【新潟県・群馬県】平ヶ岳(2,141m)
平ヶ岳は新潟県と群馬県の県境に位置し、山頂部はなだらかな草原状で平坦な山容が特徴的。自然保護のため、山小屋や避難小屋がなく幕営も禁止。そのため、原則日帰りでの登山となりますが、一般的なコースタイムは往復約12時間。日本百名山の中で「日帰り登山の最難関」とも言われています。その分、訪れる人が少ないため自然の奥深さを感じることができます。
【池塘ポイント】ここまで登った人だけのご褒美!自然の作り出す造形美は圧巻
山頂から先にあるのが、平ヶ岳のシンボル・玉子石。ここから眺める、煌めく池塘が散らばる湿原の光景は、ここまで登ってきた人だけのご褒美。自然の造形美に登山の素晴らしさを感じることができます。ちなみに、玉子石は1つの花崗岩が風化によって削られ、芯だけが残った非常に珍しいもの。
【新潟県・群馬県】朝日岳(1,945m)
三国山脈に属する朝日岳は、たおやかな稜線歩きが楽しめる上州の秀峰。山頂からは、谷川岳をはじめ至仏山や燧ヶ岳などを見渡せ、雄大な眺めが素晴らしい。どの登山口からも遠く、稜線に出るまでは岩場や鎖場などの険しい道が続きます。そのため、訪れる人が少なく静かな山が好きな人におすすめ。
なお、前の項目で紹介した巻機山から距離はありますが、上級者なら縦走することも可能です。
【池塘ポイント】池塘と稜線のコラボが美しい
朝日ヶ原湿原が広がる山頂付近から、武尊山や巻機山など上信越の山々を背景に池塘を眺めれば、感動もひとしお。特に秋は、草紅葉に山肌の紅葉、空の青さのコントラストが美しい。もちろん、夏にはハクサンコザクラなどの高山植物が咲き誇ります。
角度によりハート形に見える池塘もあるので、探してみるのも楽しいですね!
【新潟県】火打山(2,462m)
日本百名山&花の百名山に選定されている、高山植物の宝庫・火打山。特にハクサンコザクラ群生の美しさで有名。山頂からは北アルプスや日本海、晴れていれば南アルプスや富士山までも見渡せる大展望を楽しむことができます。
また、山頂付近の「雷鳥平」は北アルプスを除いて新潟県唯一のライチョウの生息地となっています。出会えたらラッキーですよ!
【池塘ポイント】紅葉が絶景と評判の「天狗の庭」は、想像を超える別世界
秋になると山全体が燃え上がるように染まる様は圧巻。「天狗の庭」から山頂を仰ぎ見るのもよし、山頂から天狗の庭を見下ろすもよし。どこを眺めても真っ赤な草紅葉と池塘の絶景が広がります。
もちろん、花の百名山なだけあって夏には高山植物の咲き乱れるワンダーランド。天狗の庭いっぱいに、綿毛をつけたワタスゲの群落が広がり、緑と白のコントラストが美しい。どの季節に行ってもハズレなしの風景に出会えます!
【富山県・岐阜県】白木峰(1,596m)
白木峰は富山県と岐阜県の県境に位置し、両県からアクセス可能な山。登山口からの標高差は小さいものの、山頂からは立山連峰や日本海までも望む360度の大パノラマが広がり、雄大な自然を堪能できます。手軽に訪れることができるので、シーズンには多くのハイカーで賑わう、北飛騨の小さな秀峰。
【池塘ポイント】一見の価値あり!浮島の池と可憐な花々のハーモニー
山頂から足をのばした先には、浮島のある池塘がありなんとも不思議な雰囲気。夏にかけては、緑の草原を貫く木道がニッコウキスゲやワタスゲが満開のフラワーロードとなり、登山者の目を楽しませてくれます。
今回は、白木峰山頂まで登山口から3時間程で登ることができる富山県側からのコースを紹介。白木峰だけでは物足りない場合は、山頂から隣の小白木峰まで縦走するのも◎。白木峰から小白木峰までは片道約90分です。
池塘の絶景を見に行ってみよう!
それぞれ、個性のある池塘が揃っていましたね。池塘のある山は、季節や気候によってさまざまな表情を見せてくれるので、その折々にまったく違う楽しみが待っている場所。その風景に魅せられ、何度もリピートしたくなること間違いなしです。
ぜひ、山の桃源郷”池塘”を目指して登ってみてくださいね。きっと、神秘的な美しさに癒されますよ!