保温着の進化が止まらない!化繊とダウンのいいとこ取りなパタゴニア「マクロ・パフ」

2021/03/16 更新

保温着といえば温かくて軽いダウンが定番ですよね。でもダウンは水濡れに弱い特性があり、山での用途が限られてしまう欠点があります。そこでおすすめしたいのが抜群の温かさと濡れに強い特徴をもつパタゴニアの化繊インサレーション「マクロ・パフ」。その保温性や質感、軽さはまさにダウン。マクロ・パフの特徴や、「マイクロ・パフ」「ナノ・パフ」との違いを紹介します!


アイキャッチ画像撮影:筆者

化繊の概念をくつがえすインサレーションがあった!

寒い時期の登山に欠かせない保温着
出典:PIXTA
身体を温かく保つ「保温着」は快適な登山を楽しむための必需品。その代表ともいえるダウンは軽くて温かい優秀な素材です。しかし、ダウンは濡れると保温機能が低下し、簡単には乾かないという弱点も。山での体温低下は命に関わることさえあります。

撮影:筆者(メンズ・マクロ・パフ・フーディ ¥50,600[税込])
そこで活躍するのが「化繊インサレーション」。化繊には水分を含んでも保温性が低下しにくい特徴があるため、濡れを気にせず使えるメリットがあります。とはいえ一般的には、ダウンに比べると重く、質量当たりの保温性が劣るとされており、一長一短なのも否めないところ。

そんな化繊の概念を覆してしまったのが、パタゴニアの化繊インサレーションウェア『マクロ・パフ』。水に強い化繊の特徴とダウンのような温かさと軽さ、質感を持ち合わせた逸材なのです。

《まるでダウン》 マクロ・パフの核となる「プルマフィル」とは?

撮影:筆者(135グラムのプルマフィルを封入。袖とサイドのみ90グラム)
マクロ・パフは2019年にパタゴニアからリリースされた厚手のインサレーション。同社の超軽量インサレーション『マイクロ・パフ』の兄弟分にあたり、マイクロ・パフの2倍近い中綿を封入することで保温性を格段に高めることに成功しました。

プルマフィル
Kyle Sparks© Patagonia, Inc.
そのカギとなるのが、パタゴニア独自開発の中綿素材「プルマフィル」。羽毛に似たヒモ状の構造を持ち、少量でも保温性が確保できるという特徴があります。

このプルマフィルの機能が、マクロ・パフが化繊とダウンの特性を両立することを可能にしました。

1.低温下での停滞・行動に最適

低温下での停滞・行動
出典:PIXTA(写真はイメージ)
マクロ・パフは冬季登山のような極限の環境下にも対応する保温性を持ちます。登山中の停滞時やビバーク時、稜線上での行動など、寒さを感じる場面でハードシェルの上からでもサッとレイヤリングでき、かつ行動着として使える透湿性も備えています。

2.濡れを気にせず使える

出典:PIXTA(写真はイメージ)
濡れを気にせず使えるマクロ・パフは、山でガシガシ使えるのも魅力。たとえば雪の降るなかでのテント設営、結露の多い秋冬のテント泊など、ダウンだと心配な場面でも安心です。山での滞在が長いほど、様々なリスクをカバーする重要なアイテムとなります。

撮影:筆者
表地は耐水性を備えており、乾いた雪であれば問題なく対応可能。雨や湿った雪でも短時間であれば濡れを防げそうです。

撥水性能は少しずつ低下していくので、定期的なメンテナンスも忘れずに。化繊インサレーションはダウンに比べて自宅で洗濯しやすいメリットもあります。

3.ダウン級の軽量性

撮影:筆者(シェルの立体構造により腕の動きやすさも文句なし)
羽毛に似たプルマフィルの構造は、ダウンのような軽さを実現しています。

マクロ・パフ・フーディの重量は425g(メンズMサイズ)。パタゴニアの定番ダウン「ダウン・セーター・フーディ」の428g(メンズMサイズ)とほとんど変わらない重さです。

撮影:筆者
この軽量性を可能にした要素のひとつに独特のキルトパターンがあります。ヒモ状の繊維であるプルマフィルを縦に並べて縫いつけることで、必要最低限の材料でウェア内の空気が循環する構造を実現。大幅な軽量化を可能にしました。

実際の着用感は? マクロ・パフを細かくチェック

ここからはマクロ・パフの着用感やディテールをみていきましょう。




撮影:筆者(メンズ・マクロ・パフ・フーディ|モデル身長:169cm、着用サイズ:S)
着用直後の印象は「とにかく温かい!」。フカフカとした質感と温かさは限りなくダウンに近い印象を受けます。

シルエットはゆったりめで、ハードシェルの上から着込むことを想定し、裾はお尻が隠れる長めの設計。化繊インサレーションが苦手な人でもストレスなく着れるやわらかな着心地です。

シンプルながら、細部の機能も魅力的!

<ポケット>
撮影:筆者
フロントにはふたつのハンドウォーマーポケットとひとつのチェストポケットを配置。いずれも大きめのコード付きで、グローブをつけた状態でも開閉しやすくなっています

ジップには樹脂製ファスナーが採用され、金属ファスナーに比べて軽量かつ凍結に強く、開閉もなめらかです。

撮影:筆者
内側の左右には伸縮性のあるポケットが備わっています。このポケットの用途はスノーグローブなどを入れておくためのものですが、大容量なので何かと小物を収納しておくのに活躍しそうです!

