初めは重く感じたけど、使ってみるとなんて快適! 最新テント「BOKUNOKICHI」フィールドレビュー

2022/08/23 更新

2022年に発売された、プロモンテの新作テント「BOKUNOKICHI」。ほかのテントとは違う、一風変わった最新作をいち早くフィールドで使ってきました。見た目と実際のギャップに驚かされた、心惹かれる使用感に注目です!

制作者

山岳ライター

吉澤英晃

群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。

吉澤英晃のプロフィール

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クレジット記載のない画像はすべて、撮影:筆者

メーカーさんに紹介された新しいテント、ちょっと重量が気になります……。

パソコン スマートフォン メール
出典:PIXTA
山岳ライターという仕事柄、多くのメーカーさんからプレス情報をいただく私。今回レビューするテントに出会ったのも、一通のメールがきっかけでした。
「今年、新しいテントが発売されます。もし興味があれば使ってみてください」

by プロモンテ広報担当者

仕事の合間に記載のURLをクリックすると、紹介されたテントはどうやら非自立式のシングルウォールらしい。

ということは、軽さ重視の軽量テントか?

そんな思い込みで重量スペックを見てみると、1人用の総重量が、なんと約1,020g!?
(2人用は約1,120g)

重さの感じ方は人それぞれですが、私の印象は「ちょっと重い……」。非自立式で、なおかつポールも付属しないようないので、もう少し軽さを意識してもいいのでは……。

しかし、実際の良し悪しは使ってみないと分かりません。

届いたメールに「興味があるのでサンプルを貸してください」と返信し、さっそくプライベートで試してみることにしました!

商品名は、遊び心をくすぐる「BOKUNOKICHI」

プロモンテ BOKUNOKICHI
今回テストした最新テントは、国内アウトドアブランド<プロモンテ>の「BOKUNOKICHI」。
 
基本
スペック
BOKUNOKICHI-1
(1人用)
BOKUNOKICHI-2
(2人用)
価格50,600円53,900円
重量約860g
(総重量約1,020g)
約960g
(総重量約1,120g)
サイズ間口205
奥行90
前室40×高さ105cm
間口205
奥行120+前室40
高さ105cm
 
「BOKUNOKICHI」=「僕の基地」。子供のころに夢中になった“基地遊び”が開発背景にあるそうで、なかなかキャッチーなネーミングですよね!
 
小さいとき、近所の空き地に平らな場所を見つけて自分だけの基地を作った思い出がある方は、意外と多いのではないでしょうか?
 
「BOKUNOKICHI」は、屋外で自分の住まいを工夫しながら作り出すおもしろさを再現するために、設営方法にあえて非自立式を採用。設営用のポールも元から用意されていないので、トレッキングポールや落ちている枝などを使って、あれこれ考えながら設営する必要があります。
 
ほかにも、跳ね上げるとタープのようになる入口や、生地に通気性を備える高機能素材を使うなど、ところどころ気になる特徴が。レビューと共にひとつずつ詳しく見ていきましょう。

実際に使ってみたら、これはなかなか良いですよ!

沢登り 幕営適地
テストに選んだフィールドは、山奥を流れる沢沿いの幕営適地。6月下旬、1泊2日の沢登りで使ってきました。仲間と一緒に計画したので、使用モデルは2人用の「BOKUNOKICHI-2」。まずは収納サイズから確認します。

BOKUNOKICHI 収納サイズ
収納袋の寸法は、約36×約17cm。普段、沢登りでテントの代わりに使っているツェルトと比べると、どうしても大きく感じてしまいます。付属品は、設営に使う張り綱×4本とペグ×8本。付属品を含めたトータルの重量=総重量(約1,120g)です。

BOKUNOKICHI 設営終了
沢を徒渉して、滝を登り、到着した幕営適地でさっそく設営。設営方法はツェルトとほぼ同じで、フロアをペグなどで固定してから、両サイドを立ち上げてガイラインにテンションをかけます。

BOKUNOKICHI 設営
写真では他メーカーの簡易ポールを使っていますが、ここはトレッキングポールや枝を使っても、もちろんOK。

それでは、実際に使ってイイと感じたグッドポイントを見ていきましょう。

入口が広い。だから荷物の出し入れがすごくラク!

BOKUNOKICHI 入口
まず、真っ先に感心したのは、これまで使ってきたテントとは明らかに違う、圧倒的な入口の広さです。

長辺側の側面がほぼ全開するので出入りはもとより、寝袋やスリーピングマット、行動食といった荷物を中に入れるのもとってもラク。普段使っている短辺側に入口があるツェルトや登山用テントとでは、使い勝手に雲泥の差があると感じました。

BOKUOKICHI 入口メッシュ
ちなみに、入口はメッシュパネルになっているので、蒸し暑い夏も虫の侵入を気にせず眠ることができます。

BOKUNOKICHI フロアサイズ
そして予想以上に室内が広い。大人二人が横になって寝ても窮屈に感じることはありませんでした。

入口を跳ね上げると、タープに近い開放感!

