④ソロ用テントだから軽いのは当たり前
総重量(ペグやポール、収納袋を含めた重さ)は1.27kg。ここに付属品のフットプリントを加えると80gが加算されます。持ってみると軽いと感じました。ただ、各社が山岳用テントの軽量化に力を入れている昨今、とてつもなく軽いかと言われると、そこまで言い切れないのが正直なところ。
▼他社ソロテント(ダブルウォール)との比較
ザ・ノース・フェイス マウンテンショット | ファイントラック カミナ™ドーム1 | モンベル ステラリッジ1 | アライテント トレックライズ0 |
1.27kg | 1.28kg | 1.34kg | 1.47kg |
やや辛口かもしれませんが、ここは標準的な星3つとさせてもらいました。これが1kgを下回るとオッと眼を見張るのですが、今後の商品開発に期待です。
⑤強風に吹かれても問題なし
ゴーッと大地を揺らすような強風が吹いたときも、フライシートがバタつくことはなく、安心して眠れました。耐風性も十分といえるでしょう。
他にもあるぞ!気になる○✕ポイント
実際に使ってみて、さらに気になった細かいポイントを紹介していきます。
◎:吊り下げ用のループがある
天井には吊り下げ用ループが4箇所あるので、細引きを通せば四角形の物干しを作ることが可能。ランタンを吊るせたり、メガネを引っ掛けたりと使い勝手抜群です。
◎:収納スペースも豊富
テント内には全部で3つの収納ポケットつき。
床の近くには真ん中で区切られた収納袋が縫い付けられており、ヘッドライトやリップクリームなどなくしやすい小物入れに重宝します。
もう1つは天井にある収納スペース。バーナーの収納袋やモバイルバッテリー、読もうと思って持ってきた文庫本など、少し大きめなグッズも入るので便利です。
△:フライシートが短すぎて、雨の跳ね返りが気になる
フライシートの短さが気になりました。耐水性があるインナーテントの床の生地に高さがあるので、内側に雨が侵入することはなさそう。ただ前室の端に靴を置くと、雨粒の跳ね返りで汚れてしまうかもと感じました。メーカーの担当者に確認すると、メッシュからの通気・換気を活かすために少し短めに設定しているとのこと。こんなところにも換気性の工夫がされているとは、驚きです。
✕:ポールに取り付けるパーツがやや硬い
今回のように、さむくて手がかじかんだ状態で作業すると、パーツの取り外しに難儀したのが事実です。
とくにセンターポールに取り付けるパーツが曲者で、いくら力を入れて引っ張っても外せない…。ひねってあげるのがコツのようで、そのポイントを見つけるまでに少々時間がかかりました。
他とは違う個性が魅力的で、軽さと居住性のバランスが秀逸!
「マウンテンショット1」を実際に使ってみると、画期的な設営方法や豊富な収納スペースなど、他のモデルとは一味も二味も違った個性が魅力的に映りました。軽さも申し分なく、さらにフットプリントが標準装備という点もうれしいポイント。
「軽さ」は犠牲にしたくないけど「居住性」や「使い勝手」を重視したいという人に、ぜひおすすめしたいテントです。今もう少し広いモデルが欲しい人は、2人用「マウンテンショット2」もあるので、そちらも要チェック。