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高尾山=激混み観光登山でしょ? その固定概念を覆す【高尾山2.0】で混雑なしの山歩きをやってみた(3ページ目)

八王子城跡への登山道

撮影:washio daisuke(八王子城跡への登山道)

登山道には石段が点在し、かつての城跡の趣を色濃く留めています。尾根上の平坦な場所も、出丸と呼ばれる砦を築くために均された場所。随所に設置された案内板で、その成り立ちを知ることができます。

八王子城跡本丸跡

撮影:washio daisuke(八王子城跡本丸跡)

八王子神社の裏手にあるピークが本丸跡。いったん中腹まで戻り稜線を北に進むと、展望ポイントの大六天や向山北砦を経て、武田信玄の娘・松姫が尼僧となって暮らした心源院に下山します。

陣馬縦走よりもハード(?)な鍛錬コース|北高尾山稜(混雑レベル:1.5)

ルート上唯一のエスケープルート・黒ドッケ

撮影:washio daisuke(ルート上唯一のエスケープルート・黒ドッケ)

最後にご紹介するのが、八王子城跡から西に連なる北高尾山稜。コースタイムが長く、ひとつひとつのピークのアップダウンが激しく、エスケープルートも狐塚峠から小下沢林道へのルートが崩落しているため(2021年6月現在)、黒ドッケから陣馬街道への1ルートのみ。ハードながらも静かな縦走が楽しめる、トレーニングにはもってこいのマイナールートです。

北高尾山稜ルート マップ

地図の出典:YAMAP(北高尾山稜ルート)
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:約6時間35分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表
ルート概要
摺差バス停(80分)→富士見台(50分)→狐塚峠(40分)→黒ドッケ(70分)→関場峠(40分)→堂所山(65分)→景信山(40分)→景信山登山口(10分)→小仏バス停

アクセス

・往路:JR・京王「高尾」駅北口より京王バス乗車−「摺差」バス停下車(バスで約8分)
・復路:京王バス「小仏」バス停より乗車−JR・京王「高尾」駅北口下車(バスで約21分)

コースのポイント

富士見台からの眺望

撮影:washio daisuke(富士見台からの眺望)

摺差(するさし)バス停からJR中央線と中央自動車道をくぐり、尾根を進むと富士見台へ到着。木々の間からわずかに眺望が広がります。この先の鞍部から、いよいよ北高尾山稜に合流です。

北高尾山稜の登山道

撮影:washio daisuke(北高尾山稜の登山道)

ここから堂所山手前の関場峠までの間には11ものピークが連なります。ひとつひとつのピークの標高差も大きく、険しい登り返しの連続。展望も樹間からわずかに景信山や堂所山が見えるのみで、ひたすら樹林帯を進みます。
堂所山の山頂標識

撮影:washio daisuke(堂所山の山頂標識)

堂所山から先は、奥高尾縦走路に合流。登山道の幅自体が広く、小さなピークにはまき道も設置されており、マイナールートと人気ルートの差を実感するでしょう。最後のピークである景信山を経て、小仏バス停に下山します。

「近い、便利」だけじゃない。リピートしたくなる高尾山2.0!

景信山から見た八王子城跡〜北高尾山稜の山並み

撮影:washio daisuke(景信山から見た八王子城跡〜北高尾山稜の山並み)

いかがでしたか?

「高尾山?いまさら登らなくても……」「高尾山って観光登山でしょ?」なんて思っていた人にこそ知ってほしい、高尾山を経由しなくとも多彩なルートで山歩きを楽しめる、高尾山域の懐の広さ。

「近くて便利。だけどメジャーすぎる高尾山」だけではなく、この4つのルートに代表される「高尾山2.0」もぜひ歩いてみてくださいね。

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