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滑って転んでハイキング?「うろこスキー」で雪山遊びが楽しくなる!【魅力&準備編】(2ページ目)

うろこ加工って何のためにするの?

うろこ加工について

作成:YAMA HACK編集部

まずは上の図をどうぞ。うろことは、魚のうろこのように滑走面を削って加工したものになります。見た目からのシンプルなネーミング。

アルペンスキーは滑走面がフラットだから摩擦が少なく、斜面を滑ることができます。一方のうろこスキー。魚を頭→尾に向かってさわるとスムースですが、尾→頭に向かってさわるとざらざらとうろこが引っかかります。その原理と同じく、ノーズ(先頭)を下に向けるとスムースに滑り、上に向けるとうろこ面が引っかかる。それによって、斜面を登ることができるのです。

これが「登れて、滑れて、歩けるスキー」こと、うろこスキーというものなのです。

うろこでハイクアップ

提供:NORD(うろこスキーで斜面を登る)

登れて滑れて歩ける「うろこスキー」だからできること

前置きが長くなりましたが、アルペンスキーとの違いはわかったかと思います。ここからが本題です。なぜうろこスキーが楽しく、登山者にも向いているのか?という点。

「それってテレマークとか山スキーと同じだし、アルペン以上に滑走技術いるよね?」とか「結局雪山に登れる=上級者というのは変わらないのでは?」との異論反論は、至極まっとう。実はこの原稿を書いている私も同じことを思っていたのですが、とあるイベントに参加して、それこそ「目からうろこ」だったのがこの企画の発端。

まずは「いかにうろこスキーが楽しいか?」ということを、スキーショップ<NORD>店長の藤田良江さんに教えてもらいました。

醍醐味は「軽快な足取りで、雪山をハイキング!」

うろこスキーをやるひとたち

提供:NORD

上の写真はうろこスキーをしている写真なのですが、スキー場ではなく、樹木が生えている里山(低山)を歩いています。うろこスキーのメインフィールドは、ゲレンデでも高山でもなく里山。いわゆる「バックカントリー」と言われる場所のことを指します。スキー場と違って、決められたコースがない場所を自由に登って滑る。これが遊び方の基本です。

軽さ+機動力で楽しめる「スノーピクニック」

そして、アルペンスキーとは決定的に異なるのが、軽さ。スキーをしたことがある人は知っていると思いますが、「板+ビンディング+ブーツ」って実は重い。片足で5kg前後の重さになります。一方のうろこスキーはアルペンスキーの1/3〜1/2程度と軽い!

軽さ+滑走が可能なうろこスキーの特長は雪山での機動力に大きく影響します。スキーではちょっとした斜面を登るのも一苦労ですが、うろこならそのまま登れてしまいます。また雪面を歩くスノーシューでは斜面を登れるけれど、滑れない分移動に時間がかかります。

この機動力を活かしたうろこならではの遊びが、藤田さんいわくスノーピクニックとのこと。なかなかの魅力的ワードです。でもどんなことをやってるんですか?

藤田さん
ワインや食材を背負っていって、いい場所を見つけたら、雪で椅子とテーブルを作ります。

そしてパエリアを作ったり、のんびりとランチしたりするんですよ。あとハンモックを張ったり。

そんなピクニック時間の合間に、近くの丘を登って滑って、また飲んで食べて……。

雪山でハンモック

提供:NORD

雪上でピクニック

提供:NORD
見せてもらった写真は、厳しい雪山登山とはまったくイメージが違って、まさにピクニック(しかも本気度高い)!

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