<裾口まわり・袖口まわり>
撮影:筆者
裾口は厚めの設計。さらにドローコードを締めつけることで、冷気や雪の侵入をしっかり防ぐことができます。

ドローコードは左右のポケットにリンクしていて、ポケット内から簡単に調整ができました。行動中でもサッと操作できるのが便利ですね。

撮影:筆者
伸縮性のあるゴムバンド式の袖口はゆったりした作り。ハードシェルの上に羽織った際の着用のしやすさが重視されているように感じます。

<フード>
撮影:筆者(後頭部のドローコードで簡単に調整が可能)
プルマフィルの詰まったボリューム感のあるフードはヘルメットにも対応。まるでクッションに包まれているような感覚で、フードをするだけでも体感温度がかなり上がりました。クライミングのビレイ中など、停滞時にはかなり頼もしい温かさです。

<収納>
撮影:筆者
右ポケットにウェアをたくしこむことで、ポケッタブル収納が可能。収納袋を使わずにコンパクトにまとまります。

ただ、今回試した感じではかなり力を入れて押しこむ必要があったので、ポケッタブルが苦手な人は別で収納袋を使ったり、そのままザックにパッキングするのも良いかもしれません。

「ナノ・パフ」や「マイクロ・パフ」との違いは?

作成:筆者(価格は税込み表示)
パタゴニアでは「マイクロ・パフ」「ナノ・パフ」といった“パフ”シリーズも展開されています。それぞれの位置付けを簡単にまとめてみました。
 
ナノ・パフ:
街着から雪山まで、幅広く活躍する万能型

 
マイクロ・パフ:
ナノ・パフよりも質量あたりの保温性が高く軽量コンパクト。より登山での使用に特化している

 
マクロ・パフ:
高い保温性をもつアウタータイプ。雪山の行動着やダウン代わりの防寒着に

 
「ナノ・パフ」と「マイクロ・パフ」「マクロ・パフ」では、中綿の素材が違い、位置付けも全く異なります。街着やキャンプなど、幅広いシーンで使いたい場合は『ナノ・パフ』を、登山メインで使いたい場合は「マイクロ・パフ」「マクロ・パフ」を選ぶのがおすすめ。「マクロ・パフ」は、「マイクロ・パフ」の保温性をより高めたモデルです。
 
「ナノ・パフ」と「マイクロ・パフ」の保温性ついては、質量あたりの保温性は「マイクロパフ」がより高いのですが、製品としての2モデルの保温性は“ほぼ同じ”なのだそう。どちらが暖かいと感じるかは人よって変わりそうです。
 
▼『ナノ・パフ』について詳しくはこちら


▼『マイクロ・パフ』について詳しくはこちら

DASシリーズとの違いは?

DASパーカとDASライト・フーディの違い
作成:筆者
パタゴニアから2020年秋冬シーズンに登場した「DASパーカ」と「DASライト・フーディ」もパフシリーズと同様の化繊インサレーションです。この2モデルは位置付けが異なり、「ビレイ(クライミング時のロープでの安全確保)用のインサレーション」という特徴があります。
 

DASパーカ:
パタゴニアの化繊インサレーションのなかで最高レベルの保温性。冬のアルパインクライミングなどに特化している

DASライト・フーディ:
「マイクロ・パフ」を原型にしたビレイ用パーカ。保温性よりも行動性・軽量性重視

 

マクロ・パフがビレイ用のインサレーションとして向いていないというわけではなく、DASシリーズには、「よりビレイの動きを想定した機能が備わっている」ということです。
 
▼『DASパーカ』について詳しくはこちら

▼『DASライト・フーディ』について詳しくはこちら

化繊とダウンのいいとこ取り!マクロ・パフであったか登山を

撮影:筆者
化繊の使い勝手のよさとダウンのような質感をもつ『マクロ・パフ』は、まさに両者のメリットをあわせもったインサレーションでした。「ガシガシ使えて保温性の高いインサレーションが欲しい」そんな人にぜひおすすめしたいウェアです。

シンプルなデザインはタウンユースにもマッチしますよ。寒冷なフィールドのあらゆる場面で、温かくて快適なマクロ・パフを活用してみませんか。

紹介した商品はこちら

マクロ・パフはアメリカ規格なので、普段よりもワンサイズ下げるのがおすすめです。
メンズ・マクロ・パフ・フーディ

メンズ・マクロ・パフ・フーディ
サイズ:XS~XXL
重さ:425g(Mサイズ)

 

XSSMLXLXXL
着丈737678818386
身幅525558646771
裄丈8890939598100
※実製品の寸法と若干異なる場合があります
※仕上がり寸法(平置き/cm)
 
Patagonia|メンズ・マクロ・パフ・フーディ
 

ウィメンズ・マクロ・パフ・フーディ
サイズ:XXS~XL
重さ:363g(Sサイズ)

 

XXSXSSMLXL
着丈697171747679
身幅475052555864
裄丈798184868990
※実製品の寸法と若干異なる場合があります
※仕上がり寸法(平置き/cm)
 
Patagonia|ウィメンズ・マクロ・パフ・フーディ

パタゴニア全直営店|事前ご予約についてのご案内

2021年3月1日現在、パタゴニア直営店ではご来店事前予約システムを導入しています。下記のURLよりストアを選択、各店舗ページの『予約フォーム』よりご予約ください。

Patagonia|ご来店事前予約はこちら


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橋爪 勇志

日本アルプスに囲まれた、長野県の伊那谷生まれ。登山好きな母親に連れられ、山を駆け巡って育つ。アルパインクライミングや沢登り、冬山縦走など、ちょこっとスパイスの効いた登山が大好き。

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