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安全登山のカギは睡眠にアリ!事前対策&山行中にも取り入れたい”快眠実践法”(2ページ目)

「睡眠負債」を溜めない

早朝出発の多い登山では、睡眠不足のまま活動することになりがち。

そもそも「寝だめ」はできませんが、寝不足の蓄積である「睡眠負債」のある状態での登山は避けたいです。
「睡眠負債」が溜まった状態で登山に行くのは、疲れのたまった体で出かけるということ。

登山に行くことが決まったら、できるだけ早い段階から睡眠をしっかりとって体調を整えていきましょう。

早く寝るために、前日から調整を

翌朝3時に起きるからといって、20時に布団に入っても…恐らくなかなか寝付けないのではないでしょうか。

人間の体内時計のリズムは、朝起きてから15時間後に眠気がやってくるようにできています。
早寝をしたい日は、いつもより早起きした方が、寝付きやすくなります。

《例:いつも23時に寝て6時に起きている人の場合》
いつもの生活 登山前日 登山当日 睡眠スケジュール

画像作成:RIE

また、早めにお風呂に入ってあたたまる、ストレッチをして体をゆるめるなど、就寝の準備も早めにおこなうようにしましょう。
寝る前に、強い光を浴びないことも大切です。カフェインの覚醒作用は、30分後がピークで、半減するのに4時間程度かかるといわれています。
早寝をしたい日の午後は、カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、チョコレートなど)を避けるようにしましょう。

行動中にできることは?当日対策編

登山を楽しむ男女

出典:PIXTA

あくまでも出発前に十分な対策をして、体調を整えておくのが基本。そしてそれができないのであれば、無理をして出かけないという選択も必要です。

ただ、出発してみたものの「どうしても眠たい…」という時の対策をご紹介します。

休憩をこまめにとる

睡眠不足での登山は、熱中症のリスク、高山病のリスクが上がります。
とにかく無理をしない、短めの休憩をこまめにとって体に負担をかけないように動くようにしましょう。

仮眠をとる

コーヒーやガムなど、小手先のテクニックで眠気をごまかしても、根本解決にはなりません。
「眠い」というのは、脳が疲れて休息を求めているサイン。眠い時は、寝るのが一番の解決方法です。
あたたかい気候で体が冷える心配がなければ、仮眠をとるようにしましょう。

眠るときの体勢

撮影:RIE

眠るときの体勢ですが、左の写真のように横になると倒れているように見え、救助が必要だと勘違いされてしまうことも。
右の写真のように、以下の3点をおさえられるとよいでしょう。

●安全な場所をみつけて腰掛ける
●リュックなどで首・頭を固定する形で休む
●スマホのタイマーなどを活用し、寝過ぎない

可能なら15分程度が理想ですが、長時間止まることで汗冷えによる体温低下の懸念も。
気候や体調と相談し、時間は調整しましょう。たとえ1分でも十分効果はあります。

「眠った!」という感覚がなくても、視覚から入る情報をシャットダウンするだけで脳の疲労回復になりますよ。

姿勢を変える

ずっと同じ姿勢で登り続けたり、下り続けたりを繰り返すと、首や肩がかたまって血流が悪くなってしまうことも。
血流が悪くなり、脳に送られる酸素量が少なくなると、より眠気が起きやすくなります。

活動中も、ときどき伸びをする、首や肩をまわすなど、ストレッチを取り入れて姿勢を変えるようにしましょう。

ツボを刺激する

首の後ろ、生え際にある凹んだ部分、「風池(ふうち)」というツボは、脳への血流が促進するといわれています。
首こり、肩こりの他、眠気覚ましにも効果的なので、試してみてもよいですね。

ツボの場所

出典:写真AC(筆者により追記)

<風池のツボの場所>
髪の生え際あたり、左右の外側のいちばん凹んでいるところが風池。
首の後ろの骨の左右の筋肉の両脇に指をおいて、すり上げていきます。
指の腹で痛気持ちいい強さで押してみましょう。

ぐっすり眠るためには?宿泊地編

その日の目的地である山小屋などに到着したら、ゆっくり眠れるように準備をしたいですね。
ここでは「宿泊地でぜひやってほしいこと」をご紹介します。

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