夏の低山なら、コットン+シルクもありかも!
「できるだけ天然素材でアクティブウェアを」それがヒアネス目指しているものです。
そこで、ウールに次いで手掛けたのが、コットンだそうです。使用するのは環境にやさしいオーガニックコットンです。
でもコットンは吸湿性は高いですが、速乾性が低く、汗をかいて着ていると重くなり、乾きが遅いので汗冷えします。だからスポーツでも山でも、コットンを行動中に着用するのはNGです。
そこで、汗に濡れても軽い着心地で乾きやすく、そしてアクティブウェアとしての滑らかさも備えたコットンTシャツを模索。
62番手というTシャツ用のコットンとしては極細の糸を採用。インドの紡績工場でこの糸とシルクを撚り合わせ、特殊な62双糸という糸を開発したそうです。
見た目はコットンのざっくり感があり、手触りはスムーズ。着心地はコットン的なやわらかさとシルクの滑らかさが融合しています。
いや、これ、かなりステキな気分にしてくれる着心地です。
スーパー素材シルク混紡だからこその気持ちよさ
シルクは、人間の皮膚と同じタンパク質からできている天然繊維。だから人間の肌と親和性が高く、触れた際に気持ちよさを感じるのです。また吸汗、速乾、通気、清涼、保温性も装備しています。
コットンは山ではNGですが、このコットン+シルク素材であれば、夏の低山であれば、問題ないように思えました。
ですが、ヒアネスによると、このTシャツは街のランニング用に開発したものなので、コットンの割合が高く、山では汗冷えする可能性があるので推奨していません。
でも、今回気温25℃、晴れ、弱い風が吹く標高2000m級で着用したのですが、その際はかなり調子がよかったんです。
それに20キロのロードランニングで大量の汗をかいたテストもしてみたのですが、汗が絞れる程まで濡れると、化繊がいい、ウールは乾きにくい、コットンは論外なんて言うより、山では速やかに着替えた方がよいです。
日常使いでの程よさを目指したショーツは、山に似合う
ランニングショーツというと、エリートランナーが履く丈の短いスポーティなデザインを想像します。でも、ヒアネスのランニングショーツは日常履きも想定。長めの丈を採用しています。
ULハイカーが愛用するパタゴニアのバギーズショーツに似た雰囲気がありますが、これはインナーがなくショーツのみ。
商品名の「シュガーケイン」はサトウキビの意味。このショーツには、サトウキビ由来のポリエステルが使われているのです。
このポリエステルは高いストレッチ性を誇り、環境負荷の高い重化学素材のスパンデックスを使用しなくても動きやすさを確保しています。
動きやすさには、撥水性の高さも貢献
大量の汗をかいているのに、ショーツが汗で濡れて足の動きを邪魔することがありませんでした。「なぜだろう?」と試しにボトルの水をショーツに掛けてみると、上の写真のように水は吸収されず玉のように転がりました。
水分は吸収しませんが蒸気は通すようで、ゆったりシルエットと相まってムレは感じませんでした。だから激しく動いても快適なままです。
またランニング用のショーツということで、背面側にジッパー付きのスマホ収納ポケットがあります。ハイク時はバックパックと干渉する位置なので使用には向きませんが、バックパックを下ろした際には有効でしょう。
またフロント左右にハンドポケットもあります。少し浅めですが、手ぬぐいや行動食の収納に便利です。
シュガーケイン ショーツ(メンズ)シュガーケイン ショーツ(ウィメンズ)
ツバの大きさ、軽さ、色味、どれも最高
そう説明されてこのキャップを被ってみれば、なるほど確かにちょうどいいツバの大きさ、そして日本人の大きめの頭に馴染むシルエットです。
被っていないときには手のひらに収まるほどコンパクトに丸めることもできます。重さはわずか26g。被っていると重さを感じず、ランニング以上に着用時間の長い山では、ありがたい軽さです。
アウトドアに似合うオリーブグリーン
現在、カラーラインナップはブラック、ホワイト、そして今回着用したオリーブグリーンの3色が用意されています。特にこのオリーブグリーンは、淡い色味で主張が激しくないので、山の風景によく似合います。サイドとトップの生地はドット状の穴が開き、暑い夏にぴったりです。
ボーダレスに着られるウエアだからこそ
「体を動かすことの喜びを伝えるウエア」は、なにかひとつのアクティビティーやスポーツに特化したウエアではなく、ひとりの人がいろいろなアクティビティやスポーツに取り組むことを応援するウエアだと感じられました。
そしてその考え方は、山だけを楽しむのではなく、山を含めた地球を楽しむという、より広い視野で自然と触れる人がもっともっと増えることを希望しているようにも思えます。
だから、自分を限定しない自由さを持った人ほど、ヒアネスのよさを実感できるでしょう。
それでは皆さん、よい山旅を!