オーブンで1時間とは!煮込むといっても鍋ごとオーブンに入れるとは、日本の「煮込む」とまったく次元が違います。
それでは実食です。
筆者が実際に食べてみたところ、ほのかに羊肉の風味が漂うトマト煮込みといった味わいでした。バリバリのラム肉好きにとっては物足りないと思いますが、「あれ、ちょっとオシャレな味がしますな」といったワンランク上の仕上がりとなっています。
ロコモコ|「ハンバーグのせごはん」とは言わせない
こちらはカフェなどでも見かけることが多い「ロコモコ」。実はハワイ発祥の料理。
ロコモコはごはんの上にハンバーグと目玉焼きをのせて、デミグラスソースやグレイビーソースのような茶色いとろみのあるソースをかけた料理です。ハワイの日系人の間で生まれたのではないかといわれています。(解説:森さん)
へぇ〜、日本人とも縁があるお料理なんですね。だから今回紹介する中でも、食べ慣れている、味の想像がつきやすいという安心感があります。無印の商品名も「ハンバーグの煮込み」ではなく、「ロコモコ」と唯一現地の名前のままなのに納得。
それでは実食です。
森さんのコメント通り、ハンバーグが本格的でボリューム感もばっちりでした。ハンバーグの中まで熱が入るように、湯煎でじっくりと温めるとよりおいしく食べられるでしょう。「ただのハンバーグ乗せご飯じゃん」とは言わせません。れっきとしたハワイ料理、ロコモコです。
カチャトーラ|言葉の響きから、すでに陽気なイタリアン
かちゃとぉら……なんだか踊り出しそうな雰囲気の料理名ですね。イタリアっぽいといえばイタリアっぽい陽気な語感ですが、どういった意味でしょうか?
Alla Cacciatora(アッラ・カッチャトーラ)はイタリア語で「猟師風」という意味です。 肉を焼いた後に香草などを加えて軽く煮込んだ料理を指します。トマトを使って煮るものや、酢の味を効かせて白く仕上げるものなど、バリエーションが豊富です。 鶏やうさぎの肉を使うのが一般的で、仔羊を用いることもあるんですよ。(解説:森さん)
たしかに最近は日本のレストランでも「猟師風煮込み」と書かれたメニューを見かけます。ずばり作り方のコツは?
おいしさを引き出すために、しっかりと肉を焼いた後に煮込む。家のキッチンではともかく、焼く&煮込むというのは山では再現が難しい。燃料だってバカになりません。
それでは実食!
仕方がないかもしれませんが、レトルトにすることで鶏肉がパサパサしていたのが少し気になりました。あと私はカチャトーラと言われるともう少し酸味が強いイメージですね。
言うなれば「THE本格的でおしゃれな鶏のトマト煮込み」でしょうか。具材もゴロゴロ大きく入っており、トマトの酸味もほどよくそそります。これはカリカリのパンに乗せて食べるとたまらん山ごはん部門の優勝候補でしょう。
ブッフブルギニヨン|難読料理は「ブルゴーニュの牛」?
ぶぶ、ぶっふぶるぎによん……。カチャトーラ以上に名前の圧が強いこの料理。ひと息で発音できるか微妙です。
こちらはフランス料理のひとつです。ブッフ(bœuf)は「牛」、ブルギニヨン(bourguignon)は、「ブルゴーニュの」という意味の形容詞。すなわち、ブルゴーニュ地方風の牛肉の煮込み。牛肉の塊を赤ワインで煮込み、煮汁をソースにします。
付け合わせには、拍子木切りにした塩漬け豚ばら肉のソテーや小玉ねぎのグラッセ、シャンピニョンのソテー、ヌイユと呼ばれる手打ちの生麺を添えるのが定番です。(解説:永田さん)
付け合せが「シャンピニョン」。またもや難解ですが、これはキノコのことだそうです。
うおぉ、2〜3時間煮込むと。これはダッチオーブンをもちこむキャンパーならまだしも、山の調理器具では到底作れません!
それではお待ちかねの実食です。
永田さんが言うように、これは確かに完成度の高い牛肉の洋風煮込みです。そしてお値段に対する肉の量が凄まじい。こんなにいいの? 無印さん。
一方で永田さんの指摘通り、赤ワインの風味が足りないようにも感じます。お酒好きの人は赤ワイン片手に、お酒要素を補完しながらいただくことをおすすめします!