【最強に詳しい!】低価格入門からULまで。ハンモック6種類を徹底張り比べ!

2020/07/31 更新

アウトドアでの遊びを楽しくする道具として人気の「ハンモック」。各社からさまざまな商品が出ていますが、サイズ、重さ、価格、寝心地などから比較・検討してみました。一緒に張り比べをしてくれたのは、低山小道具研究家の森勝(モリカツ)さん。持ち運びの手軽さなら「軽量」がいいのか、リラックスするなら「寝心地」がいいのか。あなたも気にいるベストハンモックが見つかるはず!


アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

「山でハンモック」というけど、どれを選べばいいの?

YAMA HACKでも何度か取り上げてきた「山でハンモック」という遊び方。




インテリアなどでもハンモックを目にする機会が増えましたが、いざアウトドアで使うとなると、どんなメーカーからどんなハンモックが出ているのかがよくわからない。しかも大半が海外メーカーのもので代理店もバラバラとあって、実際に店頭で商品を比較するのは難しいですよね。

とあらば、YAMA HACKが「張り比べ」をやってみようと思います!

「低山あそびの達人」に助太刀を頼みました

森勝さん
撮影:YAMA HACK編集部
今回一緒にハンモックを張り比べてもらったのは、低山小道具研究家の森勝さんことモリカツさん。
アウトドア道具のレビューブログ(http://www.morikatu.jp/)やYouTubeなどの発信やイベントを通じて、裏山(ウラヤマ)遊びの楽しみ方を伝える達人なのです。
さっそく本題なのですが、モリカツさんにとって「いいハンモック」ってどんなのですか?
モリカツ
さん
フツーのがいちばんです。みんなあれこれ難しく考えすぎなんですよ(笑)

おっと、張り比べる前から結論が!

モリカツ
さん
ハンモックはのんびりと寝るためのものなので「寝心地」が大切だと思っています。いちばん気持ちがいいのは時代が変わってもコットンハンモックで、肌触りが良く、通気性があり、適度な伸びがあり、ベッドサイズも大きめ。


確かにベッドのシーツも綿か化繊かと言われると、綿のほうが質感がいいですね。でも問題は「重さ」。アウトドアで持ち運びを考えると、綿のハンモックはハードルが高い。

モリカツ
さん
化繊ハンモックはこれにいかに近づけるかだと思っています。コットンに近づけると現在の技術ではやはり重くかさ張る。かと言って軽量コンパクトにこだわるとビニールに寝るようなベトつきがあり心地よくない。

その間を各社行ったり来たりしている状況。最初に言ったように普通がいちばんなんです

とはいえ、こういう道具は「ふむふむ、なるほど〜」とギミックを味わう楽しみもあるので、そこも踏まえて張り比べていきたいと思います!

まずはハンモックの構造をおさらい

ハンモックの構成要素
図制作:YAMA HACK編集部
ハンモックは木にかけるのヒモ部分(1と2)」「寝るための布部分(3)でできています。
ただ各メーカーのギミックとして、1と2が一体だったり、逆に2と3が一体だったりと微妙に組み合わせが異なる場合があります。またそれぞれを連結するパーツも、トグルだったりカラビナだったりと違いがあります。

「ウーピースリング」という特殊なヒモの存在

ウーピー説明
撮影:YAMA HACK編集部
山用のハンモックには「軽量化」をするためにパーツを極力少なくしたものがあります。そういうものに使われているのが、「ウーピースリング(Whoopie Slings)」というもの。

これは写真のようにヒモの一部が中空になっていて、その中にヒモが通っていて「輪っか」になっているものです。わかりやすくいうと、「自在結び」の調節機能を結ばずに作ったもの。ヒモ同士の摩擦で動かなくなるという仕組みなのです。

あと今回紹介するハンモックには、ハンモック本体が単体で販売されており、同じメーカーのヒモを選ぶことや他社のヒモを組み合わせることができるものもあります。

モリカツ
さん
僕の場合は柔らかめで寝心地がいいCOCOONの本体と、逆に固めのHummingbirdのロープを組み合わせて使ってます

さすがは達人。組み合わせで自分好みのハンモックにするとは!

今回選んだのは6つのハンモックです

ハンモックの構造を知ったうえで、実際のハンモックレビューへと移ります。

今回は以下のような基準で選んでいます。
・シチュエーションは「ハンモックを持って軽登山」
・各社シングルサイズ(1人用)で比較
・テントも軽量なものが増えているので、600g以下に限定
・400g未満を「UL(ウルトラライト部門)」、401〜600gを「入門部門」とし、それぞれ3アイテムを選択

では張り切っていってみましょう!

