季節ごとに、何度も登ると新しい発見がある

家から近くて頻繁に通ったり、自宅や職場から、あるいは通勤中などに日々眺めたりする、自分のホームと感じられる「ホームマウンテン」ができると、山登りの新たな楽しみが見つかります。
山ストールをデザインする上久保さんが赤城山を紹介

上久保 匡人さん(プライレット)
群馬県桐生市出身。大学時代に山登りを始め、卒業後はワーキングホリデーでカナダのバンフへ。帰国後、地元桐生市にて「PRIRET(プライレット)」を立ち上げ、山ストールやTシャツなどオリジナル商品を製造・販売。2018年には吾妻山の麓にアウトドアのセレクトショップ&コーヒーショップ「AZM BASE(アズマベース)」もオープン。
今回のゲスト、上久保さんがおすすめするのは、上久保さんのホームマウンテンとも言える「赤城山」。
群馬県の中央部にあり、地元の桐生市からもよく見えるため、赤城山を見ると「帰ってきたな〜!」と感じるのだそう。年に2回ぐらいは登りに来るとのこと。
地元の人に親しまれる赤城山

「赤城山」は麓から眺めたこの山域全体を指し、赤城山という山はありません。
標高1,828mの黒檜山を主峰に、全部で12の山と、その中央のカルデラやカルデラ湖である大沼も含めて、赤城山と言います。日本百名山の一つであり、榛名山(はるなさん)、妙義山と並んで上毛(じょうもう)三山とも呼ばれます。
春にはアカヤシオやレンゲツツジの群生、秋には紅葉、冬には初級の雪山登山が楽しめます。

上久保さん
僕は夏が好きですね!大沼湖畔でのキャンプも楽しいです。

今回は、大沼湖畔から主峰の黒檜山に登って、駒ヶ岳へと縦走して下山する、最もオーソドックスな周遊コースを上久保さんと歩きます。
黒檜山登山口からスタート
おのこ駐車場をスタートし、左手に大沼と赤城神社を見ながら舗装路を20分ほど歩いて、黒檜山登山口へと向かいます。
赤城神社に渡る、大沼にかかる啄木鳥橋(きつつきばし)は(写真1枚目)改修工事中で、今は橋脚のみ。その美しい姿は改修後のお楽しみに。
濃い緑の中で黒檜山へ向かう
最初は美しい新緑の樹林帯の中、ゴツゴツした大きな岩の多い急坂を一気に登っていきます。
標高が上がるにつれて、木々の間から大沼を見下ろす見事な眺望が開けてきます。2時間ほどで黒檜山の山頂に到着!主峰なので、ここに「赤城山」の山頂標識があります。

上久保さん
この周遊コースは逆回りもできますが、この黒檜山の尾根が岩場の急坂で下りにくいです。ただ、雪がたっぷりある時は尻セードで一気に下ることもありますよ!
山頂は開けていますが、眺望はそこまでありません。山頂から歩いて10分ほどの展望地まで行くと、そこは大パノラマ!
沼田の街の向こうに、谷川岳や奥日光連山が見えます。休憩するならこの展望地がおすすめ。
ひょいと顔を出す小沼。駒ヶ岳を経由して帰途へ
黒檜山の山頂まで登ったら、ピストンで先ほどの急坂を下るよりも、駒ヶ岳まで縦走して下山したほうが、早くおのこ駐車場に戻れます。
黒檜山山頂から駒ヶ岳方面に少し進むと、黒檜大神の石碑と鳥居が。途中に小沼を見下ろしながら、緩やかに下った先にある鞍部の大ダルミは笹原になっていて、もう一つのおすすめ休憩スポット。
登り返すと、黒檜山山頂からは50分ほどで、駒ヶ岳の山頂に到着!下山は急ですが、階段が整備されているので歩きやすい道です。
百名山が11座もある群馬の山

群馬県には赤城山以外にもたくさんの山があります。日本百名山だけでも11座あるほか、2003年には「ぐんま百名山」も選定されています。
山に囲まれて暮らしたカナダのバンフから帰国後、やはり山豊かな地元に帰ることにした上久保さん。

上久保さん
帰国した時、大学時代に住んでいた東京に住むことも考えてみたんですが、山に囲まれた生活を手放せなくて「赤城山を離れられないな」と(笑)。
桐生市の相生町出身の上久保さんにとって、登る山としてさらに身近なのは、標高481mの「吾妻山」。
保育園や小学校の遠足で登ったり、中学生のころ友達と遊びに行ったりと、子どものころから慣れ親しんできた遊び場です。今でもサクッと山に登りたい時は、吾妻山に向かいます。

上久保さん
吾妻山は標高は低いけど山頂からの眺望はよくて、天気がよければスカイツリーや富士山も見えるんですよ!
山ストールには群馬の山の等高線が

上久保さんのブランド「プライレット」の主力アイテムが、シルク混の糸を使った山ストール。
シルクは肌触りがいいだけでなく、紫外線の吸収、速乾性、抗菌性、保温効果などが半永久的に続く、登山に嬉しい素材なのです。広げてみると、そこにデザインされているのは赤城山の等高線!

