(S)、2590g(M)、2760g(L)
サイズS、M、L
税込価格63,800円
おすすめ用途・海外遠征
・長期縦走

ディバ(女性向けモデル)

機能や形状は基本的にバルトロと同じで、背面長等が女性向けに調整されたのが「ディバ」になります。ディバからは60と70の2サイズが展開されています。

グレゴリー ディバ60

女性向けモデルの一番小さいサイズ

女性向けモデルである「ディバ」の一番小さいサイズがこちら。テント泊登山から長期の縦走登山まで幅広く使うことができます。

容量55L(XS)、60L(S)、65L(M)
重量2,090g(XS)、2,100g(S)、2,250g(M)
サイズXS、S、M
税込価格48,400円
おすすめ用途・2泊以上のテント泊縦走
・冬山登山

グレゴリー ディバ70

長期のテント泊縦走から冬山登山まで

60Lより一回り大きいサイズがこちら。本格的な冬山登山から長期縦走でも、余裕を持って対応可能なサイズ感です。

容量65L(XS)、70L(S)、75L(M)
重量2,110g(XS)、2,130g(S)、2,300g(M)
サイズXS、S、M
税込価格52,800円
おすすめ用途・1週間以上のテント泊縦走
・冬山登山