入門部門:お値段抑えめ、最初の1張りに

「入門部門」として選んだのは、重さは400g以上・1万円以下の3点。テントなどの登山必需品と異なり、あそび専門のハンモックにお金をかけられないというひと向けです。

EXPED|独自のストラップは慣れると便利

EXPED
撮影:YAMA HACK編集部
<EXPED>はハンモックとロープがセットになったキットと別売が選べます。ハンモックは今回紹介するトラベルと、軽量タイプのライト、広さが約1.4倍のワイドの3種類。

オプションとして、モスキートネットとアンダーキルト(ハンモック下部の冷えを防ぐキルト)があり、ハンモック泊も視野に入れるならばありな選択です。

EXPED詳細
撮影:YAMA HACK編集部
は木にかける部分ですが、ツリーストラップにソフトカラビナ(ヒモでできたカラビナ)を通して使います。

はEXPED特有のスリットの入ったロープ。この穴に結び目を挿入して張り具合を調整していきます。

は本体生地の拡大。ハニカム模様のプリントがされていますが、これは滑り止め。ギミックが細かい!

はスタッフサック。ジャストサイズ。

モリカツ
さん
ウーピーでもなく、ヒモにスリットが入っていて、そこに結び目の玉を引っ掛けるという独自のジョイントです。他と違うので一瞬戸惑いますが、覚えると設営は早い。

実はEXPEDは耐久性を高めるためか生地が変わりました。旧モデルにあった伸びがなくなったと感じました。

モデル名Travel Hammock Kit
本体価格(税込)9,680円
総価格9,680円
サイズ243✕143cm
収納サイズΦ11✕18cm
重量300g+110g(ロープ)
総重量(ロープ込)410g
耐荷重150kg
ロープの有無

COCOON|今回唯一のリッジライン付きモデル

COCOON
撮影:YAMA HACK編集部
モリカツさんがプライベートでも使用しているという<COCOON>。その理由はトラベルシーツのブランドならではの肌触りや質感のよさ。ハンモックの展開はこの1種類のみですが、モスキートネット付もあります。

COCOON詳細
撮影:YAMA HACK編集部
は別売のハンモックストラップ。幅は2.5cmと標準的ですが厚みが少しあるので、よれにくいです。

は本体とのジョイント部分。金属製のカラビナは誰が見てもわかりやすい構造です。

の右側に出ているロープがリッジラインです。反対側に延びているので、これが真っ直ぐになるよう設営すると、誰でもきれいに張ることができます。

のスタッフサックは本体から細いヒモでつながっています。このことで収納しやすく、また雑に入れてもジッパを閉めれば小さくまとまります。

モリカツ
さん
唯一リッジラインがあるモデルですね。これがあると(ハンモックのたわみが)木の間隔によって変わらないので、きれいに設営できるんですよ。

あとCOCOONはトラベルシーツのブランドなので、本体の質感はいちばんいいと思います。コンパクトな割に触りがよ通気性がありました。伸びる素材で身体の形に沿うのも好感触。

モデル名ウルトラライトハンモック
本体価格(税込)9,350円
総価格12,430円
サイズ325✕148cm
収納サイズ17cm×7cm
重量240g+40g(カラビナ)
総重量(ロープ込)500g
耐荷重140kg
ロープの有無別:ハンモックストラップ(3,080円/220g)

sea to summit|我道を行くデザインで目立つ!

sea to summit
撮影:YAMA HACK編集部
キッチン用品やスリーピングマットなど幅広いアイテムが揃う<sea to summit>。今回紹介するなかでは、重量や大きさも含め、山というよりはキャンプ寄りのハンモックになります。独自のギミックも重量を考えなければ、シンプルでわかりやすい仕組みになっています。

sea to summit詳細
撮影:YAMA HACK編集部
はツリーストラップ。1.5cmと幅が狭いので、樹皮を傷つけないような保護も一緒に行いましょう。

は本体とのジョイント部分。ハンモック側のフックにバックルを引っ掛け、ロープを引っ張って調整します。このバックル構造はザックやベルトなどよく見かけるものなので、理解しやすいです。

は生地の拡大部分。肌触りは軽量ハンモックとして標準的。縫い合わされたスタッフサックではなく、コンプレッションバッグに収納するようになっています。

モリカツ
さん
このロゴは「他の人と違うものを」というひとには目立っていいですね。ロープのギミックも他とまったく異なります。ただ金属製なので手にとったときに重量感がありますね。寝心地は標準的です。

モデル名プロハンモックセット(シングル)
本体価格(税込)8,800円
総価格8,800円
サイズ300✕150cm
収納サイズ10✕10✕19cm(実測)
重量560g
総重量(ロープ込)560g
耐荷重180kg
ロープの有無

UL部門:少々値は張るが「軽さは正義」!

