<パタゴニア>の化繊インサレーションを徹底レビュー!
冬に欲しくなる保温着。パタゴニアはダウンジャケットに加えて、化繊インサレーションのラインナップも豊富です。
でも、PCやスマートフォンの画面で見比べただけでは、各モデルの違いを正確に把握することは難しいもの。そこで実物を着用して、特長と共にオススメの使用シーンを確かめてみました!
「DASパーカ」は、ラインナップのなかでNo.1の保温力!
今回紹介する「DASパーカ」は、実は2016年まで発売されていた定番モデル。DASは“Dead Air Space(断熱空気層)”の略で、熱を閉じ込めて暖かな空気を確保する場所がたくさんあることを表しています。
当時から変わらず、化繊インサレーションの中で最も保温性に優れるジャケットに位置づけられています。2020年に4年ぶりの復活を果たしましたが、いったい何が変わったのでしょうか。
本記事では、2020年モデルで特徴を紹介しいきます。
もっとも大きな変更点は、大幅な軽量化!
重量はMサイズで約556g。旧モデルから比べると約20%も軽くなりました。
これを可能にしたのが「クロスコアテクノロジー」。体積の99.8%以上に空気を含む断熱性の高い素材“エアロゲル”を、中綿の繊維の一本一本に混ぜ込むという技術です。これにより、高い断熱性と保温性を維持しつつ、中綿量を減らせるようになっています。
全体に133gのインサレーションを施し、前身頃のロゴマークより下のパネルはさらに40gの中綿を追加で封入。温めるべきポイントを見極めて、中綿量を調整することで、理想的な軽さと温かさのバランスを生み出しています。
冬季登山に最適! ディティールをチェック
水濡れに強く最高の保温性を誇る「DASパーカ」は、冬季登山にこそ連れ出したいジャケットと言えます。その特長を見ていきましょう!
ハードシェルジャケットの上から余裕で羽織れる
ベースレイヤーとベストの上から羽織った状態がこちら。さすがもっとも保温性が高いジャケットだけあって、全体的にボリュームがあり、包まれている感覚が半端ないです。
筆者は普段からパタゴニアのウェアはSサイズを着ているのですが、他の商品と比べると、DASパーカはサイズがやや大きい印象です。
そのため、ハードシェルジャケットの上からも余裕で羽織ることが可能。窮屈に感じることはありません。
冷たい風に吹かれながらの休憩時など、ハードシェルジャケットを着たままサッと袖を通せるので、素早く寒さから体を守れるのがいいですね。
袖口や裾からの冷気の侵入をシャットアウト
袖口にはサムループが付いていて、親指を引っ掛けることで手首を保温できます。
それだけでなく、このループは内側で袖口を一周しているので、指をかけることで袖口が絞られる仕組み。自動的に冷気の侵入を遮断できるのです。
さらに、裾もハンドポケットの内側にあるドローコードを引っ張って絞ることが可能。稜線上で、山肌を伝って下から吹き上げてくる風の侵入も防げます。
袖口のサムループと共に、最高の温かさを提供するために、隅々まで考えられた結果の機能と言えるでしょう。
ドローコードは大きいボタンで操作しやすい
冬季登山に最適!と思えるポイントが、この大きなドローコードのリリースボタン。冬季登山用の手袋していると、細かい作業がしづらいもの。
しかし「DASパーカ」のリリースボタンは、意図的に大きい形をしているので、ボタンが見つけられないなど、手間取ることなく簡単に操作できます。
内側にもポケットあり!
内側にあるポケットも見逃せないポイント。たとえば雪などで濡れてしまった手袋などを入れて一晩過ごし、翌朝までに乾かすといった使い方ができます。
(※手汗で内側まで濡れた場合は完全に乾かせないので、予備グローブは必ず持参しましょう!)
超撥水で降雪もヘッチャラ
表地は耐久性撥水加工済み。多少の降雪なら、ジャケットが濡れて中綿のロフトが潰れてしまうといった心配はありません。防風性も感じられるので、冷たい風に吹かれても温かさを保持してくれる安心感があります。
さらに、生地感が柔らかい点も特筆すべきところ。まるで布団に包まれているようなソフトな着心地で気持ちがいいです。
付属のスタッフサックに収納可能
「DASパーカ」には収納袋が付属します。サイズを計測してみたところ、(約)横33×縦19×直径16cm。これは3シーズンの寝袋の収納サイズとほぼ同じか、それよりも大きいくらい。
汚れを気にするなら収納袋を使うべきだと思いますが、そうでなければ、そのままバックパックに突っ込んで持ち運んだ方が、使い勝手はいいかもしれません。