アナフィラキシーショックとは
アナフィラキシーは、極めて短い時間のうちに全身アレルギー症状が出る反応で、主にアレルゲンを食べる、飲む、吸い込むことをきっかけに起こります。
・アレルギー
原因物質に対しての過剰な免疫反応を指し、皮膚のかゆみ、発疹などの症状が出ます。
・アナフィラキシー
アレルギー反応によって急速に、皮膚、呼吸器、消化器など複数の臓器に全身性の症状が出る状態を指します。
・アナフィラキシーショック
アナフィラキシーの症状のうち、ショック状態(血圧低下、意識障害などが起こり命に危険がある状態)に陥っている状況を指します。
アナフィラキシーの原因は、食べ物 > 蜂などの昆虫 > 薬物 という順に多くなっています。重篤な症状(心停止)まで至る平均時間は、食べ物=30分、蜂毒=15分、薬物=5分と言われています。
アナフィラキシー(ショック)の症状

アナフィラキシーの症状は様々ですが、下記の表にあるような症状が複数の臓器にわたり全身に急速で現れるのが、アナフィラキシーの特徴です。
赤く塗ってある部分のような「ショック症状」が見られた場合、緊急医療の対象です。救急車を呼ぶなどして、すぐに医療機関を受診しましょう。
対応法・治療法は?
アナフィラキシーは即時型のアレルギー症状なので、症状を起こさないためには原因になるものを食べない・接触しないことが必要です。また、自分が何に対してアレルギーがあるかを知っているのであれば、それを回りの人に伝えておきましょう。他の人に知ってもらう事は自らの身を守ることになります。
症状が起きてしまった場合、その症状を抑える薬が必要となります。速効性があり効果も高いアドレナリン筋肉注射(商品名:エピペン)が第一に選択されます。この他にじんましんやかゆみを抑えるための抗ヒスタミン薬を一緒に服用する場合もあります。
アドレナリン筋肉注射は、過去に症状を起こしたことがあるなど、アナフィラキシーを起こす危険性が高い人と医師が判断した患者にのみ処方されます。日常生活での備えはもちろん、アウトドアなどすぐに医療機関へ行くのが難しいような場所で蜂毒などへの備えが必要な場合、身の回りに用意しておきましょう。
アナフィラキシーショック対策をしっかりと
アナフィラキシーショック対策をしっかりするには、アレルギー等、自分自身の事についてもっと知る事でもあります。普段の生活の中ではなかなかそのような機会はないかもしれませんが、これを機会に自分にどんなアレルギーがあるのかなど、ぜひ一度検査してみてはいかがでしょうか。