【実践と対策】低山こそ要注意!「登山道のサイン」を見落とさず歩けるか試してみた(2ページ目)

「沢を経由する部分」は登山道を見落としやすい

水根沢林道はその名の通り沢沿いを歩くルートなので、時々沢をまたぎます。

水根沢ルート

出典:国土地理院(赤い矢印、文字、ルート、矢印は筆者が追加)

水にザブザブ入っていくような渡渉はなく橋を渡ることが多いのですが、水の流れが少ない沢を歩いてまたぐような箇所もあります。

渡渉用の橋

撮影:筆者(橋が渡されている渡渉ポイント)

橋なら道と道が繋がっているので迷う人は少ないのですが、沢をまたぐ場合は、沢で道が寸断されてしまうため道迷いポイントになります。

例えばこんな沢と倒木トラップに要注意

ここでは、登山道が沢にぶつかり倒木が道を塞いでいました。こういう場所では先が見えにくく道を見失いやすいです。

道がわからない

撮影:筆者(倒木があり渡渉後の道がわかりにくい)

下の写真の様に、少し左に登ってから斜面を右に登っていくのが正解です。ですが、沢からすぐ右に進む踏み跡も残っており、多数の登山者がここで道を間違えたことが伺えます。

正しい登山道

撮影:筆者(右も歩けそうな気配があるが左が正解)

正しい道の方にはピンクテープが貼られていました。過信は禁物ですが、登山道を探す手がかりになります。周りをよく見てテープを見落とさないようにしてください。

道を示すピンクリボン

撮影:筆者(テープが目線位置に巻かれているとは限らない)

「急角度で曲がる道」は見落としやすい

谷を登っている途中で尾根を目指してトラバースする箇所や、トラバースして尾根に乗る箇所では、登山道が急角度で曲がっている場合があります。

急角度で曲がる道

出典:国土地理院(赤い矢印、文字、ルート、矢印は筆者が追加)

上の地図の地点で撮った写真が下の写真です。よほど間違える人が多いのか、道標が立っていました。道標の通り直角に曲がります。

急角度箇所での道標

撮影:筆者(直角に曲がることを示す道標)

登りの場合は写真右下から来て道標で折り返し、左下に進むのが正解です。しかし、右奥にも明瞭な踏み跡が続いていましたし、左奥へも沢へ向かって踏み跡が続いていました

正しい道以外にも踏み跡が

撮影:筆者(道標以外の方向にも踏み跡がある)

急角度で折れ曲がる道は、正面しか見ていないと見落として真っ直ぐ進んでしまうことがよくあります。この場所は道標がなければかなり多くの人が間違えると思われます。

つい真っ直ぐ歩きがちだが……

下りだと真っすぐ進みたくなる

撮影:筆者(同じ道を上側から振り返ってみた)

特に、上から下ってくると迷いやすいと思いました。まず見えるのは登山道から外れた尾根の踏み跡です。下りながら「あの尾根に進むんだな」と考えていると右の道など目に入らないでしょう

間違った踏み跡のほうがよく見える

撮影:筆者(間違った尾根に真っすぐ進んでしまいそう)

実際、私達が道や道標の写真を撮っていたら上から降りてきた登山者が迷うことなく間違った尾根に進んでいました。あまりに迷わず進んだので、分かってて行ったのかと思ってしまいましたが「そっちじゃないですよー!」と声かけたら「間違えました」と戻ってきました。

視界がいい晴れの昼間でもうっかりしていると道標を見落としてしまいます。暗闇ならヘッドランプの限られた視界しかなく、夕暮れでも焦っていれば道標を見落とすことがあります。

自分がこれからどういう道を歩くのか、広い尾根を下るのか登るのか?斜面を横切るのか谷を登っていくのか?……など、地図を読んで地形を頭に入れて歩いてください。そうすれば、予想した地形と実際の地形とのズレから間違いに気づきやすくなります

ここからが本番、道迷い多発の榧ノ木尾根へ

最後はそこそこの急登があり、榧ノ木尾根に乗りました。一般的には鷹ノ巣山を目指すのですが今回は道迷いしやすい場所をじっくり見るため倉戸山を目指して榧ノ木尾根を下ります。

榧ノ木尾根概念図

出典:国土地理院(赤い矢印、文字、ルート、矢印は筆者が追加)

榧ノ木尾根は尾根が広く登山道が薄い場所が多く、それでいて尾根の分岐も多いためか道迷い遭難がとても多いルートとして有名です。

左の榧ノ木尾根へ

撮影:筆者(今回は奥多摩湖方面へ下山)

それでは、下りながら「ここは危ないな」と思った箇所を見ていきましょう。

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