「UL部門」として選んだのは、重さは400g以下・1万円超えの3点。ULというだけあって、最も軽いものは本体+ヒモでたったの189g! またこの3点は最初に説明した「ウーピースリング」を使っているのが、入門部門と大きく異なる点です。

Hummingbird Hammocks|手の平にのる最小最軽量の決定版!

hammingbird
撮影:YAMA HACK編集部
ハンモック+ロープの軽さを求めるならば、ダントツで圧勝のアメリカ発<Hummingbird Hammocks>。200gを切るのはこれだけです。完全に手のひらに収まるサイズなので、ポケットに入れてさっと出かける軽やかさがあります。ラインナップとしては、1.5人用のシングルプラス、2人用のダブルがあります。

またタープやネット、アンダーキルトなど、ハンモック泊向けのオプションが揃っているのも特徴的です。

HHハンモック詳細
撮影:YAMA HACK編集部
のツリーストラップは2.5cmと幅はありますが、やや薄めなのでよれないように気をつけたいです。

はジョイント部分。木側のロープの穴にボタンを通し、ハンモック側の輪っかに引っ掛けるというシンプルな仕組み。

は「ひばり結び」という方法で結ばれた本体。ハンモックの端にだけ負担がかからないようにした工夫です。

はスタッフサック。手のひらに載る小ささですが、生地も薄いので難なく収まります。

モリカツ
さん
ロープに使われているのは、ダイニーマ製のウーピーですね。ダイニーマの性質上、伸びにくいので寝心地が固いのですが、調整がラクで形が決まりやすいです。

肌触り、通気性、伸び、サイズのどれも及第点ですが、その分恐ろしいほどコンパクトで軽量、持っていても邪魔にならない軽快さと椅子としても設営しやすいメリットがあります。

モデル名シングルハンモック
価格(税込)14,850円
総価格20,900円
サイズ264✕127cm
収納サイズ10✕10✕5cm
重量147g
総重量(ロープ込)189g
耐荷重140kg
ロープの有無別:ツリーストラップ
(6,050円/42g)

DD Hammocks|すっと身体を包み込む抜群の安定感

DD
撮影:YAMA HACK編集部
<DD Hammocks>はイギリスのブランドで、キャンプやブッシュクラフトなどのシーンでよく知られています。なので、登山やULシーンでは紹介されることが少ないのですが、10種類ものハンモックが揃っています。ただキャンプなどがメインなので、今回はいちばん軽いスーパーライトというアイテムを紹介します。

DD詳細
撮影:YAMA HACK編集部
はツリーストラップとロープ部分。両端が輪っかになっており、ソフトカラビナでハンモックと連結します。中指あたりにあるビーズは、ウーピースリングのストッパー。モリカツさん曰く「ビーズを使うのが、ブッシュクラフトっぽいですね」とのこと。

はハンモック本体。4を見ると、端の折返し部分がやや厚く、縁の部分がちょうど良い枕にもなります

モリカツ
さん
これは……(長方形の両端を絞ったような形状が多いなか)舟形なのか、身体の包み込み加減が絶妙。今回始めて使いましたが、かなりの好印象で購入したいらい。

モデル名DD SuperLight Hammock
本体価格(税込)14,800円
総価格14,800円
サイズ270✕140cm
収納サイズ14✕20✕9cm(実測)
重量270g
総重量(ロープ込)270g
耐荷重100kg
ロープの有無

eno|撤収がしやすい、絶妙サイズのスタッフバッグ

eno
撮影:YAMA HACK編集部
<eno>はフェスやイベントでハンモックを販売することからスタートしたメーカー。カラフルな「DoubleNest」シリーズが代表的なアイテムですが、ロングトレイルハイクなど軽量に携行するためのモデルが「SUB」シリーズ。今回の「SUB6」のほかに、「DoubleNest」と同じサイズ感の広めタイプ「SuperSub」があります。

ENO詳細
撮影:YAMA HACK編集部
は別売の軽量タイプのツリーストラップ。ダイニーマ製のウーピースリングになっています。

の連結部分はトグルを入れる仕組み。説明がなくてもわかりますが、ちゃんとタグで説明がついていて親切。

は生地の拡大。リップストップナイロンが使われています。

のスタッフサックは余裕があるサイズ。収納サイズが実際より大きくなってしまいますが、きつきつで収まらない!!というストレスがないのは楽。

モリカツ
さん
生地が薄いのとスタッフサックに余裕があるので入れやすいですね。ただ少し半袖だと生地が肌にへばりつく感触がありますが、軽量ハンモックでは標準的です。

