プロカメラマンと行く、北八ヶ岳フォトトレッキング
白駒池や高見石周辺は、登山道には苔がたっぷりとありマクロ撮影を楽しむにはうってつけのフィールド。
駐車場のある「白駒の池入口」から白駒池では片道約10分、そこから展望のある高見石までは片道約30分でたどり着けます。ゆっくり歩いても、コースタイムは往復2時間ほど。
今回のように撮影目的の登山の場合は、できる限り撮影に時間をかけられるように、このくらいのコースタイムで歩き通せるルートを選ぶことをおすすめします。
ダイヤルひとつでマクロモードに切り替えできる
撮りたいものを見つけたら、モードダイヤルを顕微鏡のマークに合わせてマクロ撮影モードへチェンジ。厚手のグローブを着けたままでも、簡単に切り替えできます。
Tough TG-6は、4種類のマクロ撮影モードを搭載。
①顕微鏡モード
被写体に1㎝まで近づいてマクロ撮影ができる。②顕微鏡コントロールモード
被写体に1㎝まで近づいているとき、顕微鏡の対物レンズを交換するような感覚で表示倍率を1倍、2倍、4倍とワンタッチで切り替えられる。③深度合成モード
ピントをずらしながら撮影し、被写体の手前から奥までピントが合ったように見える画像に合成できる。④フォーカスブラケットモード
シャッター1回で、ピントの位置が少しずつ異なる写真を撮れる。最大30コマまで。
カメラに詳しくなくても、安心して使えます。
①②被写体に1cmまで近づいてもピントが合う「顕微鏡モード」「顕微鏡コントロールモード」
「顕微鏡モード」は、レンズ先端から1㎝という至近距離まで被写体に近づいてマクロ撮影を行えるモードです。
これによって、肉眼では見ることができないダイナミックなミクロの世界を表現できます。
「顕微鏡コントロールモード」は、被写体がレンズ先端から1㎝の位置にあるときに背面モニター上の表示倍率を切り替えられるモード。
最大なんと44.4倍までの拡大が可能。まさに被写体を顕微鏡で観察するような楽しみを味わえます。
③④ピントを自在に操る「深度合成モード」「フォーカスブラケットモード」
一度の撮影でピントをずらしながら複数の画像を撮影し、それらを用いて被写界深度の合成を行なってくれるのが「深度合成モード」です。
通常マクロ撮影では、左の写真のように手前のキノコや苔にピントが合い、奥の落ち葉はぼやけてしまいます。しかし、このモードを使えば、右の写真のように全体的にピントが合ったクリアな一枚に仕上げることができます。
とくにマクロ撮影の場合、ピントをどの位置に合わせるかによって写真の印象は大きく変わります。
「フォーカスブラケットモード」は、シャッターを1回押すだけで、ピントの位置を少しずつずらしながら最大30コマの写真を撮影できる機能。
撮影後に、一番いい位置にピントが合っている一枚を選ぶことが可能に。1枚目の写真は白いキノコに、3枚目の写真は触覚のように飛び出ている苔にピントが合っているのがわかるでしょうか?
プロカメラマンが伝授!マクロ撮影時のワンポイントテクニック
夏山から雪山までフィールドで数多くの撮影を行ってきた廣田さんに、より魅力的な写真を撮るためのマクロ撮影のテクニックを教えていただきました。
霧や曇りで光がない場合、ヘッドライトの光を被写体に当てる
とくに曇天時や日暮れ間近の森のなかのように光がたっぷり届かない場所で撮影を行なう場合、被写体にヘッドライトなどの光を斜め45度下から当ててみます。
そうすると、思いがけないほどにドラマチックな写真が撮れてしまうことも!
ヘッドランプのモデルによっては、光の色を選べるものありますよね。光を白色から暖色に変えてみると、さらに印象が変わります。
また真っ白な布をレフ板代わり持ち込み、布の面に光を当てて被写体全体に光が当たるようにするというテクニックも教えてもらいました。
ブレないようシャッターはセルフタイマー使う
暗い場所でマクロ撮影を行なう場合はとくに、シャッターを押す動作で手ぶれする恐れがあるので、セルフタイマーを活用しましょう。
荷物に余裕があれば、ミニ三脚を持ち込むのもおすすめです。手ぶれ防止に、より効果を発揮します。
グランドシートやザックカバーを敷く
マクロ撮影は、ヒジやヒザを地面について撮影することが多くなります。一日中撮影をしていた服がじんわり濡れている! なんてことも。そこで便利なのが、登山時の必須アイテムのひとつ、ザックカバーです。
ザックカバーをお尻に敷いていれば、気兼ねなく撮影に集中できるはず。
こだわりを深めるためのアクセサリーやアプリも充実
Tough TG-6はアクセサリー(別売)やアプリでの拡張機能が充実していることも魅力のひとつ。
ここでは、登山で使いやすいアイテムを見ていきましょう。