さらに好印象だったのが、タープのように使える入口です。落ちている適当な長さの枝と沢登り用に持参したロープで、試しに入口を跳ね上げてみました。

BOKUNOKICHI 入口 タープ
この見た目、いかがでしょう。日差しや雨を気にせず、入口の目の前でいろいろできそうじゃないですか?

BOKUNOKICHI タープ 入口
そんなユーザーのアイデアを後押しするかのように、「BOKUNOKICHI」シリーズには専用の難燃シートがオプションで用意されています。

かゆいところに手が届くパーツの展開が嬉しいですよね。これさえ用意すれば、跳ね上げたタープの下で焚き火を楽しむこともできちゃいます!

BOKUNOKICHI 前室
さらに、夜眠るときに入口を閉じると、もうひとつ嬉しい特徴が。「BOKUNOKICHI」はシングルウォールにも関わらず、前室まで備えているのです。

雨風の影響を心配せず登山靴やサンダルなどを外に出しておけるスペースはとっても便利。邪魔な荷物も前室に出してしまえば、より一層、室内を有効的に使えます。

サラサラの高通気防水生地で快適&安心!

BOKUNOKICHI 室内空間
楽しかったナイトタイムが終わり、朝になって目を覚ますと、外はすっかり明るくなっていました。

マットから上体を起こして真っ先に気になったのが、結露の発生具合です。ダブルウォールと比べるとシングルウォールは結露が起こりやすく、この弱点が気になる方は多いでしょう。

BOKUNOKICHI 素材
それが「BOKUNOKICHI」はどうかというと、実際に触れてみても内側の生地がまったく湿っていません。洗濯物を干したあとのようにサラサラしていて、結露のケの字もありませんでした。
 
「BOKUNOKICHI」に使われているのは、素材メーカーと共同で開発した高通気防水素材。湿気をコントロールするトリコットを裏地に使用した3レイヤー構造で、高いレベルで、耐水圧、透湿性、通気性を備えています。
 

耐水圧:4,500mm
透湿性:25,000g/m2・24hr(B-1法)
通気性:高耐水圧タイプのエントラントの約60倍・高透湿タイプのエントラントの約10倍の通気性を確保。
(ガーレ法(100ccの空気が生地を通過する時間を測定)による検査結果)

 

BOKUNOKICHI シームテープ
しかも、すべての縫い目に浸水を防ぐシームテープが接着されているので、「BOKUNOKICHI」は多くの登山用テントと同じ完全防水仕様。
 
形がそっくりなツェルトは、防水コーティングを施した生地を使っているものの完全防水ではないので、雨の日に使うとどうしても雨漏りが心配。その点「BOKUNOKICHI」は完全防水なので安心の居住性を約束します。この安心感は、筆者の心を鷲掴みにしました。
 
そして、出発に向けてテントを撤収しながら、こんなことを考えたのです。
 
使うシーンを選べば、BOKUNOKICHIはすごく良いテントかもしれないな

使い心地と安心感の高さは、こんなシーンにぴったり!

BOKUNOKICHI
今回試した「BOKUNOKICHI」は、大きく開く入口の使いやすさ、それに伴う抜群の開放感結露しづらい高通気防水生地による安心感といった特徴が、想像以上に魅力的。
 
もし筆者が、ツェルト、登山用テント、そして「BOKUNOKICHI」をそれぞれ持っていたら、こんな風に使い分けると思います。
 
ツェルト
どうしても軽量化しないといけない厳しい山行
 
登山用テント
稜線上に設営する必要がある山行
 
「BOKUNOKICHI」
山腹でのんびりとテント泊を楽しむ山行
(ツーリングやキャンプなどにも)

 
今回サンプルを使った沢沿いの幕営適地のほか、樹林の囲まれたテント場、麓のキャンプ場など、それほど険しくないフィールドで使う様子を想像するだけで、魅力的な使い心地に、つい顔がほころんでしまいます。
 
大自然に抱かれてリフレッシュしたいときは、「BOKUNOKICHI」のような開放的で安心できるテントがぴったりですね!
 

プロモンテ BOKUNOKICHI-1(1人用)VB-100

カラーオリーブ
素材[本体表地]20Dナイロンリップストップ、[本体裏地]7Dナイロントリコット 、[ラミネート]高通気エントラント、[グランド部/前室]20Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
サイズ間口205×奥行90+前室40×高さ105cm
重量約860g(総重量約1,020g)
付属品マグネシウムペグ(16本)、張り綱6本/テクノーラ(アラミド)、本体収納袋 ※ポールは付属されておりません。

プロモンテ BOKUNOKICHI-2(2人用) VB-200

カラーオリーブ
素材[本体表地]20Dナイロンリップストップ、[本体裏地]7Dナイロントリコット 、[ラミネート]高通気エントラント、[グランド部/前室]20Dポリエステルリップストップ(ポリウレタン防水加工)
サイズ間口205×奥行120+前室40×高さ105cm
重量約860g(総重量約1,020g)
付属品マグネシウムペグ(16本)、張り綱6本/テクノーラ(アラミド)、本体収納袋 ※ポールは付属されておりません。

焚き火用難熱オプションシート OGD-101(BOKUNOKICI-1,-2兼用)

カラーダークブラウン
素材ポリエステル100%(撥水加工)
サイズ150×120cm
重量約250g



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