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【集まった読者の声】コロナ以降の登山で知っておいてほしいこと<回答編>(2ページ目)

Q2:いままでの登山装備に新たに付け加えるものはなに?

読者からの質問
・推奨される装備等があれば知りたい。
・今までといっしょの装備でよいのか、新たに付け足すものは、何なのか知りたいです。

 

三浦さんからは代表的な以下のアイテムを挙げてもらいました。

手指消毒液:コロナウイルスは飛沫感染だけでなく接触感染もあります。手を洗えない環境の場合に手指消毒は必須装備。

ネックゲーターやマスク:「人に感染させない道具」として必要。利用法などは後述。

山小屋から指定されている携行品:新たに購入が必要なもの、貸出があるものなど多岐にわたるので、予約時と前日に最新情報の確認を。

三浦さん
付け足すものではありませんが、接触感染を防ぐために「互いのカメラで写真を撮り合いっこ」はやめたほうがいいです。

また「登山者はゴミを持ち帰る」のが基本ですが、ポケットに入れたマスクや鼻をかんだティッシュなどをうっかり落としてしまうことがないように気をつけたいです。

街でも道端にマスクが落ちていたら、このご時世、拾うのは嫌だな……となりますよね。些細なことですが、密閉袋にゴミはすぐに入れるなど、行動の習慣づけで防ぐようにしたいものです。
登山道に落ちていたマスク

撮影:YAMA HACK編集部(7月の週末、とある登山道にて)

Q3:登山中にマスクをしないとマナー違反?

読者からの質問
・登山の際に、マスクはしたほうがいいのか、すれ違う時の挨拶はしない方がいいのか、一緒に行く人数の制限はあるのかなど、気になります。
マナーとして、マスクやバンダナをして登山した方がいいのだろうか
・登山時の挨拶はしない方が良いのか? マスク又はネックゲーターは着用しないとマナー違反になる?

 

これは登山に限らず、街なかでもひとによって感じ方のグラデーションがある問題。難問ですね。

三浦さん
(マナーであるかどうか以前に)何のためにつけているかを理解する必要がありますね。考えることをやめると「つけているか/いないか」でしか判断できなくなってしまいます。

熱中症リスクもありますし、行動時には必ずしも常時着用しなくても大丈夫。お互い息を吹きかけないような配慮をするだけでも十分。

一方、休憩場所や山小屋の中などひととの距離が保てない場所では口と鼻を覆うために着用するなど、場面ごとにきちんと判断することが大事です。

どうしてもひとの目が気になってしまうのは、誰もが心当たりのあること。でも「万一感染させない」ことがマスク着用の目的であって、安全だと判断できる状況でマスクしていないひとに対して「何をやってるんだ!」と糾弾するのは、マナー以前に感染症対策としてはあまり意味がないようです

三浦さん
ただ、「山小屋の中で使うマスク」と「行動中に使うマスク」は意味が違うことを理解しておいたほうがいいですね。山小屋でのマスクは「濃厚接触者にならない」ためという意味合いが大きくなります。

万が一、山小屋を利用したひとから感染者が出たとしても、利用者がきっちり飛沫感染と接触感染の防止対策をしていれば「山小屋内での濃厚接触者」が出ないため、山小屋閉鎖など最悪の事態を防げるというのが、その理由です。

・手で触れることのできる距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策無しで、患者(確定例)と15分以上の接触があった者

これも「何のためにマスクを着用するか」を考える上で、重要なヒントとなります。

Q4:SNSなどで情報発信するのはOK?

読者からの質問
・インスタグラムには載せないほうがいいのか…首都圏の人の登山の流れを促してしまうかもなので悩みます。
山の混み具合を予測、確認できるサイトやアプリはあるでしょうか?

 

これはYAMA HACK読者らしい質問!
楽しい登山の写真をSNSでアップして、ネガティブなコメントがつくと落ち込んでしまいそうです……。

三浦さん
SNSは一緒に行った仲間との写真をあげるにしても、次に登るひとの役に立つ情報も投稿にプラスするといいかもしれないですね。

混み具合であるとか、何本かルートがある山ではこの道は空いてたよとか。山小屋独自に要請されるものがあれば「絶対忘れないでね」と伝えるか。

もちろん判断をする上でいちばん大切なのは、山小屋や地元自治体や山岳会などが直接出している信頼性の高い一次情報を入手することです。でもそこだけでは得られない「生の情報」もSNSが普及し、すべてのひとが発信できるいまの情報ツールとして有益です。

ただし、それが「いつ発信された」「どういうひとが発信した」情報かなど、見る側にも正確性の高いものかを自分で判断するリテラシーが求められることも忘れずに!

「#ステイコネクティッド」というハッシュタグに加え、「#〇〇岳」「#登山道状況」「#山小屋状況」などを加えて発信してもらうことで、受信者も情報を見つけやすくなります。

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コロナ以降の登山はどうすればいい?

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