「保温力」×「使い勝手の良さ」の好バランス! <パタゴニア>フィッツロイ・ダウン・フーディ
保温着は冬山登山の必須アイテム。どのモデルを選ぼうか悩んだとき、<パタゴニア>の「フィッツロイ・ダウン・フーディ」も一押しです。使って分かったおすすめポイントと、化繊綿を使う「DASパーカ」との違いについて深掘りレビューします。
2023/05/11 更新
編集者
YAMA HACK編集部
月間350万人が訪れる日本最大級の登山メディア『YAMA HACK』の運営&記事編集担当。山や登山に関する幅広い情報(登山用品、山の情報、山ごはん、登山知識、最新ニュースなど)を専門家や読者の皆さんと協力しながら日々発信しています。
登山者が「安全に」「自分らしく」山や自然を楽しむサポートをするため、登山、トレイルランニング、ボルダリングなどさまざまなアクティビティに挑戦しています。
YAMA HACK編集部のプロフィール
制作者
山岳ライター
吉澤英晃
群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。
吉澤英晃のプロフィール
アイキャッチ画像、本文内画像撮影:筆者
冬山登山には暖かい保温着が手放せない

震えるような寒さが続く冬は、日常でも暖かい保温着が手放せないですよね。麓より気温が下がる冬山では、保温着の重要性がよりいっそう向上します。
とくに山での体温低下は命に関わる問題なので、十分な保温力を持つ高機能ウェアが必須です。
これが「テクニカル・ダウン」の一押しモデル!
カジュアルシーンでも人気の高いアウトドアブランド<パタゴニア>では、ダウンを封入した登山用の保温着を「テクニカル・ダウン」というカテゴリーで展開。
そのなかで冬山登山の一押しが、「フィッツロイ・ダウン・フーディ」です。

中綿に使われている素材は、800フィルパワーのアドバンスト・グローバル・トレーサブル・ダウン(※)。
シェルにもリサイクル素材を使うなど、パタゴニアらしい環境に配慮した作りが特長のひとつで、国内の幅広い冬山に対応する保温性も備えています。
※強制的に餌を食べさせたり、生きたままの羽毛採取が行われていない鳥からの供給であることが追跡可能・保証されているダウン
そんなあったかダウンジャケットを数回に渡り冬山で使用した結果、ブランドの名に恥じない納得の高品質に大満足! 気づいたおすすめポイントを詳報します。
厳冬期に試して分かった4つのポイント
使って気づいた特長のなかでも、秀逸と感じたのが「保温力」「収納力」「使い勝手」「質の高さ」の4点です。
①マイナス17℃の寒さも凌げる保温力

12月の末に八ヶ岳に向かったとき、赤岳鉱泉で確認した気温はマイナス17℃。じっとしていると指が千切れるかと思うくらいの凄まじい低温化の状況でも、羽織ると確かな暖かさを実感できました。
しっかり内側に熱がこもる感覚があり、保温力の高さは言うことなしです。
②内ポケットがテント設営で大活躍

年末と年明けのテント泊山行で関心したのがこちらの特長。左手側の内側に大きなポケットがあり、これが非常に使いやすい。テントを設営するときに出る中身を抜いた収納袋を管理するのに超絶便利なのです。
開口部が広いので袋をサッと入れることができ、きちんと紛失を防げます。
③簡素な袖口で使い勝手がいい

袖口を絞るにはベルクロの方が優れますが、脱ぐときにいちいち緩めないといけないのが玉にきず。
その点、ゴムシャーリングは手首にしっかりフィットしつつ、冬山用の分厚いグローブをした状態でもサッと羽織れてサッと脱げる。この使い勝手の良さは、環境が厳しい冬山で重要なポイントです。
④ロフトの回復速度が驚異の速さ

以前使っていたダウンジャケットはバックパックから取り出したときに膨らむまでに時間がかかっていたのが、フィッツロイ・ダウン・フーディはすぐに元の状態まで復活。
何度か使ううちに気づいたこの特長は本当に驚きで、質の高さをまざまざと見せつけられました。
“ここもイイ”と感じた特長
使い勝手の良さは細部にも。仕様やサイズ感を紹介します。