この山ストール、群馬県桐生市の伝統織「風通織(ふうつうおり)」で織られています。40年以上前の希少なシャトル織機を使って、縫い合わせではなく無縫製で、乾きやすく保温性のある筒状の二重構造に。
さらに、この両面プリントは地元の職人の手で片面ずつ一枚一枚プリントしたもので、最初は「両面プリントは無理だ」と断られたそう。それでも試行錯誤して今の形に。使い込むほどに味のある色味になっていきます。
赤城山から始まった等高線のデザイン、現在は谷川岳と妙義山もあります。
等高線以外のデザインもあり、デザインと色、さらに両面プリントの組み合わせもあって、どれを選ぶか迷ってしまいます……!
地元に「居場所」があるからできること
2018年末には、吾妻山の駐車場から徒歩2〜3分の場所に、アウトドアのセレクトショップ兼コーヒーショップ「アズマベース」をオープン。
山登り好きはもちろん、地元のサイクリストや、吾妻山を拠点とするスカイランニングのクラブチーム、登山道を整備する人たちなどが集まり、地元の人間関係がどんどん広がっています。店舗だけでなく外にもスペースがあり、友達とBBQを楽しんだりすることも。

上久保さん
吾妻山に行く人が必ず通る場所なので、今後は登山者の昼食用に、お弁当やおにぎりなどの販売も始める予定です!
着用したのは、スイスの復活ブランドROGER EGGER

ゼビオグループのスポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」や「ヴィクトリア」、「エルブレス」、オンラインショップで購入できます。
好みで選べるキャップ。絶妙なつばの長さが使いやすい
ROGER EGGERは帽子の種類が豊富です。
「トレイルキャップ」はトップがフラットになったワークキャップ風の形と、短めのつばが特徴。どこか大人っぽい落ち着いた印象になるため、老若男女におすすめできます。
トレイルキャップを詳しく見る
「トレイルハイクキャップ」は両サイドが大きめのメッシュ生地になっていて、夏にぴったり!ROGER EGGERのロゴがぐるりとついたデザインも特徴的です。
トレイルハイクキャップを詳しく見る

ボールハイクキャップを詳しく見る
風が強い頂上や稜線にさらっと羽織れるウィンドシェル
超耐久撥水素材の「EPIC」を採用したウィンドシェルジャケット「EPIC WINE SHELL JKT」は、山行中の風が強い時や、タウンでも活躍。
ポケットを裏返してくるくると入れれば、コンパクトに収納できます。
※ゼビオの店舗で販売しています。
Tシャツはハリのある素材で心地いい

胸にシンプルなロゴの入った「AIRY LOGO LABEL TEE」。吸汗速乾、ストレッチ、UV機能のあるポリエステル100%のTシャツは、肌触りがよく使い勝手も抜群。AIRY LOGO LABEL TEEを詳しく見る
柔らかく着脱しやすい3レイヤーのレインウエア
耐水圧25,000mm、透湿性25,000g/㎡・24hrsの独自の透湿防水素材「CLIMASENSOR」を採用した3レイヤーのレインジャケット「CLIMASENSOR RAIN JKT」。柔らかな素材で着脱しやすいのが特徴です。
CLIMASENSOR RAIN JKT(メンズ)を詳しく見るCLIMASESOR RAIN JKT W(レディース)を詳しく見る
今回行ったコースは…
合計距離: 4.91 km
最高点の標高: 1805 m
最低点の標高: 1347 m
累積標高(上り): 539 m
累積標高(下り): -539 m
最高点の標高: 1805 m
最低点の標高: 1347 m
累積標高(上り): 539 m
累積標高(下り): -539 m
コース&所要時間
おのこ駐車場(15分)→黒檜山登山口(90分)→駒ヶ岳分岐(5分)→黒檜山山頂(10分)→展望地(10分)→黒檜山山頂(5分)→駒ヶ岳分岐(5分)→黒檜大神石碑(45分)→駒ヶ岳山頂(30分)→駒ヶ岳登山口(5分)→おのこ駐車場
3時間40分(行動時間)
アクセス
おのこ駐車場までのアクセス
公共交通機関:JR両毛線「前橋駅」から関越交通バス赤城山ビジターセンター行きにて「赤城山ビジターセンター」バス停まで約1時間10分
クルマ:関越自動車道 赤城ICから約40分、関越自動車道 前橋ICから約60分、北関東自動車道 伊勢崎ICから約60分
Sponsored by 株式会社マイノリティー