モデル名SUB6 Ultralight Hammock
本体価格(税込)10,450円
総価格15,400円
サイズ267✕119cm
収納サイズ13✕17✕6cm、7✕13✕5cm(実測)
重量165g
総重量(ロープ込)327g
耐荷重136kg
ロープの有無別:Helios Suspension System
(4,950円/162g)

6つをわかりやすく比較してみました

ロープの仕組み、収納袋、本体のファブリックなど、それぞれの個性が出たハンモック6選。より比較しやすいように、以下でまとめたいと思います。
・収納サイズの比較
・モリカツ的寝心地
・総合評価

 

収納サイズ部門|等倍比較で並べると、明らかな違いが!

収納サイズの比較
撮影:YAMA HACK編集部
等倍で撮影したものを並べましたが、<Hummingbird>の圧勝です。さすが手のひらハンモック。続いて<eno><cocoon>。ただこの3点はロープが別なのでその分が+αとなります。
おそらく最初は日帰りハイクでの使用がメインとなるので、収納サイズや重さはそれほど気にならないと思いますが、これだけ異なると、やはり迷いますね。

寝心地部門|形状とファブリックの質感が決め手

次はモリカツさんの寸評付きで「寝心地ベスト3」を紹介します。
1位 DD Hammocks
寝心地が良く、生地がしっかりしているので安心感もあった。サイズや伸びを形でカバーしている印象。
2位 cocoon
肌触り、通気性、伸び、サイズどれもいい。若干生地が薄めなのと、リッジライン式は宿泊にはいいけれど、ちょっとした散歩の場合は設営が少し面倒な点があります。
3位 SEA TO SUMMIT
肌触りなどは山系ハンモックでは標準的。なので、寝心地に加えて、ストラップのわかりやすさで選びました。なんとなく直感に設営できる金属パーツと安心感のあるシステムです。そのかわり重め。

 

総評:気になる項目のベスト3を発表!

ハンモックを購入するなかで、気になるポイントを「◎=1位」「◯=2位」「△=3位」でまとめました。
軽さ広さ収納サイズ寝心地価格
EXPED
COCOON
sea to summit
Hummingbird
DD
eno
備考:広さは面積を算出。収納サイズはロープ含まず。価格は同ブランドのロープ込になります
寝心地重視のひとはハンモック本体の評価となる広さ寝心地を、持ち歩きなどのラクさ重視の人は軽さ」「収納サイズを基準にバランスを見るといいと思います。

ハンモックがあると、山の非日常感がアップ!

出典:PIXTA
ここまで見ても、ハンモックはギミックが多く、考えれば考えるほどどれがいいのかわからなくなるかもしれません。
が、道具よりまずは体験。山でゆらゆら寝転がると、見上げた木々の隙間の日差しや風の音など、普段とは違った「山の時間」に気づくことができます。

ここで紹介したものは、山に携行して使うことを前提に選んでいますので、どれでも大丈夫。まずは近場のキャンプ場や小さな山で試してみてください!

今回紹介した商品はこちらで購入できます

ITEM
EXPED(エクスペド)| トラベルハンモックキット
素材:70 D Texped PA68 リップストップナイロン、Oeko-Tex認証

ITEM
cocoon(コクーン)| ウルトラライトハンモック
素材:エクストラストロング20デニールヘキサゴナルリップストップナイロン

ITEM
COCOON(コクーン)|アウトドアハンモックストラップ
素材:ナイロン66

ITEM
sea to summit(シートゥーサミット)|プロハンモックセット(シングル)

ITEM
hummingbird hammocks(ハミングバードハンモックス)|シングルハンモック

※ハミングバードのツリーストラップは「ハイカーズデポ」などULギアショップなどで取扱いがあります。

DDハンモックス|スーパーライトハンモック
DDハンモックス|WEBSHOP
ITEM
eno(イノー )| SUB6
素材:Nylon Taffeta Ripstop , Super Strong Dyneema Line

ITEM
eno(イノー)| ヘリオスサスペンションシステム
素材:Polyester Sling and Dyneema Rope

紹介されたアイテム

EXPED(エクスペド)| トラベルハン…
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COCOON(コクーン)|アウトドアハン…
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eno(イノー )| SUB6
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YAMA HACK編集部 村岡

YAMA HACK運営&記事編集担当。スキー好きが嵩じて北アルプス山麓に移住し、まんまと夏山登山にもはまる。アクティビティとしての登山の楽しみとともに、ライフスタイルとしての「山暮らし」についても発信していきます。

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