北海道では「エゾカンゾウ」|【北海道】サロベツ湿原
見ごろ:5月~7月
北海道ではニッコウキスゲはエゾカンゾウとして親しまれています。北海道の中でもエゾカンゾウの名所として知られるのがサロベツ湿原。日本三大湿原の一つで、大きさはJR山手線内側が入るほど。
見渡せないほどの広大な湿原に無数に咲き乱れるエゾカンソウ、天気が良ければ「利尻富士」がそびえる利尻島をバックにした絶景を楽しめます。
日本一の密度で咲き誇る!|【福島県】雄国沼湿原
見ごろ:6月下旬から7月初旬
標高1,000mの位置にある裏磐梯の雄国沼(おぐにぬま)湿原は、なんと「ニッコウキスゲの面積当たりの生息株数 日本一」を誇ります。
湿原に高い密度で咲き誇る姿は圧巻、日本全国から観光客やハイカーが訪れる絶景スポットです。
本場!日光のニッコウキスゲ|【栃木県】霧降高原キスゲ平
見ごろ:6月中旬から7月
ニッコウキスゲの呼び名の由来になった日光。日光の中でもニッコウキスゲの観賞スポットとして、特に有名なのが「霧降高原キスゲ平」。標高1,300m~1,600mにかけて広がる高原の霧降高原のキスゲ平園地があり、たくさんのニッコウキスゲが群生することで有名です。
1,445段の階段が整備された「天空回廊」はニッコウキスゲが咲く斜面の散策を楽しむことができます。
まるで絵画のような美しさ|【群馬県・福島県】尾瀬・大江湿原
見ごろ:7月中旬から7月末
日本一有名な湿原といっても過言ではない「尾瀬」。この尾瀬の夏の主役は「ニッコウキスゲ」です。
唱歌「夏の想い出」がヒットするまでは、尾瀬の花といえばミズバショウではなくニッコウキスゲだったそう。尾瀬ヶ原も有名ですが、大江湿原のニッコウキスゲは植生密度が高くオススメ。尾瀬沼とカラマツを背景にビッシリと咲き誇る風景は、まるで絵画のようだと人気です。
見ごろは2週間程度と短いのでご注意。
天空の湖畔を黄色に染めあげる|【群馬県】野反湖
見ごろ:7月上旬~7月中旬
標高1,500m「天空の湖」とも称される野反湖。野反湖ではニッコウキスゲは「ノゾリキスゲ」と呼ばれます。そのノゾリキスゲは、見ごろを迎えると湖畔を黄色に埋め尽くすことで有名。付近は散策路やキャンプ場もあり、1日中ノゾリキスゲを楽しむことができます。
さわやかな高原のニッコウキスゲ|【長野県】霧ヶ峰・車山高原
見ごろ:7月上旬から8月上旬
どこまでもなだらかな丘が続く「霧ヶ峰・車山高原」。7月中旬をピークとしてニッコウキスゲが咲き乱れます。特に「車山」の斜面に咲くニッコウキスゲは圧巻!
ニッコウキスゲをはじめとして夏の花が咲く「八島湿原」と一緒にめぐるトレッキングコースが人気です。
様々な変異種や近似種が日本各地に
ニッコウキスゲによく似た花を近所などで見た人も多いのでは?実は日本各地に近似種や変異種が自生しています。
例えば、以下のような花があります。
危険有毒!|ヒメカンゾウ
高さはニッコウキスゲより低く花茎は25cm-40cmぐらいで、5月頃に咲きます。近畿北部~北海道に分布します。なお、有毒なので食べることはできません。
東京の希少種|ムサシノキスゲ
東京都府中市の浅間山(せんげんやま 標高79.6m)だけに自生する希少種。5月初旬から中旬にかけ開花し、翌日まで咲くのが特徴です。
北海道の固有種|エゾキスゲ
花はレモンイエローで5月から7月頃咲きます。日本では北海道のみに自生し、夕方に咲き朝方しぼむのが特徴。
飛島と佐渡島しか自生しない|トビシマカンゾウ
山形県の飛島で発見されたことが由来。花期は5~6月頃、花茎は1m以上でニッコウキスゲより大型です。新潟県佐渡島の大野亀の大群落は有名で、飛島と佐渡島のみに自生しています。
夕方から咲く|ユウスゲ
花期は7月から9月で、花茎は1m-1.5mと大型です。九州から本州に分布し、夕方から咲き朝方にしぼみます。
どれもよく似ていてパッと見では区別がつきません。場所や花期、大きさなどで区別しましょう。
日々新たに咲くニッコウキスゲ
ニッコウキスゲの花言葉は「日々を新たに」「晴れた日の喜び」「心安らぐ人」。晴れた日に、日々新たに花を咲かせ、たくさんの人々の心に安らぎを与えてくれています。そして、もう一つの花言葉が「夏美人」。
夏になったら、ぜひ、高原の”美人”に会いに行ってみましょう。