【福島県】会津駒ヶ岳(2,133m)
福島県の会津駒ヶ岳は日本百名山のひとつ。高山植物が楽しめる山としても知られており、新・花の百名山でもあります。山頂付近一帯には広大な湿原があり、高山植物のシーズンにはチングルマやタテヤマリンドウ、ミヤマキンポウゲなどのお花畑が広がります。
特に、山頂から北に延びる中門岳へのなだらかな稜線は、木道が整備され山上とは思えない歩きやすさ。年間を通して人気があるのも納得の山です。
【池塘ポイント】空を映す天上の大鏡!
会津駒ケ岳から中門岳にかけては、広大な湿原が続き池塘が点在するとても美しい登山コース。特に大きな「駒の池」のほとりには山小屋・駒の小屋が建ち、絶好の休憩スポット。天気が良ければ、駒の池に映る”逆さ駒ヶ岳”が見られます。風がない時のミラーリングの美しさは格別。どれだけ眺めていても飽きることがありません。
【新潟県・長野県】苗場山(2,145m)
新潟県と長野県にまたがる苗場山は日本百名山&花の百名山のひとつ。広く平坦な頂上部には、池塘が点在する広大な湿原があり高山植物の宝庫です。期間限定のロープウェイを利用できる手軽なルートからしっかり歩くロングルートまで、多数の登山コースがあるのも魅力。
さらに、広大な山頂からの眺めは雄大。晴れていれば、浅間山をはじめ北アルプスや富士山、妙高山の先には能登半島や日本海には佐渡島を遠望できる大パノラマです。
【池塘ポイント】点在する池塘はまさに神様の田んぼ
山頂部の湿原は、環境省の「日本の重要湿地500」に選ばれており、大小1000以上もの池塘が点在すると言われています。600ヘクタールもの広大な大地には、コバイケイソウ、ワタスゲ、チングルマ、ドウダンツツジ、ヒメシャクナゲなどをはじめ100種類以上の高山植物が群生。春から秋まで次々と花が咲き誇り、まさに天空の楽園です。
池塘に生育しているミヤマホタルイやヤチスゲなどの姿が苗のよう見えることから、山の名がついたとの説もあります。
【新潟県・群馬県】巻機山(1,967m)
新潟県と群馬県にまたがる巻機山は、ユネスコ「エコパーク」にも登録されている日本百名山の一座。機織りの女神が機を織っていたという伝説が名前の由来で、山麓には「巻機権現」が祀られています。
なだらかな稜線歩きが楽しめ、谷川連峰や三国山脈など眺望が見事。7月のニッコウキスゲの時期には、山頂へ向かう稜線一帯が黄色い花で埋め尽くされます。
【池塘ポイント】水面・稜線・高山植物の美しい景色のコラボレーション!
山頂付近のひときわ大きな池塘は伝説にちなみ「織姫の池」と呼ばれています。谷川岳や上越国境の稜線を背景に、一面にワタスゲの白い綿毛が風にたなびく様は、まさに御伽噺の世界のよう。とにかく高山植物が豊富なので、花好きにはたまりません。
他にも、顔のように見える「三ツ池」や、「竜王ノ池」など、池塘群の中で大きなものには名前がついているのも面白いですね。