『ランドネ』編集長が立ち上げた登山コミュニティ『KUKKA party』両方の活動から伝えていきたい想いとは?(3ページ目)

北横岳 冬

提供:KUKKA Party(北横岳で初めての冬山にもみんなで挑戦した)

ーーーそれにしても…『ランドネ』編集長とKUKKA Party、両立するのは大変だと思いますが、どう工夫しているのですか?

佐藤さん
両立できているのは、ひとえに編集部の後輩たちのおかげです。
この場を借りて心から感謝を伝えたいです!

ーーー確かに編集部のみなさん、頼りになりますものね。私もライターとしてとてもお世話になっています。
今後『ランドネ』をこういうメディアにしていきたいという思いはありますか?

佐藤さん
ランドネはこの12年で、読者の傾向もかなり変わりました。

最初は、”音楽フェスに行くような女の子が、非日常を求めて登山も始める”という感じだったのですが、最近はもっと日常の延長に登山がある感じ。

それに伴って喜ばれるコンテンツも、ファッションから”具体的なフィールド・実践的なノウハウ”といった記事に変わってきました。

ーーー確かに、登山が身近なものになってきた気はしますね。同じ雑誌を作り続けていても、伝えることは変わってくるんですね。

佐藤さん
そうなんです。伝える内容も伝え方も変わっていくと思います。
だから、編集部内の企画会議でも常に「ランドネ読者はこうだ」とイメージを固定しないほうがいいよね、と話しています。

 

佐藤 泰那さん

撮影:YAMAHACK編集部

ーーー『ランドネ』とKUKKA Party、両方をやっていく意味を、佐藤さんはどう感じていますか?

佐藤さん
『ランドネ』では、多くの方にワクワクを届けること、KUKKA partyでは、少人数の安心できる仲間で、それぞれの興味を深められる場を一緒に作っていくこと、
この2つでもっとアウトドアを始める方、続ける方を応援していければいいなという思いを持っています。
佐藤さん
今はコミュニティという形を取っていますが、また時代が変われば求められるものも変わるかもしれません。
だからその時その時に求められること、そして自分にできることを考え続けていきたいと思っています。

ーーーKUKKA Partyで今後やっていきたいことはありますか?

佐藤さん
メンバーの好奇心により一層向き合っていきたいです。
そのために、やってみたいことをメンバー同士でも気軽に話してもらって、できるだけ上がったリクエストを叶えられるようにしたいと思っています。

それと並行して、経験ゼロで、でも登山をやってみたいと思っている方がまだまだたくさんいるのかなと思いまして、そういう方に対して、何かできることはないか…と考えています。

一冊の雑誌を定期的に出し続けるということは、時間や体力的に大変なのはもちろん、多くのプレッシャーもあるはず。ですが、どんな時にも笑顔を絶やさず、周りを明るい気持ちにしてくれる佐藤さん。
この柔らかい雰囲気の中に秘めたアウトドアや登山への熱い想いを今回改めてお聞きすることができました。

『ランドネ』とKUKKA Party、それぞれの活動を通して得た知見の相乗効果で、2つの活動がより進化していきそうな予感がします。

ランドネ

ランドネ 雑誌の表紙
女性を中心に、山登りやキャンプ、ピクニックなどアウトドアのアクティビティに興味をもち、自分らしく自然を楽しむ方を応援するメディアで、雑誌は隔月発行。「歩いて出会う。アウトドアの旅へ」をコンセプトに、自然のなかを歩き、ふもと町を旅する魅力を提案。登山やアウトドアに関する基礎知識や、ウエア・道具などの情報も満載!
ランドネ

KUKKA

KUKKA ロゴ
山登りをはじめとするアウトドアを好きな方、これから始めたいと思っている方が、より長くアウトドアを楽しんでいけるコミュニティ『KUKKA party』を運営。企業やプロジェクトのコンサルティングや、コンテンツ制作も行う。
KUKKA party

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